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2019.12.10

絶対に切りたい縁があるなら、京都「安井金比羅宮」へ!祈願の作法やおすすめの時間帯を紹介

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新しい年はスッキリ迎えたいもの。大掃除で不要なものは捨てるのに、肝心なものを捨てるのを忘れていませんか?
今回は“最強縁切り神社”との呼び声高い、京都の安井金比羅宮(やすいこんぴらぐう)をご紹介します。今年の悪縁とは今年のうちに縁を切り、新しい良縁を迎える準備をしましょう。安井金比羅宮での正しいお参り方法もご紹介します。

絶対に切りたい縁があるなら、もうここしかない!

縁切り神社は各地にありますが、どうしても切りたい縁、なかなか切れない縁があるなら、もう最終手段はココ!という神社、それが京都東山にある安井金比羅宮です。ストーカーなどが社会問題となっている昨今、良縁を結ぶのも大切ですが、まずは悪縁をきちんと絶つことが大切。
安井金比羅宮があるのは八坂神社や清水寺などの有名寺社仏閣が集まる東山。京都駅から市バスで「東山安井」下車、南へ徒歩1分足らずでアクセスでき、観光の途中で立ち寄る場合でも、京阪祇園四条駅や阪急河原町駅から徒歩10分から15分とお参りしやすさもポイントです。

今回はバス停のある東大路通からご案内しましょう。鳥居をくぐり手水舎で清めたら、そのまま奥へ進みます。

縁切りを焦らないで!まずはご本殿に参拝を!

手水舎を進むとほぼ正面にお札がびっしりと貼られた碑(いし)が見えますが、まずはご本殿に参拝しましょう。

安井金比羅宮の御祭神は崇徳天皇(すとくてんのう)、大物主神、源頼政公。崇徳天皇は、戦乱によって寵妃の阿波内侍(あわのないし)とお別れにならざるを得ませんでした。人々がご自身のような悲しい思いをしないように、幸せな男女の縁を妨げる悪縁を絶切って下さるのです。これが安井金比羅宮が縁切り神社といわれる所以です。

碑をくぐる!?これが正しい祈願の作法

ご本殿での参拝が済んだら、いよいよ縁切り祈願です。お札が貼られた碑の前には「縁切り 縁結び 碑」とあります。安井金比羅宮は縁切りだけの神社ではなく、良縁を結ぶ神社でもあるのです。また立て札からは、江戸時代より断ち物祈願も行われていたということがわかります。この碑は高さ1.5m、幅3mの絵馬の形をした巨石なのですが、お札が沢山貼られていくと実際よりも大きくなっていきます。お札が多すぎて穴をふさいでしまったり崩れてきたりした場合は、その部分を取り除き、お祓いの後にお焚き上げをされています。

まずは「形代(身代わりのお札)」に願い事を書きます。安井金比羅宮によると、名前は書いても書かなくてもどちらでも構わないということです。形代は形代授与所で授かりましょう。志をお賽銭箱に入れることで授与していただけますので、24時間祈願が可能です。

画像提供:安井金比羅宮

そしてこの願い事が書かれた形代を手に、願い事を念じながら碑の表側から裏側へくぐります。まずはここで悪縁を切ります。そして同じく形代を手に裏側から表側へくぐります。これで良縁を結びます。最後に形代を “碑” に貼り付けて完了。ノリも形代授与所に準備されています。

一人ひとりがこのお作法を行いますので、季節や曜日、時間によっては写真のように列ができることもあります。時間に余裕をもってお参りしましょう。

週末には列ができることが多いので、朝早くがおすすめ

時代風俗行列が練り歩く「櫛まつり」

安井金比羅宮では、毎年9月の第4月曜日に、使い古した櫛やかんざしに感謝を込めてお清めし供養するお祭り「櫛まつり」が執り行われます。境内北側の久志塚(櫛塚)は、女性の命である髪の美しさを引き立てる櫛が祀られ、美容美顔美髪にご利益があります。女性はこちらにも忘れずお参りしておきましょう。

拝殿で舞踊「黒髪」が奉納され、古墳時代から現代の舞妓の髪型までを地髪で結った時代風俗行列が神社周辺祇園界隈を練り歩きます。日本髪の美しさだけではなく、結髪技術の素晴らしさも楽しめます。

画像提供:安井金比羅宮

気になった時がお参り時

安井金比羅宮は縁切りが有名ですが、良縁結びもお願いできる神社。スッキリした気持ちで新しい年を迎えたいなら、ぜひとも年内にお参りしたいところ。ですが、気になった時がお参り時ですので、年を越しても気にせずお参りするといいでしょう。安井金比羅宮では郵送での祈祷も受け付けていますので、遠方で参拝できない方は問い合わせてみてください。

安井金比羅宮 基本情報
住所 : 京都府京都市東山区下弁天町70
アクセス : 京阪祇園四条から徒歩10分、阪急河原町から徒歩10分、京都駅から市バスで「東山安井」下車徒歩1分
授与所時間 : 9:00 ~ 17:30(お守り、絵馬等)
形代授与時間 : 終日(お賽銭箱へ志を納める)
公式webサイト: 安井金比羅宮

書いた人

生まれも育ちも大阪のコテコテ関西人です。ホテル・旅行・ハードルの低い和文化体験を中心にご紹介してまいります。普段は取材や旅行で飛び回っていますが、一番気持ちのいい季節に限って着物部屋に引きこもって大量の着物の虫干しに追われるという、ちょっぴり悲しい休日を過ごしております。