島根・出雲民藝館が器好きにはたまらない理由とは?

島根・出雲民藝館が器好きにはたまらない理由とは?

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神話と民藝の里『出雲』と、手仕事とコーヒーの町『松江』。山陰きっての散策パラダイスを旅してみませんか?和樂8・9月号の出雲・松江特集と合わせてお読みください。

出雲民藝館

縁結びの神様が宿る「出雲大社」や、民藝好きの憧れ「出西窯(しゅっさいがま)」。2大聖地を目指して出雲を訪ねる人が多い中、知る人ぞ知る名所として評判になっている場所をご存じでしょうか? 

それは「出雲民藝館」。出雲には何度も来ているというカメラマンが、「こんなにいい場所があるなんて知らなかった!来れてよかった…」と感激したほどの美しい建物です。
スクリーンショット 2017-06-22 18.10.54出雲大社から車で15分ほど。のどかな住宅街の中に現れます。入り口の長屋門(ながやもん)は、約270年前に出雲大社造営の棟梁が手掛けたもの。

「民藝館」とは、柳宗悦(やなぎむねよし)や濱田庄司(はまだしょうじ)がはじめた民藝運動の軌跡を紹介する博物館。日本各地に建っていて、宗悦の蒐集品が並ぶ東京・目黒の「日本民藝館」や栃木の「益子参考館(ましこさんこうかん)」などが知られています。昭和49年に開館した出雲民藝館もそのひとつで、出雲の豪農屋敷を改装した建物は簡素ながら圧巻の美しさ。なにしろ入り口の長屋門までの道がすでに素晴らしく、入館する前からうっとり…。
スクリーンショット 2017-06-22 18.15.07米蔵を改装した本館では、出雲の焼物や染織品を展示。

大きな梁(はり)が印象的な本館は、3000俵の米蔵を改装した力強い建物。ダイナミックな吹き抜けの空間には、出雲地方の陶磁器や藍染(あいぞめ)、木綿絣(もめんがすり)など、暮らしの中で大事に使われてきた道具が展示されています。たとえば、鮮やかな緑釉(りょくゆう)やたまご色の黄釉(おうゆう)が特徴の「布志名焼(ふじなやき)」。江戸時代から続く窯元「舩木窯(ふなぎがま)」の稀少な作品も多く収蔵されており、民藝好きならずとも感涙必至の美しさです。スクリーンショット 2017-06-22 18.17.47現在は「舩木窯」5代目、舩木研兒(ふなきけんじ/1927~2015年)の特別展を開催中(7月8日まで)。英国の陶芸家バーナード・リーチにも可愛がられた研兒の作品は、優しさとユーモアに満ちています。

いっぽう、出雲の民具や近代の民藝品が展示されている西館では、宍道湖(しんじこ)や神西湖(じんざいこ)のしじみ漁などで使われる道具「鋤簾(じょれん)」や、赤ちゃんのおむつとしてつくられた筒描き染の「むつき」に目が釘付け。大胆なグラフィックが見事な縁起物の「大社の祝凧(いわいだこ)」など、出雲に伝わる伝統の手仕事も間近で見ることができるのです。
スクリーンショット 2017-06-22 18.21.06チャーミングな千鳥模様の「むつき」は、筒描き染という型染の一種。丈夫にするために刺し子縫いが施されています。右は「鶴」という文字を意匠にした祝凧。

さて、展示品を楽しんだ後は、やっぱりお買い物。実は出雲民藝館が最近注目されている理由のひとつが、この「売店」なのです。2016年の春、松江の人気セレクトショップ「objects」の監修でリニューアルオープンし、空間も品ぞろえもぐんと充実。「出西窯」「湯町窯(ゆまちがま)」「袖師窯(そでしがま)」「森山窯」など島根の窯元の陶磁器はもちろんのこと、大分の小鹿田焼(おんたやき)や沖縄のやちむん(焼物)から現代の作家ものまで、目移りしすぎて大変です。民藝ブームのいま、全国に手仕事の器を扱う店は多いけれど、この品ぞろえと質の高さはなんだか凄い。特に山陰のものは、地元ならではの新作や東京では見られない希少品も多くてぐっときます。衝動買いもやむなし!スクリーンショット 2017-06-22 18.25.03くーっ、かわいい!右下は「てつ工房」の小皿。出西織(しゅっさいおり)のクロスや倉敷のいかご(いぐさのかご)も。築270年の建物を改装した店内には古い土壁が残されています。

「出雲は雲がきれいな土地。町中や大社のあたりを散策しているだけで、昔話のような景色が現れるんです」と、スタッフの小川舞雨子(おがわまうこ)さん。そんな美しい景色と温かな手仕事に出会える出雲の旅を、「出雲民藝館」から始めてみませんか?
スクリーンショット 2017-06-22 18.28.05

出雲民藝館

住所 島根県出雲市知井宮町628 
営業時間 10時~17時(16時30分までに入館)
定休日 月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
入館料 大人500円(特別展期間中は変更あり) 

JR西出雲駅北口から徒歩10分
JR出雲市駅から車で10分
駐車場有り 

-撮影/篠原宏明-

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