Culture
2024.06.20

鬼才・天才・秀才・奇才とは? 意味や違い・使い方はこれ!

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飛び抜けて優れた能力を持つ人を表す言葉はいくつかあります。鬼才・天才・秀才・奇才……他にもあるかも?
でも、それぞれどういう違いがあるのでしょうか?

確かに、いろいろ言い回しがある!考えたことなかったなぁ。

気になって、夜もぐっすり眠りながら調べてみました!

安眠第一!

鬼才(きさい)

鬼才の意味は、「人間とは思えないほどに優れた、鋭い才能。また、その才能を持つ人」。

「鬼」は、現代の若者言葉では「ものすごく」という意味で使われています。発想の根っこは鬼才と同じようですが、「鬼かわいい」なんて、『泣いた赤鬼』の赤鬼さんが聞いたら、泣いて喜ぶのではないでしょうか?

なんで、鬼なの?と最初思ったけど、あながち間違ってなかったんだ!

天才(てんさい)

天才の意味は、「生まれつき持っている、平均をはるかに超えた優れた才能。また、その才能を持つ人」。

とてもよく使われる言葉ですが、実は知能指数(IQ)とはあまり関係がないのだそう。定義のされ方も様々で、「天から与えられた才能」の考え方は人それぞれのようです。

IQは関係ないんだ! 天才って雲の上のイメージ!

秀才(しゅうさい)

秀才の意味は、「とても優れた学問の才能。また、その才能を持つ人」。
おもに勉強がよくできる人を指すもののようです。

子どもの頃、秀才と呼ばれた友人のランドセルの中身は、いつもきれいに整頓されていた。朝にバタバタ準備して、ぐちゃぐちゃの私とは、人間の質が違うと感心したものです。

古代中国や古代日本で行われた国家試験の科目の1つを「秀才」と呼び、この試験に合格した人のことも秀才と呼んでいたことから、現在の意味に繋がったといわれます。

奇才(きさい)

奇才の意味は、「世にまれな、優れた才能。また、その才能を持つ人」。「奇才子(きさいし)」という、奇才を持つ人を表す言葉もあります。

「奇」という字からは風変わりな、というイメージを抱くのですが、この漢字には他に、珍しい・不思議な・優れた・予想外の、といった意味もあり、不思議な力を持った神の霊魂を指す「奇魂(くしみたま)」にも使われています。

神がかった意味合いなのね。奇才ってカッコイイかも!

私も、どれでもいいから○○才、みたいに言われてみたい! ――あ、「凡才(ぼんさい)」……。

アイキャッチ画像:歌川国芳『橋本屋白糸』メトロポリタン美術館より

参考文献
・『デジタル大辞泉』小学館
・『日本国語大辞典』小学館
・『日本大百科全書(ニッポニカ)』小学館
・『世界大百科事典』平凡社
・『国史大辞典』吉川弘文館

書いた人

人生の総ては必然と信じる不動明王ファン。経歴に節操がなさすぎて不思議がられることがよくあるが、一期は夢よ、ただ狂へ。熱しやすく冷めにくく、息切れするよ、と周囲が呆れるような劫火の情熱を平気で10年単位で保てる高性能魔法瓶。日本刀剣は永遠の恋人。愛ハムスターに日々齧られるのが本業。

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幼い頃より舞台芸術に親しみながら育つ。一時勘違いして舞台女優を目指すが、挫折。育児雑誌や外国人向け雑誌、古民家保存雑誌などに参加。能、狂言、文楽、歌舞伎、上方落語をこよなく愛す。ずっと浮世離れしていると言われ続けていて、多分一生直らないと諦めている。