大ヒット漫画・アニメ作品『鬼滅の刃』。その中でも高い人気を誇るキャラクター「煉獄杏寿郎(れんごく きょうじゅろう)」の印象的なせりふに「よもやよもやだ」というのがあります。
驚いたときの発言なのですが、これ、一体どういう意味なのでしょう?
「よもや」の2つの意味とは?
「よもやよもやだ」は、「よもや」という言葉を2つ重ねたもの。
「よもや」には、実は2つの意味があります。
「よもや」の意味・その壱
1つは、「まさか」「万が一にも」「いくらなんでも」という意味で、その後に「~ではないだろう」という言葉が付いて「そんなことはほとんどないだろう」という表現になります。
煉獄さんの口癖は、こちらの意味でしょう。
「よもや」の意味・その弐
もう1つは、「きっと」「おそらく」「たぶん」という意味で、その後には「~だろう」という言葉が付いて、実現の確率が高い予想の表現になります。
先ほどとは逆で、きっとそうだろう、という肯定の意味の使い方です。
「よもや」を分解してみよう!
じゃあ、その「よもや」ってどんな成分(?)からできているのでしょう? 分解してみましょう!
分解すると2つに!
「よもや」は「よも」と「や」に分解することができます。
「よも」は「まさか(~ではないだろう)」という、「よもや」そのままの意味を持っています。
「や」は意味を強めるためのもので、これ自体が意味を持っているわけではありません。
「今や」の「や」などもこの仲間です。
「よもや」を使った表現
よもや、「よもや」に仲間がおろうとは! 関連語をご紹介いたします!
「よもやに掛かる」
まさかそんなことはないだろうと思うような、信じていた人物にだまされること。
「よもやに引かされる」
いつかきっと願いが叶うだろう、という期待に心引かれること。
アイキャッチ画像:月岡芳年『月百姿 – 煙中月』メトロポリタン美術館より
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参考文献:
・『デジタル大辞泉』小学館
・『日本国語大辞典』小学館
・『故事俗信ことわざ大辞典』小学館