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2020.12.08

路上や水上で性交?そば一杯の値段で性サービスを提供する「夜鷹」とは

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江戸時代に性サービスを提供していた場所としては、幕府公認の遊郭・吉原が有名です。もちろん、現代と同じように、吉原以外にもさまざまな場所に店が建ち並んでいました。

遊女にはランクがありましたが、中でも最下級とされたのが「夜鷹(よたか)」と呼ばれる、路上に出没する女性たちです。彼女たちの中には性行為を行う場所すらなく、敷物一枚で営業を行っていた人もいたのだとか(つまり野外で行為をします)。

そんな夜鷹の姿や収入など、その実態に迫ります!

そば一杯の値段で売春する「夜鷹」

夜鷹とは、本所・吉田町や、四谷・鮫ヶ橋あたりに出没した下級遊女のことです。名前の由来は、夜に出没するからとか、夜鷹という夜行性の鳥になぞらえて、など諸説あります。同じような営業形態の遊女を、京都では辻君(つじぎみ)、大坂では惣嫁(そうか)・白湯文字(しろゆもじ)などとも言いました。

アムステルダム美術館蔵 歌川貞景

見た目や年齢で上下するものの、料金は非常に安く、なんとそば一杯ほどだったとか。お客は低賃金で働く労働者や、武家や商家の下級奉公人です。

一方、幕府公認の遊郭・吉原の揚げ代(性行為を行う代金)は、数万円~数十万円、花魁などの上級遊女と遊べば100万円を超えることもありました。そんな一見華やかに見える吉原の遊女でも、その境遇は過酷だったため、夜鷹はどれほど厳しい生活を送っていたかと想像されます。

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性のエンターテインメント、吉原の遊郭。男性が遊女を買うとき直接店に行かないメリットとは?

夜鷹はどんな姿で出没する?

夜鷹は浮世絵や絵画のモチーフとしても描かれており、そこから当時の様子を知ることができます。

アムステルダム美術館蔵 作者不明

年齢は15~40歳程度、中には60歳を超える女性もいたのだそう。綿の着物を着用し、年齢をごまかすために白髪を墨で黒く染めることもありました。頭巾を被って“ござ”を持ち歩いているのも特徴です。

国立国会図書館デジタルコレクション『江戸の花 : 温故知新』尚古堂主人 編

梅毒に侵されている者も多く、鼻や耳がそげ落ちている夜鷹もいたと言われます。「はな散る里は吉田鮫ヶ橋」といったような句もみられ、ここで言う「はな」とは、梅毒を指します。

どうやって行為をするの?

夜鷹の多くは、夜になると小屋を組み草筵(くさむしろ)をかけ、戸口で客引きをしていました。大坂ではござを敷いて、傘で隠しながらすることもあったのだとか(丸見え?)。

また、川岸を漕ぎまわり、船乗りなどを相手に船上で性行為をすることもあったそうです。

メトロポリタン美術館蔵 『御厩河岸 隅田川』歌川広重

「夜鷹そば」の語源にも

「夜鷹そば」とは、夜になると江戸の町を流していた、屋台のそば屋のこと。夜鷹が好んで食べていたからとか、夜鷹とそばの値段が一緒だったからだとか、名前の由来はハッキリしません。江戸の庶民にも親しまれていた「夜鷹そば」は、寒い季節の風物詩として、歌舞伎や落語にもよく登場します。

酔っぱらったお客が狙い目?

突然ですが筆者の赤井ふんどしは、学生時代、吉原や夜鷹など江戸時代の性サービスに関する授業をとっていました。そこで男性の先生が、このように説明していたのを覚えています。

「男はね、お酒を飲むとエロくなるんだよ。酒を飲んだ帰りの男が夜鷹の狙い目!」

飲み会の帰りに夜鷹につかまり、目が覚めたらいつの間にか川辺で寝転んでいた……。そんな光景が思い浮かびました。

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参考
石井良助『続江戸時代漫筆』、同『吉原』(『中公新書』一四一)
世界大百科事典 小学館
日本大百科全書 平凡社
『江戸の花 : 温故知新』尚古堂主人 編 博文舘
『江戸時代の男女関係』田中香涯 著 有宏社
『守貞謾稿』喜田川季荘 編

書いた人

「下ネタは人類の共通言語だ」をモットーに、下ネタを通して日本の歴史の面白さを伝える。中の人は女子校育ちの耳年増。男の目の届かない花園で培った下ネタスキルを活かしたい。

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そば一杯の値段でも、踏み倒す人もいたのだとか……。ちなみに吉原でお金を支払わないと「桶伏せ」という怖~いお仕置きをされたようです!