梅雨明け以降、毎日猛暑が続いています。
ちょっとどこかへ出かけるにしても、汗だくになりそうだし、熱中症も心配だしと、億劫になってしまいそうなところに、観光列車の検索数ランキングの発表がありました。
特別仕様の列車に乗るだけで「旅感」たっぷりで、車窓から見る絶景を眺めたり、車内で特別料理をいただいたり・・・。
暑さを気にすることなく、ゆったりした旅が楽しめるのが、昨今の観光列車の最大の魅力!
日本全国を走る多種多様な観光列車の中から、阪急交通社の旅行サイトでの検索数で集計されたランキングから、BEST10をご紹介します。
どうぞ、夏の旅のご参考に!
観光列車・人気BEST10
10位 「おれんじ食堂」肥薩おれんじ鉄道(熊本県)
運行区間:新八代(しんやつしろ)駅~川内(せんだい)駅
運行開始年:2013年
九州西海岸沿線の旬の食材を用いた逸品メニューが提供され、「動くレストラン」とも呼ばれる観光列車「おれんじ食堂」。車窓から美しい海や田園風景を眺めながら楽しめるフルコースは、今年も2018年に引き続き、テレビの料理番組などで人気の坂井宏行シェフがメニューを監修。海・山・里の食に恵まれたエリアの美味を堪能できます。運転席の横にある子ども用展望席は、まさに特等席で、子どもたちにも大人気です。
●おれんじ食堂利用のツアー案内
9位 「或る列車」JR九州
運行区間:大分駅~日田(ひた)駅、佐世保駅~長崎駅
運行開始年:2015年
鉄道模型の大家として知られる原信太郎が作成した模型を元に、幻の豪華列車を甦らせた豪華観光列車「或る列車」。1号車はクラシカルなソファ席がゆったりと配置され、2号車は組子に囲まれた個室。さらに魅力的なのが、地元で生産された食材を使用するだけでなく、器まで地元でつくられたものを使用する、成澤由浩シェフによるこだわり満点のスイーツコースで、リピーターが続出中です。
2019年の運行予定日:大分コースは6月~9月の土・日曜中心、長崎コースは10月~12月の土・日・月曜が中心。※10歳未満の子ども(座席のいらない乳幼児を含む)は乗車できないので、ご注意を。
●或る列車利用のツアー案内
8位 「伊予灘ものがたり」JR四国
運行区間:松山駅~伊予大洲(いよおおず)駅、松山駅~八幡浜(やわたはま)駅
運行開始年:2014年
運行を始めて5周年となる「伊予灘(いよなだ)ものがたり」は、5月に乗車10万人を達成。2016年以降は乗車率90%を超える大人気の観光列車です。1号車「茜の章」と2号車「黄金の章」は車内のデザインが異なっていて、車窓からは瀬戸内海西部の海、伊予灘が眺められます。時間帯や区間、食事メニューなどが異なる4編の旅が用意されていて、きめ細やかなアテンドが人気の秘密。途中駅での名物駅長によるおもてなしや、沿線の県民が手を振ってくれるなど、心温まるサービスも話題です。
●伊予灘ものがたり利用のツアー案内
7位 「きかんしゃトーマス号」大井川鐵道(静岡県)
運行区間:新金谷(しんかなや)駅~千頭(せんず)駅
運行開始年:2014年
SLの動態保存で知られる大井川鐵道を、子どもたちに大人気のきかんしゃトーマス号・ジェームス号が期間限定で走ります。昨年、レール点検車の「ウィンストン」が仲間に加わり、今年は新金谷車両整備工場見学に特殊消防車の「フリン」が新しく登場。トーマスの声での車内アナウンスや「きかんしゃトーマス弁当」などもあって、子どものみならず大人にも大人気。例年10月中旬までの運行でしたが、今年は12月初旬まで運行の予定。
●きかんしゃトーマス号利用のツアー案内
6位「SL銀河」JR東日本
運行区間:花巻駅~釜石駅
運行開始年:2014年
運行開始から5周年を迎える「SL銀河」が初めて6位にランクイン! 岩手県出身の宮沢賢治の代表作『銀河鉄道の夜』をテーマに、車内は大正から昭和にかけてのレトロな世界観を表現。各車両にある4つの宮沢賢治ギャラリーはファンにとって垂涎の的。1号車には、列車では世界初の光学式プラネタリウムが搭載されていて、乗車中に星空観賞が楽しめます。2019年の運行予定日は、釜石駅行きは土曜、花巻駅行きは日曜が中心です。
●SL銀河利用のツアー案内
5位「SLやまぐち号」JR西日本
運行区間:新山口駅~津和野(つわの)駅
運行開始年:1979年
安定した人気を誇る、SL観光列車の先駆けは、今年8月1日に運行開始から40周年。「貴婦人(C57型)」「デゴイチ(D51型)」の愛称で親しまれているSLが、汽笛を響かせて走る姿は、鉄道ファンの憧れの的。客車は2017年9月にリニューアルされ、3号車の一部にはSL運転体験シミュレーターや投炭ゲームなどを設置。復刻された客車でレトロな雰囲気はもちろん、その姿を撮影するなど、さまざまな楽しみ方ができるのも魅力です。
●SLやまぐち号利用のツアー案内
4位 「花嫁のれん」JR西日本、IRいしかわ鉄道
運行区間:金沢駅~和倉温泉駅
運行開始年:2015年
幕末から明治時代にかけて、加賀・能登・越中で行われていた、婚礼に特別な暖簾を用いる風習「花嫁のれん」をイメージした観光列車「花嫁のれん」。輪島塗や加賀友禅を思わせる車体デザインが印象的ですが、金沢駅のホームにはのれんが設置されていて、それをくぐって車内へ入るという演出も素敵。車内には本物の金箔が用いられ、通路には日本庭園の飛び石をイメージした絨毯が敷かれているなどの、贅沢で華やかな和の雰囲気は、列車とは思えないほど。2019年の運行予定日:金~日曜日、祝日などが中心。
●花嫁のれん利用のツアー案内
3位「ゆふいんの森」JR九州
運行区間:博多駅~別府(べっぷ)駅
運行開始年:1989年
毎年徐々にランクアップを続け、ついにベスト3となったのが、湯布院へ向かうリゾート感あふれる列車「ゆふいんの森」。木の温もりを生かしたインテリアを配したクラシカルな雰囲気の車内は、客席を通常よりも高く配置したハイデッカー構造。沿線の「慈恩(じおん)の滝」や「伐株山(きりかぶさん)」といった人気スポットをゆっくり眺めることができ、到着前には客室乗務員による観光案内がある、観光客向けの充実したサービスも万全です。
●ゆふいんの森利用のツアー案内
2位 「四国まんなか千年ものがたり」JR四国
運行区間:多度津(たどつ)駅~大歩危(おおぼけ)駅
運行開始年:2017年
四国の中央部を走行する「四国まんなか千年ものがたり」は、前回ランキングでの初登場時から連続の2位。車両ごとにコンセプトが異なり、いずれも座席の幅がゆったりとしたソファ席で、1号車・3号車は左右両方向の車窓が楽しめる配列となっています。また、レストラン列車と呼ばれるほど食事のメニューが充実。地元の新鮮な食材を使った本格的な料理も人気を支えている理由です。また、琴平駅構内には専用待合室があり、お食事券を事前予約するとウェルカムサービスまたはフェアウェルサービスが受けられます。
●四国まんなか千年ものがたり利用のツアー案内
1位 「しまかぜ」近畿日本鉄道
運行区間:大阪難波駅、京都駅、近鉄名古屋駅~賢島(かしこじま)駅
運行開始年:2013年
関西の主要都市や名古屋から、伊勢志摩へ向かう観光特急「しまかぜ」が3年連続の1位! その理由は、「乗ること自体が楽しみとなる」をコンセプトに、電動リクライニングシートや電動カーテンを完備するなど、ラグジュアリーな列車の旅が楽しめること。掘りごたつ風の和風個室、リビングのような洋風個室もあり、ファミリーやグループ旅行にも最適。カフェ車両では地元の特産品である松坂牛やカキ、あおさなどを味わえるメニューや地ビールなどが楽しめます。
●しまかぜ利用のツアー案内
2019年、観光列車ランキング
1位(前回:1位)「しまかぜ」近畿日本鉄道
2位(前回:2位)「四国まんなか千年ものがたり」JR四国
3位(前回:5位)「ゆふいんの森」JR九州
4位(前回:7位)「花嫁のれん」JR西日本、IRいしかわ鉄道
5位(前回:3位)「SLやまぐち号」JR西日本
6位(前回:ランク外)「SL銀河」JR東日本
7位(前回:4位)「きかんしゃトーマス号」大井川鐵道
8位(前回:6位)「伊予灘ものがたり」JR四国
9位(前回:8位)「或る列車」JR九州
10位(前回:10位)「おれんじ食堂」肥薩おれんじ鉄道
ベスト10のうち9列車が前回もランクインした観光列車。上位の列車の人気の安定ぶりが目立っています。また、5位から7位まで3つの観光列車が、きかんしゃトーマス号を含めSL(蒸気機関車)となりました。
「ゆふいんの森」と「SLやまぐち号」以外は、2013年~2017年という5年間に運行開始された観光列車。最近では「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」「うみやまむすび」「ことこと列車」「八頭号」といった観光列車が運行を開始していて、今後のランクインが期待されます。
対象:阪急交通社のサイト内検索における2018年7月1日~2019年6月30日の検索数合計より(単一キーワードによる検索数を元にしており、表記揺れ、複合キーワードによる検索はそれぞれ別キーワードとして集計)
※各観光列車は悪天候などの影響により運休や遅れがある可能性があります。最新情報は各観光列車の公式サイトなどでお確かめください。
ツアーで確実に座席を確保!
観光列車は指定席の場合が多く、本数も限られています。人気の観光列車はすぐ満席になってしまう可能性もあり、早めのご予約がベター。そこでおすすめなのが、阪急交通社のツアー。席が確保されているので安心です!