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2025.10.03

香り高いよもぎで至福のひと時を。中将堂本舗「中将餅」 【和菓子の聖地・奈良の絶品銘菓6】

「お伊勢参り」「西国三十三所観音巡礼」の道筋でもある奈良を訪れた人は、古くからおいしいものを口にしていました。そんな奈良は、実は和菓子の聖地。当麻寺の中将堂本舗の「中将餅」は、豊かな自然にはぐくまれたよもぎや米、大納言小豆を使用した、香り豊かな逸品。奈良という地の、温かさまで伝わってくるようです。

売り切れ必至! 當麻寺の門前菓子 中将堂本舗の「中将餅(ちゅうじょうもち)」@当麻寺

飛鳥時代創建の當麻寺(たいまでら)は、若くして尼になった中将姫(ちゅうじょうひめ)がひと晩で織り上げたという當麻曼荼羅(たいままんだら)がご本尊に。
奥院には見事な牡丹園があり、桜や石楠花(しゃくなげ)とともに目を楽しませてくれます。

このあたりに伝わる行事食「あんつけ餅」を商品化したのが3代目・竹本宏子さんの父(2代目)です。
昔から家庭では「重箱につぶしあんを広げて、中に大きな丸餅を入れて。餅をちぎれば、おのずとあんころ餅になるといった素朴な食べ方でした」と竹本さん。

味を考えるのは家族の中でも女性陣の仕事で、餅をひと口大に、こしあんにかえて、〝牡丹の寺〟とも呼ばれる當麻寺にちなんで花びらのようなあしらいに。
こしあんが単調にならないよう、1個につきひと粒ぐらいの割合で大納言小豆(だいなごんあずき)を忍ばせてあるのも、専門店らしい心配り。
「私が大学生のときに、父に提案してみました」。

米は近隣の農家から、よもぎは自営畑のものを使い、品質を保ちます。それゆえに1日の製造量にも限りあり。
當麻寺参詣の際には、早めの入店をおすすめします。

名物よもぎもち「中将餅」は牡丹の花を模しています

12個入折詰1,200円。消費期限4日(要冷蔵)。折詰は8個入から、パック詰は2個入から用意。※注文品はクール便でお届け。

子供のころに嗅いだよもぎの香りにこだわります

「店内の喫茶では冬季限定のメニューもあります」(竹本さん)

昭和4(1929)年創業。持ち帰りもよし、店内でいただくもよし。香り豊かなよもぎが、至福のひと時をお約束。

中将堂本舗 DATA

ちゅうじょうどうほんぽ
住所:奈良県葛城市当麻55-1 
電話:0745-48-3211 
営業時間:9時~16時(売り切れ終い) 
休み:7月全日・8月中旬~下旬・12月末~1月上旬休(詳細は公式サイトに) 
公式サイト:https://www.chujodo.com/
★お取り寄せ:フリーダイヤル0120-483-203もしくはファックス0745-48-7974で注文を(受付時間9時~16時)※多忙な時間は電話対応できない場合も。

※本記事は雑誌『和樂(2023年12・2024年1月号)』の転載です。掲載価格はすべて税込です。価格や営業時間などは2025年9月現在のもので、変更される場合もあります。お出かけの前にご確認ください。

「和菓子の聖地・奈良の絶品銘菓」シリーズ一覧はこちら

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和樂web編集部


撮影/石井宏明 構成/藤田 優
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