伝統の技を用いた繊細な刺しゅう、丹念に編まれたレザーなど名門ブランドのバッグから、極上の「サヴォワフェール（匠の技）」に注目して逸品を厳選。その奥深い魅力に迫ります。
隅々まで息づく匠の技に目を瞠る！ 「手仕事バッグ」シリーズ一覧はこちら。
全体に施されているのは、実は、細やかな刺しゅう！ 美しさと機能性を備えて
グレイッシュグリーンの上質でミニマムなボストンを彩る、ペイズリー。一見プリントと見間違うこの模様は、職人によってあしらわれた刺しゅうです。「ヴァレクストラ」は、1937年にエンジニアだったジョヴァンニ・フォンタナによってミラノで創業。職人技を尊重し、シンプルで美しいつくりのバッグにも、幾多の手仕事を採用しています。このシボのあるフルグレインレザーに精巧に施された刺しゅうも、職人が、高度な技が必要とされるイタリア製の専用ミシンを用いて手がけたもの。革の種類に合った適切な針と糸を選ぶことからして、熟練の職人技と経験が求められるのです。意匠に至るまで誠実につくられたバッグには控えめなエレガンスが漂い、和服の日にも映える上品さです。
撮影／生田昌士（hannah） スタイリスト／小倉真希 構成／川村有布子、古里典子（本誌）
※本記事は『和樂』2024年4,5月号の転載です。
※価格は2024年3月1日時点のものです。
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