Craftsmanship

2026.05.11

京都の職人技を体験! 本格的な道具と材料を使って「京組紐」「型染め」「京唐紙」にトライ!

京都を訪れたなら、工藝がどのような技術をもって生まれるのか、自ら挑戦して知ることも、いい旅の思い出に。職人たちが使う本物の道具や材料を用いた、本格的な工藝体験が叶う3つの工房をご紹介します。

木製の道具で手組みをする無心の時間が心地よい【昇苑くみひも】

帯締めなどで知られる「京組紐(きょうくみひも)」。絹糸を手で組み、紐ができあがる工程が気軽に体験できます。
挑戦するのは、角台という四角い道具で8つの糸の束を組んでいく「八つ組(やつぐみ)」という技法。木玉に巻かれた糸を規則正しく動かすことで、台の中央へと紐が組み上がっていきます。気を抜くと、組み方がわからなくなるから適度に集中して。
木玉同士がぶつかる音や、絹糸のキュッとしまる感触がなんとも心地よく、無心になれる1時間が過ごせます。

組む順番を間違えないで…

左/できあがった組紐は、ストラップ、バッグチャーム、ブレスレットの内のふたつに、15分ほどで仕上げてくれる。右/組んでいくうちにコツがつかめていくのが楽しい! 糸は6色から好きなものを。

色が豊富で迷ってしまう!

左/糸染めから紐の組み上げ、製品化まで行う「昇苑くみひも」。ショップにはモダンな商品が。正絹 大田巻(しょうけん おおだまき)キーホルダー各1,100円。右/正絹 手巻き茶筒 各4,620円といった意外なものも展開。

●昇苑(しょうえん)くみひも DATA

住所:京都府宇治市宇治妙楽146-2
電話:0774-66-3535
営業時間:10時~17時
休み:無休
公式サイト:https://www.showen.co.jp/
※手組み体験は1週間前までに要予約。1名3,850円(定員4名)。所要時間は約1時間。

京友禅の技法「摺り疋田」が現役の職人から学べる【北本染芸】

創業100年を超える、京友禅(きょうゆうぜん)の型染め専門店。ここでは3代目当主が、愛用する材料や道具で、江戸時代の本格的な型染めを自ら伝授する、貴重なワークショップが行われています。
工程は多岐にわたりますが、珍しいのは型染めの一種である「摺り疋田(すりびった)」。鹿の子(かのこ)絞りのような柄を再現する技法で、専用の型を3枚使用し、刷毛(はけ)で摺り込みながら細やかな柄を生み出していきます。
じっくり時間をかけて、京都の工藝の緻密さに触れたい人におすすめです。

刷毛を動かして柄を摺り込む!

左/選んだ絵柄は燕子花(かきつばた)。最初に図案の輪郭に糊引(のりび)きをし、上からビニールを被せ、染めたい部分をカッターで抜く。その上に摺り疋田用の型を敷き、刷毛を動かして染色していく。右/型を外したところ。青いビニールが花びらの形に抜かれた部分に、紫色の摺り疋田が!

金箔を貼ると一気に華やかに

左/摺り疋田以外の部分は、筆で彩色を。右/糊引きされた絵柄の輪郭に、金箔を貼って完成。

完成した燕子花はこちら!

左/約2時間かけて完成! 右/できあがった生地は、金封袱紗(きんぷうふくさ)や数寄屋袋(すきやぶくろ)などに仕立てられ、自宅に送付される。

左/摺り疋田に使うのは、鹿の毛でできた刷毛。右/3代目当主の北本益弘(きたもとますひろ)さん。江戸時代の京友禅の技術をもっと知ってもらいたいと、さまざまな活動を行う。

●北本染芸(きたもとせんげい) DATA

住所:京都府京都市中京区御池通大宮西入上ル門前町539
電話:080-6192-2710
営業時間:9時~17時
休み:不定休
公式サイト:https://kitamotosengei.jimdofree.com/
※京友禅型染め体験は3日前までに要予約。1名7,000円~(定員4名)。所要時間は約2時間。

京のしつらえをもっと身近に! 唐紙の魅力を伝える発信地【京からかみの体験工房とショップ 唐丸】

明治時代に京表具師として開業。現在は京唐紙(きょうからかみ)の自社工房を構え、寺社・茶室・ホテルなどの襖紙や壁紙の製作・施工を行うメーカー「丸二(まるに)」が、その伝統や魅力を発信する場として誕生させたショップと体験工房がこちらです。
「御朱印帳づくり」をはじめとする体験コースは、唐紙の歴史を学びながら、100年以上も前に製作された版木を実際に使用。あでやかな吉祥文様を和紙に摺っていく工程は、それだけで幸せな気持ちに包まれます。

「ふるい」で版木に絵具を

上/唐紙は、円形の木枠にガーゼを貼った「ふるい」という道具で、版木に絵具(えのぐ)をのせるのが特徴。上に和紙をのせ、手の平でなで、文様を写し取る。下左/版木そのものが、すでに美しい。子孫繁栄や多福を呼ぶとされている「瓢箪(ひょうたん)」。下右/完成した唐紙は、御朱印帳などにして持ち帰ることが可能。

部屋に飾ったらおしゃれ!

左/ショップでは、ウォールパネル、版木スタンプなど、唐紙にまつわる商品も販売。お買い物目的で訪ねても楽しい。右/建物の2階は工房になっている(工房見学の体験コースもあり)。職人の技が間近で見られるのは貴重。

右はショップ内の様子。外国人観光客の姿も多い。

●京からかみの体験工房とショップ 唐丸(からまる) DATA

住所:京都府京都市下京区泉正寺町460
電話:075-361-1324
営業時間:10時~17時30分
休み:水曜・盆正月休、日・祝不定休
公式サイト:https://karamaru.kyoto/
※京からかみ体験は前日15時までに要予約。月~金(水・祝日のぞく)、土曜日(不定期)の10時30分~と14時~の2回開催。御朱印帳づくり体験は1名6,000円(定員6名)。所要時間は1時間~1時間30分。

※本記事は雑誌『和樂(2026年4・5月号)』の転載です。
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和樂web編集部


撮影/伊藤 信 構成/湯口かおり、古里典子(和樂)
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