妖しさと怪しさをまとう漆の肉体。伝統工芸から広がるアートの世界|青木千絵「闇へ研ぐ」【岐阜現代美術館大地館】
小川 敦生
全11件、1-11件を表示中
2025.05
27
水木しげるが浮世絵師だったら? 江戸と未来をつなぐ現代美術の挑戦【東京国立博物館 表慶館】
江戸時代に確立した多色摺り浮世絵版画は「錦絵」とも呼ばれ、鮮やかな色遣いと大胆な発想によってかけがえのない美の世界を創出した。大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(NHK)で版元・蔦屋重三郎とタッグを組んだ喜多川歌麿は、18世紀後半に洗練された線描による優美な美人画で一世を風靡し、世紀をまたいで幕末まで活躍した葛飾北斎は、時に雄大で、時に超現実的な風景やモチーフを描いた。江戸の浮世絵の卓越した出来栄えは、現代の私たちの心をもつかみ続けている。
この伝統技術を、現代のクリエイターたちの世界で生かすことはできないか。その問いに応えるべく、浮世絵の伝統技術を保持するアダチ版画研究所が1979年以来続けてきた興味深い試みの成果が、東京国立博物館表慶館で開かれている企画展「浮世絵現代」で披露されている。
この伝統技術を、現代のクリエイターたちの世界で生かすことはできないか。その問いに応えるべく、浮世絵の伝統技術を保持するアダチ版画研究所が1979年以来続けてきた興味深い試みの成果が、東京国立博物館表慶館で開かれている企画展「浮世絵現代」で披露されている。
2024.12
24
『源氏物語』の世界をガラスで融合させた截金。祈りの技法に込めた作家の決意とは【静嘉堂文庫美術館】
静嘉堂@丸の内(静嘉堂文庫美術館、東京)で開かれている企画展「平安文学、いとをかし―国宝『源氏物語関屋澪標(みおつくし)図屏風』と王朝美のあゆみ」の展示室で、きらきらと光り輝く優美な文様が印象的なガラス作品に出逢った。作者は山本茜さん。1977年生まれの截金(きりかね)ガラス作家である。古美術や古典籍の収蔵を特色としているこの美術館で、現代作家の展示は初めてだという。この企画展でも、展示の中心は俵屋宗達の『源氏物語関屋澪標図屏風』などの古美術の名品と『和漢朗詠集』や『蜻蛉日記(かげろうにっき)』などの古典籍だった。
前の記事
1
次の記事
人気記事ランキング
最新号紹介
※和樂本誌ならびに和樂webに関するお問い合わせはこちら。
※小学館が雑誌『和樂』およびWEBサイト『和樂web』にて運営しているInstagramの公式アカウントは「@warakumagazine」のみになります。
和樂webのロゴや名称、公式アカウントの投稿を無断使用しプレゼント企画などを行っている類似アカウントがございますが、弊社とは一切関係ないのでご注意ください。
類似アカウントから不審なDM(プレゼント当選告知)などを受け取った際は、記載されたURLにはアクセスせずDM自体を削除していただくようお願いいたします。
また被害防止のため、同アカウントのブロックをお願いいたします。

