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2021.08.20

この対談クセが凄いぞ!「新屋島水族館」の公式キャラが真剣に考える水族館の新世界【香川】

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源平合戦の地として知られる香川県の屋島。その山頂、標高300mに日本一高い場所にある水族館として知られる「新屋島水族館」があります。

筆者が「この水族館、もしかしてとんでもなくクセがスゴいのでは」と思ったのはYouTubeにアップされた一般の人の動画がきっかけでした。それは“世直し侍”という謎のキャラが登場する実にシュールなイルカライブ。登場するや否やスタッフをバッサリ斬って「みねうちじゃ~!」なんじゃコレ。ショーは劇仕立てになっていてなかなかのクオリティ。しかもこの侍はショーの中でイルカに立ったまま乗るという離れ業まで披露し、お客さんの大喝采を浴びている。またSNSでは“マナやん”という公式キャラが荒ぶっている様子。もう気になって気になってしかたがないのでこの1人と1頭にインタビューすべく、討ち死に覚悟で現地に向かいました。

噂の侍が出演するイルカライブとは

かつて源氏と平家が激しい戦いを繰り広げた源平古戦場を臨む屋島頂上に「新屋島水族館」はあります。1969年に四国電力の子会社などが出資し、金毘羅さんと並ぶ人気の観光地である屋島の山頂に屋島山上水族館(やしまさんじょうすいぞくかん)として開館しました。昭和40年代の観光ブームに乗り人気を博したものの2006年には一旦閉館。その後存続を願う声もあり「新屋島水族館」としてリニューアルし再オープンとなりました。

現地に到着すると広報担当のイケメン三浦さんが迎えてくれました。まずは噂のイルカライブを見学することに。

うわホントにスタッフをバッサリ斬る! 小さなお子さんもたくさん見学していますが食い入るように“世直し侍”にクギづけ。

一般的なイルカライブとは一線を画す30分ほどのショーは、世直し侍のペースであっという間にフィナーレを迎えお客さんも大満足の様子でした。

イルカに乗った侍

さてショーを終えた世直し侍に話を聞こうとスタンバイしていると、通路の向こうから何やら怪しい青い影が。どうやら水族館の公認キャラ“マナやん”が取材の情報を聞きつけたらしい……。“マナやん”の自分も取材して欲しい猛烈アピールに押され急きょ取材のテーマを「世直し侍とまなやんが考える水族館の新世界」に変更。1人と1頭の対談と相成りました。

独占対談「世直し侍とマナやんが考える水族館の新世界」


— ど、どうも。今回はよろしくお願いします。まずはお二方のプロフィールから伺いましょう。

世直し侍:平清親(たいらのきよちか)です。源平合戦で負けた平家の生き残りで年齢は不詳。劇仕立てのイルカライブは10年ほど前からありましたが「世直し侍」としてイルカライブへ参加したのは5年前から。マツケンサンバ的に派手なお侍がいたら楽しいかもという発想がスタートになります。

マナやん:新屋島水族館公認キャラマナ。2019年7月生まれで本物のマナティマナ。Twitter(@newyashimaaq)のフォロワー数は1.2万人マナ。マナやんの名前の由来はマナティ+ヤンキーでドイツから来たマナ。星になってる目はRockバンドのKISSを意識したマナ。頭のリーゼントは取り外し可能なキャベツになっていて中は賃貸の部屋が2つあり、タンスを担ぐのが得意な“おおかわくん”が入居中。身長57m、体重は550t、性格はいたずらっ子の男の子マナ~~~~!2021年に喉に違和感を覚えてから急におしゃべりできるようになったマナ~~!


— あ、ありがとうございます……。まずは世直し侍さん、いきなりイルカライブで「みねうちじゃ~!」って始まって驚いたのですがお客さんからドン引きされたりしませんか?

世直し侍:ショーを始めたばかりの時は、確かにドン引きされるお客様もいましたが、最初だけでショーが終わるころには皆さん楽しんでもらっています。最初からこのイルカライブはこれまでのイルカショーののイメージを楽しく覆したいという気持ちがあったので。もちろんあくまでもショーの主役はイルカなので、イルカについての理解を深めてもらうことが大事。そのあたりのバランスは考慮しています。

— 確かにお客さんも最初にとまどっていたお客さんも最後はノリノリですもんね。小さなお子さんも意外に泣いてない(笑)

世直し侍:前半は後半のサプライズとのギャップが狙いですからね。ライブ感を大切にしていてお客さんが参加する場面もあります。ショーも含めて新屋島水族館で過ごした時間が楽しい思い出になればと思います。

— さて、マナやんさんの普段の活動は?

マナやん:空を飛びたいマナ!

— いえ、そういうことではなく。ちゃんと質問に答えるマナ!

マナやん:土日は水族館の中を徘徊しているマナ。Twitterのフォロワー数が10万人を超えたら自腹で新屋島水族館を無料開放するという野望があるマナ。

— 土日以外でもTwitterのリプライでお願いされて登場することもあるんですよね。

マナやん:できるだけファンの人との交流を大事にしたいマナ。ライバルの世直し侍には負けていられないマナ。

展示するだけじゃない。大切にしたいのはお客様との「コミュニケーション」

— 個性的なお二方ですがこれからの水族館のあり方についてご意見をお聞かせ願いたいのですが。

世直し侍:水族館の新しい形を模索しつつ、新しい形を追求してみたいです。例えば展示された生き物を見学して終わり、という受け身な形でなく、ライブの内容や接客など水族館側からお客様にアピールできることももっとあるんじゃないかと。そうすれば生き物に対する理解も深まるし、何より面白がってもらえるのでは。

マナやん:新屋島水族館ではスタッフが積極的にお客さんに声かけするようにしているマナ。

世直し侍:もちろん静かに見たいというお客様はそっとしておきますけど(笑)

マナやん:水族館に来て「きれいな写真が撮れた」だけで満足して帰って欲しくないマナ。

世直し侍:世直し侍やマナやんなどのキャラや、水族館のスタッフとの触れ合いを通じて水族館を体感してもらえれば嬉しい。イルカライブの中にも子どもだけでなく大人にアピールできるような内容も盛り込んでいるので。

マナやん:SNSを通じて常に情報発信していくこともマスト。でもTwitterのギャグが激しすぎて時々フォロワーが心配してお叱りを受けることもあるマナ(笑)。あ、そうだ自宅のパソコンから遠隔操作で新屋島水族館を自由に見て回れるアバターロボット「newme(ニューミー)」が稼働したマナ。自宅にいながらにして新屋島水族館を見て回れるんだけど、水族館の中じゃなく時間いっぱいマナやんだけ見ててもOKマナ。

— もちろん水族館のスタッフの方に質問しながら見て回ることもできるんですよね。本来はそういう使い方かと。

歴史ある水族館だからこそ進化し続ける

マナやん:真面目にいうと1969年に開館した屋島水族館は水族館発祥の地でもあり貴重な存在マナ。3世代で来たお客さんから「おじいちゃんとおばあちゃんの初デートの場所です」なんてエピソードも聞くことがあるマナ。多くの人たちの“思い出の場所”としてこの水族館を守っていくことも重要だマナ。

世直し侍:現在は来館するお客さんの7割が県外の方です。過去には年間来館者数が120万人を超えていた時代もあったんです。今後は県内のリピーターを増やしていくことも課題のひとつ。水族館や生き物のことをもっと知ってもらうためにトークショーやワークショップもやってみたいですね。世直し侍もマナやんも大真面目ににふざけることで水族館の楽しさや面白さを発信しているのでぜひ新屋島水族館に来てみてください。

マナやん:トークショーではめっちゃ重いキャベツの千切りに挑戦したいマナ!

— 世直し侍さん、ありがとうございます。マナやんさんはちょっと何いってるかわかんないです。アッ!マナやんさん、ちょっと! 何してるんですか! そのボタンを押しちゃダメですよ!! ワァァァァ!

常に大真面目に全力でふざけながら水族館の新しいありかたに挑戦し続ける新屋島水族館。水族館界のパイオニアかつマーヴェリックとして今後のアグレッシブな活躍に注目していきたいです。

新屋島水族館

香川県 高松市屋島東町1785-1
電話:087-841-2678
営業時間:9:00 ~ 17:00
入館料:大人(高校生~)¥1,500、小中学生 ¥700、幼児(3歳~未就学児)¥500、2歳以下(0歳~2歳)無料※クレジットカード、電子決済使用可能
駐車場:屋島山上駐車場(有料)390台
イルカライブ【平日】11:00、14:00、15:30【土日祝】イルカ劇ライブ(世直し侍出演)11:00、12:30、14:00、15:30   
新屋島水族館
Instagram:https://www.instagram.com/newyashimaaquarium/
マナやん新屋島水族館公式Twitter:@newyashimaaq
アバターイン:https://campaign.avatarin.com/1274/