飛び抜けて優れた能力を持つ人を表す言葉はいくつかあります。鬼才・天才・秀才・奇才……他にもあるかも?
でも、それぞれどういう違いがあるのでしょうか?
気になって、夜もぐっすり眠りながら調べてみました!
鬼才(きさい)
鬼才の意味は、「人間とは思えないほどに優れた、鋭い才能。また、その才能を持つ人」。
「鬼」は、現代の若者言葉では「ものすごく」という意味で使われています。発想の根っこは鬼才と同じようですが、「鬼かわいい」なんて、『泣いた赤鬼』の赤鬼さんが聞いたら、泣いて喜ぶのではないでしょうか?
天才(てんさい)
天才の意味は、「生まれつき持っている、平均をはるかに超えた優れた才能。また、その才能を持つ人」。
とてもよく使われる言葉ですが、実は知能指数(IQ)とはあまり関係がないのだそう。定義のされ方も様々で、「天から与えられた才能」の考え方は人それぞれのようです。
秀才(しゅうさい)
秀才の意味は、「とても優れた学問の才能。また、その才能を持つ人」。
おもに勉強がよくできる人を指すもののようです。
古代中国や古代日本で行われた国家試験の科目の1つを「秀才」と呼び、この試験に合格した人のことも秀才と呼んでいたことから、現在の意味に繋がったといわれます。
奇才(きさい)
奇才の意味は、「世にまれな、優れた才能。また、その才能を持つ人」。「奇才子(きさいし)」という、奇才を持つ人を表す言葉もあります。
「奇」という字からは風変わりな、というイメージを抱くのですが、この漢字には他に、珍しい・不思議な・優れた・予想外の、といった意味もあり、不思議な力を持った神の霊魂を指す「奇魂(くしみたま)」にも使われています。
私も、どれでもいいから○○才、みたいに言われてみたい! ――あ、「凡才(ぼんさい)」……。
アイキャッチ画像:歌川国芳『橋本屋白糸』メトロポリタン美術館より
参考文献
・『デジタル大辞泉』小学館
・『日本国語大辞典』小学館
・『日本大百科全書(ニッポニカ)』小学館
・『世界大百科事典』平凡社
・『国史大辞典』吉川弘文館