本格的に美術鑑賞への興味が高まってくると、春や秋に開催される大型展覧会だけでなく、普段からテーマ別に色々なお気に入りの美術館や博物館に通ってみたくなりますよね。たとえば、「運慶展」や「国宝展」を観た後、もっと深く日本美術について知りたいと思った時、良質の企画展を開催していたり、充実した常設展示が味わえる美術館はどこにあるのでしょうか?筆者も、以前本格的に日本美術について学んでみたいと考えた時、どこに行けばいいのかよくわかっておらず、必至にWebなどで調べたりしたものです。
そこで、本稿では、特に日本美術をもっと深く見てみたい、という初心者・初級者の方のために、
・いつ行っても日本美術が楽しめる企画展・常設展示がある
・初心者/初級者の方にも楽しめるよう展示が工夫されている
・観光/グルメと一緒に、気軽に楽しめる
上に挙げた3つの観点から、筆者が特におすすめしたい美術館・博物館を厳選して10館ご紹介します。それではいってみましょう。
1.東京国立博物館(東京)
縄文時代から近代まで、絵画・工芸・仏像・刀剣・陶磁器・茶道具・古地図等々、日本美術に関するあらゆるジャンルを網羅する、日本美術の殿堂とも言える東京国立博物館。年に数回の特別展や特集展示をはじめ、膨大な常設展示など、いつ行ってもまず間違いなく新鮮な「観る」楽しさを提供してくれます。日本美術を楽しむなら、定期的に何度でも足を運びたい博物館。筆者も2週間に1回くらいのペースでいつもワクワクしながら訪問しています。
2.京都国立博物館(京都)
東京国立博物館に並ぶ、日本最大級の日本美術コレクションを所蔵する京都国立博物館。2017年には開館120周年を迎えた、日本最古クラスの博物館です。平安京遷都以来、1000年以上の間、日本の「都」だった京都には、皇室や貴族などの公家文化や、様々な宗派の仏教美術を反映した膨大な文化財が残されました。同館では、こうした京都にゆかりの深い様々な館蔵品を中心に常設コーナーが充実。年に2回、春と秋に開催される特別展は全国から日本美術ファンが遠征する、日本屈指のハイレベルな企画展となります。
3.サントリー美術館(東京)
民間の美術館で、いつ行っても見ごたえのある展覧会を開催しているのがサントリー美術館。常設展示はなく、すべて企画展示形式で年に5,6回展覧会が開催されますが、どの展示も切り口が斬新で、目の肥えたマニアをうならせる好企画を連発。また、企画展の中で館蔵品も小出しに紹介されますが、所蔵品の中にも国宝や重要文化財を多数含む、日本屈指のコレクションを保有しています。また、終わったあとは東京ミッドタウンでグルメやショッピングが目一杯楽しめるのも良いですね。
公式サイト
※2019年11月11日から2020年5月中旬(予定)まで、改修工事のため長期休館