Travel

2023.10.25

豊かな自然から温泉まで。棟方志功ゆかりの地、青森で訪れたい9スポット

東京国立近代美術館で『生誕120年 棟方志功展 メイキング・オブ・ムナカタ』 (公開中〜2023年12月3日まで)が開催中です。昭和の時代に世界的な人気を誇った版画家・棟方志功は、個性的なキャラクターの奥深くに、深い思索と優しさを湛えた偉大なるアーティスト。生まれ育った故郷・青森県には、棟方ゆかりの場所が多くあります。芸術の秋、青森県へ棟方志功の足取りを辿る旅をしてみませんか?

八甲田の豊かな自然を愛した棟方志功

棟方志功は八甲田の酸ヶ湯温泉を愛し、長年にわたり毎年20日間ほど逗留したといいます。とりわけ、温泉に勤める“鹿内仙人”こと鹿内辰五郎とは大の仲良しになり、交流を深めました。一緒に八甲田大岳に登ったときに鹿内仙人が笛を吹くと大きな鷹が頭上に現れて、鹿内は「これこそは神鷹だ。お前さんは世界一偉くなるぞ」と棟方に語ったのだそう。
現在、温泉の周囲には自然観察路が整備され、強酸性の温泉が湧きだす地獄沼や温泉の蒸気でお尻を温める「まんじゅうふかし」など見どころが点在します。国道から少し入ったところには、棟方がいちばん好きだったという睡蓮沼があります。

「睡蓮沼」

八甲田と十和田湖を結ぶ国道の最高地点、標高1040mの傘松峠のすぐ近くに睡蓮沼はある。沼の向こうに八甲田連峰が見える美しい光景を棟方志功は愛した。

「酸ヶ湯温泉旅館」



一般的な旅館棟と長期滞在用の部屋が並ぶ湯治棟がある。棟方志功がよく宿泊していた旅館棟の部屋も現存。日帰り入浴も可能で、名物のヒバ千人風呂など湯浴みを楽しみ、棟方の鷹の絵の複製画が飾られた「御鷹々々サロン」で休憩することができる。棟方志功がデザインした神鷹のバッヂは1,200円、酸ヶ湯温泉旅館が設立90周年を記念して復刻した、棟方志功デザインのマッチ。7個入りで1,200円。

〒030-0197
青森県青森市荒川南荒川山国有林酸湯沢50番地
電話 017・738・6400
sukayu.jp

「八甲田ホテル」

酸ヶ湯温泉のほど近くにあるラグジュアリーなホテル。ログハウスのような落ち着いた雰囲気の館内には多くの棟方志功の作品が飾られている。

〒030-0198 青森県青森市荒川南荒川山1−1
電話 017・728・2000 
hakkodahotel.co.jp

棟方志功が生まれ育った青森市内

棟方志功は明治36(1903)年9月5日、青森市に生まれました。15人きょうだいの6番目。鍛冶屋を営む生家は、街の中心に位置する善知鳥神社の鳥居の前にあり、棟方は幼少時代、毎日のように境内で遊んでいたといいます。
絵を描くようになった棟方が写生をするために足繁く通ったのは、青森湾に面した自然豊かな合浦公園。棟方が少年のころはまだ細かったであろう海辺の松林も、今では大きくなり、立派な防風林の役割を果たしています。
21歳で上京して以降、棟方は、青森に住むことはありませんでしたが、たびたび帰省しては弘前や八甲田、浅虫温泉など県内各地に滞在して、青森の自然も文化も人も、生涯大切にしていたことを感じます。

「善知鳥神社」

棟方志功が子供の頃に境内でよく遊び、妻・チヤとの結婚式を挙げた神社。青森市の街の中心地に位置している。

〒030-0803青森県青森市安方2-7-18
電話 017-722-4843
utojinja.sakura.ne.jp

「合浦公園」

青森市民の憩いの場である「合浦公園」。 北側は青森湾に面していて、松林が立つ海辺になっている。棟方は、この場所で自然の美に目覚めたといわれている。

「棟方志功記念館」


国内最多の棟方志功の作品を収蔵・展示する記念館(館内写真は夏の展示風景)。2024年3月31日に閉館する予定で、作品は青森県立美術館へ移管となる。現在、秋の展示『安於母利妃(あおもりひ)』が公開中(〜2023年12月17日(日)まで)。オリジナルのスタンプ、普賢菩薩・文殊菩薩セットで660円。

〒030-0813 青森県青森市松原2丁目1−2
電話 017・777・4567
munakatashiko-museum.jp

「浅虫温泉椿館」


青森駅から車や電車で30分ほどの場所にある浅虫温泉の棟方志功ゆかりの宿。館内には棟方の作品が多く紹介されている。源泉掛け流しの温泉と手作りの郷土料理をいただける。

〒039-3501 青森県青森市浅虫内野14
電話 017・752・3341
https://www.810215.com/

「つがる工芸店」

民藝を通じて棟方志功と親交を深めた相馬貞三が創業した「つがる工芸店」。現在、相馬貞三の長女・會田美喜さんと、その夫の會田秀明さんによって引き継がれている。棟方が手がけた包装紙が今も使われている。

〒030-0945 青森県青森市桜川7丁目19−50
電話 017・743・7009
komakino.jp/tugaru/index.html

「青森県立美術館」


モダンな白い建物が美しい県立美術館。館内には、棟方作品を見ることができる常設の「棟方志功展示室」もある(写真は夏の展示風景)。

〒038-0021 青森市安田字近野185
電話 017・783・3000
aomori-museum.jp

生誕120年 棟方志功展 メイキング・オブ・ムナカタ

会期:2023年10月6日~12月3日 ※会期中展示替えあり
会場:東京国立近代美術館 1F 企画展ギャラリー
公式サイト:https://www.munakata-shiko2023.jp/

撮影/篠原宏明 構成/高橋亜弥子 
※本記事は雑誌『(和樂2023年10・11月号)』の記事を転載・再編集したものです。

Share

和樂web編集部

おすすめの記事

インゲン豆の隠元和尚はここにいた! 番外編・興福寺&眼鏡橋【異国情緒あふれる長崎の国宝を訪ねる!その4】

山本 毅

'Taiyaki Wakaba', the famous anko sweet store that legendary Author is raving about!

和樂web編集部

変わらないことが進化、生きた建物を日々慈みながら。「向瀧」その2【〝おもてなし〟を体感できる至高の湯宿】

和樂web編集部

さらりとした黒糖風味のこしあん。京都「大黒屋鎌餅本舗」鎌餅【美味しい!美しい!あんこ銘菓名店GP!】

和樂web編集部

人気記事ランキング

最新号紹介

※和樂本誌ならびに和樂webに関するお問い合わせはこちら
※小学館が雑誌『和樂』およびWEBサイト『和樂web』にて運営しているInstagramの公式アカウントは「@warakumagazine」のみになります。
和樂webのロゴや名称、公式アカウントの投稿を無断使用しプレゼント企画などを行っている類似アカウントがございますが、弊社とは一切関係ないのでご注意ください。
類似アカウントから不審なDM(プレゼント当選告知)などを受け取った際は、記載されたURLにはアクセスせずDM自体を削除していただくようお願いいたします。
また被害防止のため、同アカウントのブロックをお願いいたします。

関連メディア