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2023.06.08

直木賞作家も絶賛! 新宿「たいやき わかば」【美味しい!美しい!あんこ銘菓名店GP!】

〝あんこ〟名店東西11店の中から、第3弾は東京・新宿の名店「たいやき わかば」をご紹介します。

その他の名店はこちらからどうぞ。
特集 美味しい!美味しい!あんこ銘菓店GP!

昔ながらの〝一丁焼き〟にこだわります
たいやきわかばの「たいやき」東京

庶民あこがれの鯛を気軽に食べられるように、あんこ菓子に仕立てられた鯛焼き。明治のころには東京で食べられていたそうですが、この店の「たいやき」は昭和28(1953)年生まれ。初代が戦後一から始めた仕事のひとつが専業になりました。
敗戦後の貧しい時代に、尻尾の先まであんこが詰まっている「わかば」の誠実な商いを、直木賞作家で演劇評論家の安藤鶴夫が新聞で称賛した逸話がありますが、今もこの店の人気は健在。
自家製のあんは、つぶしあん。小豆そのものを味わうべく、炊き上げた小豆はアク抜きをしないまま、皮をつぶしながらあんを練り上げます。小豆の食感がしっかり感じられ、塩味もよく効いているので最後まで食べ飽きることがありません。
現在、店を預かる伊藤巧真(たくま)さんは3代目の甥にあたります。「職人が鋳型(いがた)を回して一尾ずつ焼く〝一丁焼き〟は、それぞれの鋳型の焼きクセを頭に入れながら火を扱うので腕がいります」。とはいえ一丁焼きにはそのよさがあり、皮の薄いところはパリッと、厚いところはモッチリと焼き上がるそう。
皮の配合にもこだわりを見せる伊藤さんとしては「ガス台の前に立ち続けるのは体に堪(こた)えるけれど、美味しさにはかえられません」。焼き上がった「たいやき」は、はさみで周囲を切り整えられて完成。
さらに折箱用には、それぞれ焼き色を見て顔のいいものが表を向くように詰められます。

塩味を効かせた野趣あふれる小豆を味わって

1尾190円(税込)。進物用の箱は5~6個入、10~12個入、13~16個入、17~20個入があり、写真は10個入2,110円(税込/箱代含む)。簡易箱や小さい白箱もあり、手提げも含め有料。消費期限は当日。電話予約可能。店内でも同価格で飲食可。

右/洋画家・木村荘八(しょうはち)のスケッチを鋳型に起こした鯛の姿。総量120gのうち、あんこはたっぷり80g。

店舗情報

たいやき わかば
住所:東京都新宿区若葉1-10 小沢ビル1F 
電話:03-3351-4396
営業時間:9時30分~18時30分(祝日は18時まで)
休み:日曜
公式HP:http://www.246.ne.jp/~i-ozawa/

撮影/石井宏明 構成/藤田 優、後藤淳美(本誌)※本記事は雑誌『和樂(2019-2020年12・1月号)』の転載です。

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和樂web編集部

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