CATEGORY

最新号紹介

12,1月号2025.10.31発売

今こそ知りたい!千利休の『茶』と『美』

閉じる

Travel

2025.11.03

素材がいちばんおいしい冬季限定! 聖地ならではの水ようかん、西善「玄冬花」【和菓子の聖地・奈良の絶品銘菓9】

江戸時代に流行した「お伊勢参り」「西国三十三所観音巡礼」で、各地の人々が行き交った奈良。旅人をもてなしてきた、おいしいものが古来豊富な奈良は、実は和菓子の聖地。素材と、それらが最もおいしい冬季のみ販売されるのが、東吉野の西善の水ようかん「玄冬花」。聖地ならではのこだわりがひしひしと感じられます。

東吉野の夜の冷え込みが生む水ようかん 西善の「玄冬花(げんとうか)」@東吉野

「紫がかった小豆の色で、鄙(ひな)びた香りがします」と新豆の小豆で炊くあんを思い浮かべて微笑む3代目・西林宗幸さん。

江戸後期に茶屋から始まったこの店では、水ようかんは初物の小豆でつくるもの。
冷蔵庫がなかった時代まで、冬に食べるのが恒例だともいいますが、西林さんの製法もそのときのまま? 
夜に準備を始め、深夜の冷え込みを利用して、ようかん液を常温でゆっくり固めているとか。小豆の風味を生かすことを優先して、こしあんに加える寒天は控えめです。

里山の澄んだ空気と水が溶け込んでいるような、素直な味わいが好評です。

小豆の新豆が出る11月から販売する「玄冬花」

1本1,512円。賞味期限5日間(要冷蔵)。※立冬(11月上旬)からお水取り(3月上旬)ぐらいまでの販売。注文品はクール便でお届け。ハーフサイズ756円もある。

ようかんに定評あり。栗羊羹「杣(そま)づと」が代表銘菓!

ようかんを流し込む片手鍋の持ち手は、吉野産の桜。「細い枝を自分であつらえました」(西林さん)

古き良き和菓子店らしい温かい雰囲気で迎えてくれる店頭。のれんに「杣づと」の文字が。包み紙には吉野の桜があしらわれ、とても華やか。

西善 DATA

にしぜん
住所:奈良県吉野郡東吉野村小川701 
電話:0746-42-0061 
営業時間:8時~20時 
休み:水曜 
Instagram(香芝店):@okashi_nishizen
※近鉄大阪線「五位堂(ごいどう)」駅近くに「香芝(かしば」店」もあり。
★お取り寄せ:電話でお問い合わせを。

※本記事は雑誌『和樂(2023年12・2024年1月号)』の転載です。掲載価格はすべて税込です。価格や営業時間などは2025年9月現在のもので、変更される場合もあります。お出かけの前にご確認ください。

「和菓子の聖地・奈良の絶品銘菓」シリーズ一覧はこちら

Share

和樂web編集部


撮影/石井宏明 構成/藤田 優
おすすめの記事

築120年の古民家で、昼も夜もほっとひと息。「バー サヴァン」【 最新〝奈良ごはん〟7】

和樂web編集部

名店最後の弟子が作る、重層的で深いスパイスカレー「つるカレー」【 最新〝奈良ごはん〟3】

和樂web編集部

手土産やおやつに。昭和の文化人たちが愛したおすすめスイーツ11選【東京】【京都】【全国】

和樂web編集部

これは...奈良に行ったら絶対見たい!1年を通して花見で人気の古寺16選

和樂web編集部

人気記事ランキング

最新号紹介

12,1月号2025.10.31発売

今こそ知りたい!千利休の『茶』と『美』

※和樂本誌ならびに和樂webに関するお問い合わせはこちら
※小学館が雑誌『和樂』およびWEBサイト『和樂web』にて運営しているInstagramの公式アカウントは「@warakumagazine」のみになります。
和樂webのロゴや名称、公式アカウントの投稿を無断使用しプレゼント企画などを行っている類似アカウントがございますが、弊社とは一切関係ないのでご注意ください。
類似アカウントから不審なDM(プレゼント当選告知)などを受け取った際は、記載されたURLにはアクセスせずDM自体を削除していただくようお願いいたします。
また被害防止のため、同アカウントのブロックをお願いいたします。

関連メディア