辻 明人の読み物

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芸能と文化
長篠合戦のゆくえを変えた?人間味あふれる鳥居強右衛門・命がけの決断とは?

一度見たら忘れられない、強烈なインパクトの旗指物(はたさしもの)がある。下帯一つの男が大の字に磔(はりつけ)にされた姿が描かれており、肌も下帯も赤く塗られ、口をへの字に結び、両眼はかっと見開かれて虚空をにらんでいる。この旗指物は戦国期の徳川家の家臣・落合左平次(おちあいさへいじ)が用いたもので、描かれているのは鳥居強右衛門(とりいすねえもん)という実在の人物であった。 現在、東京大学史料編纂所が所蔵するこの旗指物には、いくつかの血痕が認められ、実際に落合左平次が戦場で用いていたことを裏づけている。合戦の最中において、この旗はさぞや目立ったことだろう。とはいえ、なぜ左平次は磔にされた人物を自らの […]

芸能と文化
奇跡の逆転劇から460年! 織田信長はなぜ、桶狭間で今川義元を討つことができたのか

2020年は、永禄3年(1560)の桶狭間(おけはざま)の戦いから460年にあたる。大河ドラマ『麒麟がくる』でも山場の一つとして描かれる桶狭間の戦いは、大軍で攻め寄せる東海の雄・今川義元(いまがわよしもと)に対し、織田信長に勝ち目はほとんどなかった。それがなぜ、歴史的大逆転を起こすことになったのか。背景の紹介とともに、従来説が覆され、今も議論が続く近年の研究を踏まえながら、戦いの真相に迫ってみよう。 「申し上げます。今川勢本隊が沓掛(くつかけ)の城に入城。今宵、大高(おおだか)の城に兵糧(ひょうろう)を運び、潮の干満から、おそらく明朝には我らの砦(とりで)に攻め寄せ、清須(きよす)からの援軍到 […]

芸能と文化
100年前のシベリアからの救出劇! 765人のポーランド孤児と日本人の奇跡の物語

轟音とともに大型トラックが行きかう、ヨーロッパのとある国の幹線道路。日本人の俳優が行き先を書いたボードを示しつつ、乗せてほしいとトラックにジェスチャーしています。 2014年にテレビ番組で、ヨーロッパを長距離トラックのヒッチハイクで旅をする企画があり、筆者は偶然観ていました。トラックを停めようと俳優が悪戦苦闘を続けていると、ようやく1台の大型トラックが停車します。運転手は強面(こわもて)の男性。俳優が「日本のテレビ番組で……」と趣旨を説明し始めると、車から降りてきた運転手が、開口一番こう言いました。 「フクシマは大丈夫なのか? 俺たちは皆、心配しているよ」 「ヨーロッパで福島県の話題が出るとは […]

芸能と文化
父の死に「盛大な葬儀をしている場合か!」若き大うつけ織田信長の尾張統一物語

馬鹿者という意味の「うつけ」という言葉は、「空(うつ)ける(からっぽである)」が語源だという。そこから暗愚な者、常識から外れた者を指すようになった。戦国時代、尾張(現、愛知県西部)で「大うつけ」と陰口を叩(たた)かれる若者がいた。織田信秀(おだのぶひで)の嫡男(ちゃくなん)、信長(のぶなが)である。父・信秀は尾張守護代(しゅごだい、守護の補佐役)に仕える奉行の一人だが、尾張半国に及ぶ勢力を持ち、他国の大名からも一目置かれていた。一方の信長は子分たちを従え、若殿らしからぬ格好で山野を駆け回り、町を歩きながら瓜(うり)やら餅にかぶりつく悪童である。 そんな信長が19歳の折、信秀が病没。とたんに尾張 […]

芸能と文化
父を討ち、信長の前に立ちはだかった!マムシの子・斎藤義龍の数奇な生涯に迫る

「道三入道(どうさんにゅうどう)の首級(しるし)にござる」 長良川の南岸に本陣を置く斎藤義龍(さいとうよしたつ)は、床几(しょうぎ)に腰かけ、合戦で討ち取った敵将兵らの首を無言で検(あらた)めていたが、長井隼人佐(ながいはやとのすけ)が運んできた総大将の首を見ると、さすがに表情が揺れ、声を詰まらせた。 老境に入った男の首は、無残にも鼻が削(そ)がれている。「美濃のマムシ」と怖れられた梟雄(きょうゆう)の、変わり果てた姿だった。 「父上。やむを得ぬこととは申せ、かような仕儀となりましたるは、それがしの不徳の致すところ。どうかお許しくだされ。美濃(現、岐阜県)の主は、それがしが引き継ぎまする」 義 […]

芸能と文化
「美濃のマムシ」と呼ばれた男・斎藤道三!まんまと国主の座を奪った恐るべき下剋上の真実とは

一介の油売りから、美濃(みの、現、岐阜県)の国主にまで成り上がったとされる梟雄(きょうゆう)・斎藤道三(さいとうどうさん)。梟雄とは、下位の者が上位の者を倒す下剋上(げこくじょう)を平然と繰り返す、残忍かつ勇猛な者をいう。 しかし近年、道三の国盗(くにと)りは道三一人で行ったのではなく、油売りだった父・松波庄五郎(まつなみしょうごろう、庄九郎とも)が美濃守護土岐(とき)家の小守護代(こしゅごだい)・長井(ながい)家に仕官し、そこで立身出世したのち息子の道三があとを継いで、父子二代で国盗りを成し遂げたとする説が定着した(なお父の松波庄五郎こと長井新左衛門尉については、「斎藤道三は2人いた!? 親 […]

芸能と文化
斎藤道三は二人いた!親子で成した新説「国盗り物語」

下位の者が上位の者を倒す下剋上(げこくじょう)が、頻繁に行われた戦国時代。その中でも後世、とりわけ「梟雄(きょうゆう)」と呼ばれる男たちがいる。梟雄の梟とはフクロウのこと。かつてフクロウの雛(ひな)は、親鳥を食い殺して成長すると信じられていた。つまり梟雄とは、上位の者を倒す下剋上を、次々に平然とやってのける危険な人物という意味合いである。 美濃(みの、現、岐阜県)の斎藤道三(さいとうどうさん)は、その梟雄を代表する一人といっていい。 司馬遼太郎の小説『国盗(くにと)り物語』にも描かれたように、道三は一介の油商人から、財力と持ち前の才覚で美濃守護(しゅご)の土岐(とき)家に食い込み、ついには守護 […]

芸能と文化
将軍としての使命とは。足利義輝の壮絶すぎる30年を約15000字で徹底解説

「剣豪将軍」と呼ばれた征夷大将軍(せいいたいしょうぐん)がいる。 武士だけに絞ると、将軍は鎌倉時代に3人、室町時代に15人(重複含む)、江戸時代に15人いるが、剣豪と呼ばれるのは、たった一人だ。 その人物とは、室町幕府13代将軍足利義輝(あしかがよしてる)。 2020年の大河ドラマ『麒麟がくる』で、向井理が演じ、話題を呼んでいる。 義輝の時代は、家臣の細川氏や三好氏が政治の実権を握り、将軍がたびたび京都を追われる事態となっていた。しかし、義輝はそれに屈することなく、あくまで武家の棟梁(とうりょう)であろうとし、自ら剣の極意を会得したという。その後、襲ってきた大軍に壮絶な最後の戦いを挑んだ若き義 […]

芸能と文化
忠臣蔵とは?あらすじや登場人物を徹底解説!なぜ赤穂浪士討ち入りを忠臣蔵と呼ぶのか

師走といえば、風物詩の一つが「忠臣蔵」。以前は芝居や映画、テレビドラマでよく目にしたが、最近は「忠臣蔵って何?」という人も少なくない。ひと言でいえば仇討ち事件で、江戸時代の元禄15年(1703)12月14日にクライマックスを迎える元禄赤穂(あこう)事件のこと。「赤穂浪士の吉良(きら)邸討ち入り」である。 そういわれても、まだ「?」という方でも大丈夫。本記事をお読み頂ければ、討ち入り事件のあらましをつかむことができるはず。また本記事では、赤穂浪士47人の討ち入りの一部始終の物音を聞いていた、隣家の旗本・土屋主税(つちやちから)の証言を紹介してみたい。果たして討ち入りの瞬間、浪士たちは何を話し、ど […]

芸能と文化
上杉謙信とは何者だったのか? 乱世に挑んだ越後の龍!【武将ミステリー】

上杉謙信といえば、戦国時代最強を謳(うた)われた越後(現、新潟県)の武将として知られます。軍神・毘沙門天(びしゃもんてん)の加護を信じ、生涯不犯(ふぼん)を通して、助けを求める者に手を差しのべました。しかし天才的な戦術家といわれる武将も、多くの悩みと苦難に直面しています。長尾景虎(ながおかげとら)と名乗った前半生を、7つのポイントで紹介します。 1.禅寺で高僧の教えを受けた幼少期、仏門で何を学んだのか? 長尾景虎(後の上杉謙信)は享禄3年(1530)1月21日、越後(現、新潟県)守護代・長尾為景(ながおためかげ)の3男(異説あり)に生まれます。幼名は虎千代。長兄の晴景(はるかげ)はすでに成人し […]

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