伝統の技を用いた繊細な刺しゅう、丹念に編まれたレザーなど名門ブランドのバッグから、極上の「サヴォワフェール（匠の技）」に注目して逸品を厳選。その奥深い魅力に迫ります。
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色彩豊かなタペストリーが、端正さを極めたバッグをアートの域に
ベルギー王室御用達。1829年創業の老舗で、最高級の革を用いて熟練した職人が「ひとりがひとつ」と全工程を担い、仕上げられる「デルヴォー」のバッグ。そのアイコンの「タンペート」に配されているのは、何色もの糸で織られた繊細で豊かな彩りの手織りのタペストリー。バッグの表面と裏面で異なる柄は、神話のテーマを描いたものといいます。このタペストリーは、フランス中部の小さな町、オービュッソンで16世紀から続く工房で織られたもの。地域に根ざして受け継がれる「オービュッソンのタペストリー」は、ユネスコの無形文化遺産にも登録される職人技の証。物語のあるタペストリーを携えたバッグは、使うほどに愛着が深まりそうです。
撮影／生田昌士（hannah） スタイリスト／小倉真希 構成／川村有布子、古里典子（本誌）
※本記事は『和樂』2024年4,5月号の転載です。
※価格は2024年3月1日時点のものです。
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