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2023.10.02

できたてを割ると、あふれ出るあんこ。上野「うさぎや」どら焼き【美味しい!美しい!あんこ銘菓名店GP!】

〝あんこ〟名店東西11店の中から、第10弾は東京・上野の名店「うさぎや」どらやきをご紹介します。

その他の名店はこちらからどうぞ。
特集 美味しい!美味しい!あんこ銘菓店GP!

焼きたての美味しさを詰めて届ける心意気
うさぎやの「どらやき」東京

できたてのどら焼きにここまでこだわる店も珍しい。
16時までは予約をすすめないのは、「そのほうが多少待っていただいても、温かいものが手渡せますから。時間に合わせてあらかじめ用意しておくということは、こまめに焼いて出すうちの店にはもったいないことだなぁって」と4代目主人・谷口拓也さん。
できたての「どらやき」は、手で割るとトロトロと大粒の小豆があふれ出てきます。ここが時間の経ったものとの大きな違い。冷めても美味しいけれど、すするようにあんこを口で受ける体験は、この「どらやき」以外はなかなかできないことです。
砂糖は少なめに煮詰めすぎず、さらっとしたあんに仕上げてあるのは、購入してから早く食べてもらうことが前提のため。消費期限は2日というものの、店頭では「その日のうちに食べたほうが絶対に美味しいですよ」と言葉を添えることを忘れない谷口さんです。
「一度できたての味を知ってしまったら、『これは温かいうちにあの人にも届けたいな』って思ってくださると信じていて。人から人へ、そんなリレーが続いているから口うるさい店主がいてもお客様が途切れない。ありがたいことです」 
初代の谷口喜作(きさく)は文化人とのつながりも深い趣味人で、2代目喜作と共に俳人・河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)に師事。愛嬌のある店名のロゴや包装紙はだれがどこまで書いたか不明ですが、当時の交流から生まれたものです。

箱に詰めてもまだ温かさが残るうちに手渡して

1個240円(税込)。進物用の箱は2個入、3個入、5個入…と細かく対応、最大50個入まで用意。写真は8個入2,045円(税込/箱代含む)。消費期限は2日。16時をめどにその日焼く数を決めるため、16時以降の来店は要予約。

大正2(1913)年創業、「どらやき」は昭和初期に発売開始。小豆は十勝産。

店舗情報

うさぎや
住所:東京都台東区上野1-10-10
電話:03-3831-6195 
営業時間:9時~18時 
休み:水曜

撮影/石井宏明 構成/藤田 優、後藤淳美(本誌)※本記事は雑誌『和樂(2019-2020年12・1月号)』の転載です。

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和樂web編集部

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