CATEGORY

最新号紹介

10,11月号2024.08.30発売

大人だけが知っている!「静寂の京都」

閉じる
Culture
2020.12.22

年賀状の文化はいつから始まった?起源と由来・意外と浅い年賀はがきの歴史も解説

この記事を書いた人
この記事に合いの手する人

この記事に合いの手する人

毎年、年末近くになると、大慌てで年賀状を書きます。やっぱり元日に届けたいですからね。

毎回、あたふたしてる~!

でも、前年のうちに「明けましておめでとうございます」とか「旧年中はお世話になりました」とか書いていると、ちょっと不思議な感覚になったり。まだ、なんだけどなあ。

そんなわけで、「年賀状っていつごろから書かれていたの問題」について、調べてみました。

年賀状の歴史

現在ではだいたい12月25日までに投函すれば、元日に届けてくれますよね。
でも、郵便が発達していなかった時代には、どうしていたのでしょう?

お正月に挨拶する習慣は、平安時代からありました。
主君や師匠、親族、知人や近所の人たちのところに実際に出向き、挨拶をして回ったのです。今でも、伝統芸能関係者などが年始回りをしている映像がテレビで流れたりしますね。

平安時代から! ビックリ!!

年賀状は、遠方に住む人たちに年始挨拶の書状を送った習わしがもとになって、郵便が簡単に利用できるようになった明治時代以降に普及した習慣です。
もともとは1月2日の書初(かきぞめ)の日に書いて、松の内(1月7日まで)の間に出すものでした。

最近ではメールやSNSなどが普及して、デジタルで年賀の挨拶をすることも増えてきています。

「年賀」はもともと年始のことではなかった?

年賀状について調べていたら、ちょっと意外な豆知識を見つけました。

年賀という言葉は、もともとは長寿を祝うものだったそう。還暦(かんれき)や古稀(こき)など、この「年」まで長生きできておめでたい(「賀」)、という意味だったのですね。

そんな意味があったんだ! 今年は帰省できないので、初めて年賀状書くっていう人もいるかも!

主要参考文献:
・『日本大百科全書(ニッポニカ)』小学館
・『平成ニッポン生活便利帳』自由国民社

アイキャッチ画像:窪 俊満『書初め図』メトロポリタン美術館より

▼年始の習慣をもっとご紹介
お賽銭はいくら?拍手の数は?初詣の前に知っておきたい神社と参拝の基礎知識

書いた人

人生の総ては必然と信じる不動明王ファン。経歴に節操がなさすぎて不思議がられることがよくあるが、一期は夢よ、ただ狂へ。熱しやすく冷めにくく、息切れするよ、と周囲が呆れるような劫火の情熱を平気で10年単位で保てる高性能魔法瓶。日本刀剣は永遠の恋人。愛ハムスターに日々齧られるのが本業。

この記事に合いの手する人

幼い頃より舞台芸術に親しみながら育つ。一時勘違いして舞台女優を目指すが、挫折。育児雑誌や外国人向け雑誌、古民家保存雑誌などに参加。能、狂言、文楽、歌舞伎、上方落語をこよなく愛す。ずっと浮世離れしていると言われ続けていて、多分一生直らないと諦めている。