Culture
2020.10.01

クイズ!香りのよい花TOP3はジンチョウゲ、クチナシ、あと1つは?ヒントは秋の金と銀!

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秋の街を歩いていると、どこからかいい香りが。見回してみると、街路樹にオレンジ色の小さな花がたくさん咲いていました。秋の風物詩、金木犀(きんもくせい)です。

金木犀は、春先の沈丁花(じんちょうげ)、梅雨の頃の梔子(くちなし)とともに、三香木(さんこうぼく)に数えられる、香り高い花です。

桂花(けいか)、丹桂(たんけい)、金桂(きんけい)の別名もあり、中国では白ワインに花を漬けた「桂花陳酒」や茶葉と混ぜた「桂花茶」などでも親しまれています。
また、花は漢方薬としても使われていて、健胃・血液循環改善・低血圧改善・不眠症改善などに効果があるといわれます。

名前の由来

9月中旬から10月下旬にかけて、甘い香りのする小さなオレンジ色の花をたくさん咲かせる金木犀。

名前の由来は、樹皮が動物のサイ(犀)の足に似ている、銀木犀(ぎんもくせい)の変種だから。白い花をつける銀木犀との対比で「金」木犀と名付けられました。

いつごろから日本にあったの?

金木犀は中国南部原産で、日本には江戸時代にもたらされました。日本では自生しておらず、公園・垣根・街路樹などでよく見かけます。

雄株と雌株があるのですが、花がよくつく雄株のみが輸入されたため、国内で実を見ることはほとんどありません(よく似た種類の花の実はまれに見ることができます)。

いい香りだったばかりに……

金木犀の香りで、お手洗いを思い出す人もいるかもしれません。
かつては汲み取り式便所の消臭目的でそばに植えられていたこと、トイレの芳香剤として金木犀の香りが多用された時期があったことなどから、連想してしまう人も多いのです。

いい香りだったばかりに、ちょっと残念なイメージがついてしまったのですね……。

アイキャッチ画像:『源氏物語絵巻 宿木』匂宮と妻・中の君、国立国会図書館デジタルコレクションより

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人生の総ては必然と信じる不動明王ファン。経歴に節操がなさすぎて不思議がられることがよくあるが、一期は夢よ、ただ狂へ。熱しやすく冷めにくく、息切れするよ、と周囲が呆れるような劫火の情熱を平気で10年単位で保てる高性能魔法瓶。日本刀剣は永遠の恋人。愛ハムスターに日々齧られるのが本業。