Travel

2026.05.03

富士山と駿河湾を望む地に佇む、隠れ家宿「沼津倶楽部」

日本百景のひとつ、静岡県沼津市の千本松原にある「沼津倶楽部」。緑の松林のなかに溶け込むように名建築が佇み、客室は全8室。珠玉の宿を紹介します。

大正と平成の名建築と、水盤が生む豊かな景色

注目のスパプログラム「茶禅房」はukaと共に手がけており、1日1組限定。禅的な呼吸法とお茶の要素を取り入れ、体の深部までリラックスさせる行程は、「茶亭」にある「二月堂」から。(右)庭園の小道から「二月堂」へ。(左)スパで使用する茶葉や一服するお茶も調香して選ぶ。

古くから風光明媚な地として知られる、静岡県沼津市の千本松原。その一角の庭園に佇む「沼津倶楽部」の前身として数寄屋造りの建物がつくられたのは、大正時代初期のこと。茶人であり、粋人だったミツワ石鹸二代目社長・三輪善兵衛(みわぜんべえ)の「千人茶会を催したい」という思いに応えたすべての部屋が茶室の館は、当代随一といわれた棟梁たちによって建てられました。

心静まる空間。

戦時中は将校たちの休息所に、戦後は政治家の集う場となりましたが、2008年に老朽化した建物を修繕すると共に、宿泊棟として「別邸」を増築。以来、大正期の匠の技が継承されて国の有形文化財にも登録され、レストランとして使用される「茶亭」と、「二期倶楽部」などを手がけた建築家・渡辺明の設計によるモダンな宿泊棟のある美しき宿となりました。

「別邸」として客室と共につくられたロビー。目前には、富士の伏流水で満たされた水盤が広がる。インテリアは和を感じさせながらモダン。

この宿で心惹かれるのは、すべての客室とロビーの前に広がる水盤の美しい景色。また「茶亭」でいただく食事は、朝晩とも自然豊かな地元の食材を用いたモダンチャイニーズというのも画期的。さらに人気のスパプログラムには昨年12月から、お茶と禅をテーマにしたリラクゼーションプログラム「茶禅房(ちゃぜんぼう)」も加わり、滞在がますます楽しみになりました。

客室は全8室。小上がりを配した和室、バルコニー付き洋室、和洋折衷のメゾネットなど5タイプ。

徒歩1分ほどで海岸へ。天気のよい日は松原越しに富士山を望める。

沼津倶楽部

住所:静岡県沼津市千本郷林1907-8
電話:055-954-6611 全8室
¥72,600~(1泊2食付き、2名利用時1名料金 ※税・サ込)
ダイニング「茶亭」は食事のみの利用も可能。
numazu-club.com

構成/川村有布子、遠藤智子(和樂)

※本記事は『和樂(2026年6・7月号)』の転載です。

Share

和樂web編集部

おすすめの記事

加賀百万石の庭、三大武将庭園、金鯱が見守る庭【47都道府県、必見の庭園案内/中部編】

和樂web編集部

家康・信長ら戦国武将と、あの文豪とのゆかりも!全国のご自慢「国宝」大調査 【part5:岐阜、静岡、愛知、三重、滋賀】

和樂web編集部

ちょっと何言ってるか分かんない。ガンプラが静岡で作られる理由は徳川家康にあるって?

角谷 正樹

「月」に「空」。天竜川流域に残るロマンティックな地名の由来を徹底調査してきた【静岡】

麻生のりこ

人気記事ランキング

最新号紹介

※和樂本誌ならびに和樂webに関するお問い合わせはこちら
※小学館が雑誌『和樂』およびWEBサイト『和樂web』にて運営しているInstagramの公式アカウントは「@warakumagazine」のみになります。
和樂webのロゴや名称、公式アカウントの投稿を無断使用しプレゼント企画などを行っている類似アカウントがございますが、弊社とは一切関係ないのでご注意ください。
類似アカウントから不審なDM(プレゼント当選告知)などを受け取った際は、記載されたURLにはアクセスせずDM自体を削除していただくようお願いいたします。
また被害防止のため、同アカウントのブロックをお願いいたします。

関連メディア