今SNSで話題沸騰中の「帯結ばない帯結び」。半幅帯を結ばずに巻きつけるだけという革新的なアレンジで着物ファンから絶大な支持を得ており、2019年3月11日の朝日新聞朝刊に掲載されたり、10月に書籍が販売されたりという人気ぶり。今回は、生みの親であるaya ayaさんに取材させていただき、そのお話をもとに「帯結ばない帯結び」の魅力に迫ります!
簡単で超オシャレ!「帯結ばない帯結び」の魅力とは?
使うのは、浴衣などでおなじみの半幅帯。もともとは結んで使うのがデフォルトですが、「帯結ばない帯結び」では、読んで字のごとく結ばずに完成させてしまうのです!その手軽さと可愛さで「画期的!」「帯ができない私に最適」「帯結びの革命」などの声が続出。みんながこぞってこのアレンジをコーディネートに取り入れ、「#帯結ばない帯結び」のハッシュタグをつけてをSNSに投稿しているんです。
帯結びに困った時の救世主!
「浴衣で帯を頑張ってみようとしたけど時間がない…!」
「着物でお太鼓結びに挑戦したけどタイムリミット…」
「帯結びが思い出せなくて、上手くいかない!」
このような経験がある方も多いのでは?そんな帯結びに失敗した時こそ、「帯結ばない帯結び」をぜひやってみてください!
「帯結ばない帯結び」は、帯結びのハードルのひとつとなる時間と記憶との闘いに終止符を打つ切り札にもなる方法。初心者さんや帯結びが苦手な方にとっては「時短で可愛く、そして簡単」という理想的な三拍子が揃った、まさに救世主のようなアイディアなんです。
マルチな活躍ぶりで着物の楽しみ方が広がる
さらに、運転や観劇の時でも楽に座れたり、リュックも背負えるのでコーディネートの幅を広げたりできるというメリットも。着物だと窮屈さや不便さを感じることが多かったシーンでも、ノンストレスで着物を楽しむことができます。
また、新しく帯を買わなくてもさまざまなテイストにチェンジできるアレンジ力とファッション性の高さも、人気を後押ししているポイントです。
考案者はカリスマ着付け講師aya ayaさん
この革新的なアレンジ方法を考案したのは、大阪で着付け教室を主宰しているaya ayaさん。
二児のママでもある彼女が、二人目のお子さんを妊娠中にこのアイディアを思いついたとのこと。悪阻がキツイ時でも着物が着やすいように工夫できないかと模索していたところ、「帯結ばない帯結び」が生まれたのだそうです。
秒で完成!?基本のやり方をチェック★
まずは基本のアレンジ方法を動画でご紹介。テクニックも特別な道具も一切不要なので、着物初心者さんもぜひチャレンジを!
半幅帯の代わりに兵児帯(へこおび)、帯締めの代わりにベルトを使ってもOKです。
アレンジ応用編の一部をピックアップ!
さらに、先立って発売された書籍『帯結ばない帯結び』(TAC出版)にも掲載されている、応用編アレンジも厳選してご紹介!見ているだけでもキュンとなるオシャレなアイディアが満載です!
プリーツ
巻いた時に一番上側に来ている帯を折りたたむだけで、こんなに華やかな印象に。
おねこさま
大きな耳のおねこさまをイメージした、遊び心満載のアレンジ。帯締めの結び方も一工夫すれば、こなれ感UP!
くしゅフリルスカート
フリル好きにはたまらない、ゴージャス感のあるガーリーアレンジ。巻いて留めているだけとは思えない完成度の高さに驚き!
お太鼓ちゃん
着物の帯結びの王道・お太鼓結び風のアレンジ。帯締めさえあれば完成するので、着付け道具を揃えきれてないビギナーさんでも大丈夫!
▼詳しくはこちらをチェック!▼
aya aya著『帯結ばない帯結び』(TAC出版)>>
aya ayaさんはオシャレなコーディネートも大人気!
aya ayaさんは、この帯結びだけでなく、既存の枠にとらわれないセンスフルなコーディネートでも人気を集めています。
もともと興味はあったものの、着物が身近にある環境で育ったわけではないというaya ayaさん。OL時代に美しい着物姿の方に見惚れて着付け教室に通い始め、最初は正統派一本だったのだそう。
今のスタイルを確立するきっかけになったのは、『アンティークキモノ ヒメノルミ』を主宰し、多くの着物ファンを虜にしているヒメノルミさんとの出会い。創意工夫を凝らして着物と洋服をボーダレスに楽しむ彼女から刺激を受け、ファッションとしての着物の可能性がグンと広がったとのこと。現在の着付け教室を開業するに至ったのも、ヒメノルミさんからの後押しがあったそうです。
今やご自身も多くのファンを抱え、着物界のトレンドをけん引しているaya ayaさん。
その感性の源は、自分が直感で好きだと感じたことを日々精一杯楽しむこと。
ご自身やお子さんのかわいい洋服コーデを考えたり、色とりどりのケーキを食べたり、大好きなアーティストのYUKIさんの世界観に浸ったり、オシャレなドライフラワーのお店に行ったり…。
オンオフのスイッチを適度に切り替え、着物から離れた時間も大切にする。そうすることで、プライベートな時間でインプットできたものを上手く着物にアウトプットできているのだそう。
また、着付け教室の生徒さんとの何気ない会話も、知らず知らずのうちに着物に活かされている部分が多いとも仰っていて、何気ない日常の1ページ1ページがaya ayaさんのスタイルを形作っていることが窺えます。
肩の力を抜いて自分らしく着物を楽しむのがaya aya流
着物というと、どうしても敷居が高く感じてしまう人も多いはず。aya ayaさんは、「まずは着物着ておしゃれすることを楽しんでほしい」と語ります。着物の向き合い方はひとそれぞれ。毎日着ても良し、正統派でも良し、家でもずっと着物でも良し、盆正月だけ着物や浴衣でも良し。力まず無理せず着物の楽しさを大事にすることがaya ayaさんのスタイル。「帯結ばない帯結び」は、そんな自分らしく着物をたしなむヒントになるはずです。あなたもぜひチャレンジして、自分らしい着物ファッションを見つけてみてはいかがでしょうか?