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2020.12.27

「カラスの濡れた羽のように美しい」黒髪を褒める言葉あなたはいくつ知ってる?

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女性を褒めるときの定番、美しい髪。
平安時代の美女の基準にも、長くつややかなストレートの黒髪というのがあったといいます。

でも、褒めるほうも褒められるほうも、「きれいだね」だけでは味気ないし、「つやつやだね」だけでも飽きちゃいます。
せっかくだから、髪を褒めるいろいろな言葉のバリエーション、知っておきたい!

これをおさえておけば、デートにも役立つ、かもしれない!?

髪ホメバリエーション、盛りだくさん!

平安美人の基準の1つとあって、古くから使われてきた髪の褒め言葉、たくさんありました。
が、今の感覚からすると、ちょっと不思議なものも。

では、髪ホメ表現ザ・ベスト、ご紹介していきます!

絹糸(絹)みたいだね

絹の柔らかくてしなやかな手触り。あんな風な髪だね、と褒められたら、きっと嬉しいはず。

絹でできたふんどし……じゃなくて、絹みたいにつややかな黒髪、憧れます!


ちなみに、ハムスターの別名は「キヌゲネズミ」。まるで絹のような柔らかい体毛を持つ、ほわほわな生き物です。

きれいな漆黒の髪だね

漆の黒はとても味のある美しい色です。もちろん、処理の技法によって風合いは変わるのですが、「漆のような黒髪」は、ちょっと想像しただけでもとても魅力的な褒め言葉ですね。

私は常に髪を染めているので、地毛が何色かわかりません。もしかしたらキレイな漆黒かも!?(*^-^*)

長くて豊かだね

これは時代によって変わってくるものですが、長くて豊かな髪はかつて、美人の大切な条件とされた時代がありました。

緑色に輝く黒髪だね

……これ、本当に黒髪を褒めてます? と言いたくなってしまいますが、ちゃんと褒めてるんです。

赤ちゃんを表す「みどりご」という言葉もあるように、緑は日本では、みずみずしい、いいイメージのある色。
「緑(翠、の字も使います)の黒髪」というように、つやのある美しい髪の代表的な褒め言葉です。

確かに、ツヤツヤの黒髪って、緑に見えなくもないかも!

カラスの濡れた羽みたいな黒髪だね

いやこれは確実にディスってるでしょ!? だってカラスですよ? しかも濡れた羽って……。

と、混乱していると、窓の外に当の濡れカラス……はそんな都合よくいませんでしたが、思い出してみると、確かにカラスって実はけっこうきれいな羽の色をしています。黒いけれど、光に当たると、紫や青、緑、赤、金色なども見えてくるカラスの羽、それがさらに濡れたようなつややかさで光っている――。やっぱり褒め言葉ですね。「濡羽色(ぬればいろ)」という、日本の色名もあります。

現代では嫌われ者のような存在になってしまっているカラスですが、サッカー日本代表のエンブレムにもなっている熊野神社の八咫烏(やたがらす)はじめ、古くから神の使いとされている鳥なのです。

そういえば鎌倉の「鶴岡八幡宮」は、鳩が象徴とされていますね!

番外編:紫光りする黒髪

川端康成の『雪国』には、「鮮やかな紫光りの黒」という表現が出てきます。これも女性の美しい髪を表しています。

今は髪をいろいろな色に染めて楽しむ人も多く、男女ともにおしゃれポイントとなっています。美容師さんいわく、2020年は赤系が流行ったのだとか。
昔から使われてきた髪の褒め言葉、このままでもオリジナルのアレンジを加えても、お好みでちょっと使ってみませんか?

書いた人

人生の総ては必然と信じる不動明王ファン。経歴に節操がなさすぎて不思議がられることがよくあるが、一期は夢よ、ただ狂へ。熱しやすく冷めにくく、息切れするよ、と周囲が呆れるような劫火の情熱を平気で10年単位で保てる高性能魔法瓶。日本刀剣は永遠の恋人。愛ハムスターに日々齧られるのが本業。

この記事に合いの手する人

「下ネタは人類の共通言語だ」をモットーに、下ネタを通して日本の歴史の面白さを伝える。中の人は女子校育ちの耳年増。男の目の届かない花園で培った下ネタスキルを活かしたい。