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2019.10.18

調味料かけ放題!水天宮「ご当地調味料バー/地方創生レストラン 日本橋マルシェ」

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ドレッシングや、たれなどの「調味料」。ジャケ買いしてみたもののイマイチだった、「なんにでも使える」と書いてあるけど、どうも使いこなせずに余らせた、いったい何が入っているのかわからない。とくに、日本各県のアンテナショップに並んだ「スペシャル感」いっぱいな「ご当地調味料」ほど、買うときに「失敗しないか」どうか悩ましい!

そんなあなたにおすすめなのが、2019年8月、東京・水天宮前にオープンした「ご当地調味料バー/地方創生レストラン 日本橋マルシェ」。日本全国から選りすぐったとっておき、なおかつオーガニックの調味料をメインに、各地の加工品を販売するアンテナショップだ。

東京メトロ「水天宮前」駅から徒歩1分! アクセス便利なロケーション。

そして夜はレストランに変身し、日本各地のオーガニック食材を使い、店頭の調味料を駆使した料理を提供。さらには、なんと30種類の調味料が「かけ放題」!! 購入前に試せるばかりか、使いこなし方までわかる! あなたの調味料問題を一気に解決(涙)

日本各地の厳選ご当地調味料が、かけ放題!! これはほんの一例。約30種類の調味料をテイスティングできる!

カジュアルな雰囲気の店内。パーティーやイベントなど貸切りも可能。

日本橋マルシェを運営するのは「地方創生推進協同機構」。流通を活発にすることで、地方創生につなげたいと、広告や販売、流通の専門家が集まり、ECサイトの運営や海外輸出などの販路開拓を行い、その一環としてオープンしたのがこちらのアンテナショップ。

「日本全国のいいものに出合う場所、がテーマのアンテナショップです」と代表取締役の庄司岳さん。「地方が元気になってほしい。そしてまだまだ地方には美味しいものが眠っている。それを僕たちの目利きで集めてきました」

美味しいのはまずまず当たり前。そして特筆すべきは、オーガニック、無添加、無着色の商品のみを販売していること。「わたしたちは問屋を通さず、すべて生産者から直接仕入れています。だから、商品のことをしっかりと把握しています。ここはいわば、『生産者直結ショップ&レストラン』なんですよ」。

庄司岳さん(左)と、スタッフの金親敬貴さん(右)。生産者を応援し、地方創生をという熱い想いから、商品説明も懇切丁寧。

産直野菜も販売。淡路島のたまねぎ「蜜玉」は大人気。定期的に、生産者を招いてのイベントも開催している。

お酒も充実。岩手県「いわて蔵ビール」などのクラフトビールや、高知県の焼酎「泥亀」、山梨ワインなどが揃う。

ご当地調味料をかけまくる!「利きポン酢」も楽しい!

ではさっそく、レストランでめくるめく「調味料パラダイス」なひとときを過ごすべく、オーダーを。

オーガニック育ちカラフル野菜のバーニャカウダ

日本橋マルシェでは、すべて野菜も産直、オーガニックのみ使用。この日は高知県四万十から届いたナス、きゅうり、コリンキー、ビーツ、トマト、オクラ。もちろん用意された調味料から好きなものをつけて召し上がれ!
 
お店で大人気という福岡県古賀市・青柳醤油「トマトの焼肉たれ」 、福岡県大任町・おおとうニンニク食品「黒にんにくドレッシング」、福岡県東峰村・宝珠山ふるさと村「山の匠 柚子と米酢のドレッシング」をチョイス。

オーガニック育ちカラフル野菜のバーニャカウダ。調味料は左から「黒にんにくドレッシング」、九州産桃太郎トマトをすりおろし、醤油などとあわせてブラックペッパーを利かせた「トマトの焼肉たれ」、たっぷりのペースト状柚子を使った「山の匠 柚子と米酢のドレッシング」。いずれも福岡のもの。「福岡は6次化が盛んなため『隠れた調味料の宝庫』なんです」と庄司さん。

お。黒にんにくドレッシングは、プルーンのような甘みとコクがあってうまい!! トマトの焼肉たれは、すりおろしトマトのとろみがあって、ブラックペッパーがきいているのでキュウリに合うなあ。
柚子と米酢のドレッシングはユズがザクザク入ってる! マーマレードみたい。白身魚のカルパッツチョにも合いそう!

うおー、なんだか楽しいぞ!!
というわけで「利きポン酢」にトライ!

ポン酢も味わいがさまざま!!

  

左から古賀市で100年の歴史をもつ青柳醤油の温州みかんを使用した「みかんぽんず」ゆずの皮も使った「ゆずぽんず」、宝珠山ふるさと村の柚子ペーストを使った「村の柚子ぽん酢」。

■福岡県古賀市 青柳醤油「みかんぽんず」

  
みかんの味わいがやさしすぎ。「癒し系ぽん酢」。魚に合いそう。

■福岡県古賀市 青柳醤油「ゆずぽんず」 

  
キレがいいけれど、しょうゆが甘めなのでほっとする味わい。湯豆腐につけたいかも。

■福岡県東峰村 宝珠山ふるさと村「村の柚子ぽん酢」

  
ペースト状の柚子を使っているせいか「柚子感」全開!ゆでたり蒸した鶏肉にいいかも。

■鹿児島県霧島市 福山酢醸造「黒酢ゆずぽん酢」

  
黒酢のコクと甘みでマイルド。豚しゃぶにつけたいかも。

露天かめ壺仕込み黒酢で知られる鹿児島の老舗黒酢醸造所・福山酢醸造の「黒酢ゆずぽん酢」。醤油不使用。

っていうか、そもそもそのまま「なめても」美味しい! う、調味料がつまみになる!
そして、実際、自分で料理に使うとしたら、というイメージがわくのも楽しい。

ご当地調味料を使いこなした「魅惑のディナー」

このあとは、ご当地調味料を使って仕上げた料理が登場。

四万十ナスの 山梨県北杜氏 八ヶ岳南麓ファーム「自然栽培味噌 八ヶ岳」味噌あえ

  

なんなんだー。この濃厚でふくよかな味わいは!「これ、どうやって調理しているんですか?」と思わずシェフに聞いてみたら「生のナスと味噌を和えただけです」と意外にもあっさりした回答。味噌そのもののコクと酸味のバランスと奥行き感が素晴らしくて、絶句。

八ヶ岳南麓ファーム「自然栽培味噌 八ヶ岳」。
八ヶ岳南麓の豊かな湧き水で育てた自然栽培の自家製のお米と大豆を使い、手づくりで仕込み、熟成。

沖縄県読谷村パメラさんのギリシャチーズと四万十トマトのひと口カプレーゼ

  

沖縄・読谷村の「リトルグリークキッチン」の絶品「山羊チーズ」をオリーブオイルに漬け込んだ「マリネード読谷ティリー」を使用。「オリーブオイルがまたまた美味しいんですよ」と庄司さん。
カプレーゼにかかっているのは、このオイル。た、たしかに!!! チーズから「だし」がでる!?

「ジャパンチーズアワード2018」で準優勝した、アメリカ人のパメラ・アンさんが作るギリシャスタイルのチーズを使った「マリネード読谷ティリー」。都内で販売しているのは日本橋マルシェだけ。

サバとナスのトマト詰め

  

島根県浜田 シーライフのサバ缶「今朝の浜 マサバ」と四万十のナスを、先の黒にんにくドレッシングと味噌「八ヶ岳」であえて、トマトに詰め込んだキュートな一品。脂のりバツグンの浜田のサバとナスとトマトをしかとつなぐのは、ブレンド使いした調味料の味わい。またも「これどうやって作ってるんですか?」と聞くと「黒にんにくドレッシングと味噌を混ぜただけです」と再びあっさりした回答。
ええええ!!

「トマトに、にんにく塩をかけても美味しいですよ」
宮崎県高岡町・にとん屋の「にんにく塩」をひとふり。うわっ。トマトの甘さが引き立つ!

にとん屋「にんにく塩」。天日塩と香ばしく仕上げたローストガーリックをブレンド。

ピーマンの肉詰め パメラさんのチーズを添えて

  

ピーマンに黒にんにくドレッシングと味噌「八ヶ岳」であえた豚ひき肉を詰め込んだ一品。魚ばかりか肉にも最高の組み合わせだったのか! パメラさんのチーズが「調味料的」にコクと酸味を添えて美味しい。

サバ調味料の野菜パスタ 旨みふりかけ油仕上げ

  

これぞ!「調味料ブレンド使い決定版」のパスタ。具はキャベツ、ジャガイモ、ピーマンだけなのにとんでもない濃厚なコクがあるのは、「サバ調味料」効果!

島根県大田市 岡富商店「サバーニャ」は、島根県ならではの郷土食「サバの塩辛」をペースト状にして、オリーブオイル、にんにくを加えてバーニャカウダ風にした調味料。さらに、静岡県熱海市 宇田水産「ATAMI U/O(ウーオ)」はサバを塩、ひまわり油に漬け込んだいわば「サバのアンチョビ」。どちらもサバファンの団体である、全日本さば連合会(全さば連)広報担当サバジェンヌとしても活動するわたしが超おすすめのサバ調味料。このふたつをパスタにからめるととんでもない旨みが炸裂!

岡富商店「サバーニャ」。オリーブオイル、にんにくなどを加え、イタリアン風バーニャカウダ風味に。ピザなどに使っても絶品!

宇田水産「ATAMI U/O(ウーオ)」。チャーハンに使っても最高!!

ん? さらに、ハーブのようなはなやかな風味がするけれど何か使ってます? 「これです」とスタッフが差し出したのは福岡県糸島市 カルナ「糸島ねぎ農家が作る旨味ふりかけ油 」。大量のネギを使った油をひとふりしただけで、ハーブもスパイスも使ってないのにこの風味??

「糸島ねぎ農家が作る旨味ふりかけ油 」(写真一番右)。「糸島ねぎ」と「純国産玄米ぬか油」を使ったねぎ油をベースに、エシャロットやニンニク、とうがらし、山椒などを加えてある。

すごいぞ、調味料クッキング!!
調味料の「重ね技」で、料理ベタも一気にシェフ級!

讃岐の国「茶亀麺」葱ジェノベーゼ

  

製造過程で焼酎泥亀とお茶が練りこまれたつるつるした口あたりの香川県三豊市「茶亀麺」を葱を使ってジェノベーゼ風に仕上げた一品。濃厚で豊かな風味。バジルのジェノベーゼよりさわやかで、旨い!!

なのに、なんと味付けは福岡県朝倉市:あさくら農園の「葱ドレッシング」のみ、って……。絶句……。いや、この麺、家で作りたい! はい、買って帰ります!

あさくら農園の「葱ドレッシング」(左)。テレビ番組でも取り上げられた人気商品。青ねぎにオリーブオイルやブラックペッパーをプラス。「ねぎドレッ」(右)は、山本海苔店と共同開発。1本の中に有明産の上等な海苔全形1枚が入っている。

調味料はどこか「何かをごまかす」イメージがあったけれど「調味料を『メイン』に組み立てた料理」を作りたくなった。調味料概念が変わる体験を、ぜひ日本橋マルシェで! 最後まで美味しく使いきれる1本がきっと見つかるはず。

日本橋マルシェ 概要

住所:東京都中央区日本橋人形町2-1-9 日本橋Tビル 1階
アクセス:水天宮前駅徒歩1分/人形町駅徒歩3分
営業時間:11~18時/18時30分~22時(レストラン営業)
※レストランは夜のみ
定休日:日曜・祝日
日本橋マルシェ

書いた人

薬膳アテンダント。国立北京中医薬大学日本校卒業、国際中医薬膳師資格取得。食文化ジャーナリスト、さばファンの団体「全日本さば連合会」にて広報担当「サバジェンヌ」としても活動中。http://www.yuruyakuzen.com/