シリーズ一覧はこちら。
白味噌たれと香ばしい匂いが絶品!
今宮神社の門前
「一文字屋和輔」の阿ぶり餅
平安時代から25代続く店のあぶり餅は、今宮神社の参道で、悪疫退散の神様に参拝した人々に重宝されてきた門前菓子。きな粉をまぶして焼いた香ばしい餅には、甘い白味噌だれがたっぷりと。注文ごとに店頭の炭火であぶられる餅は熱々で、嚙むとやわらか。1人前(11本)600円。お土産は3人前1,800円~。
一文字屋和輔(いちもんじやわすけ)
住所:京都府京都市北区紫野今宮町69
電話:075-492-6852
営業時間:10時~17時
休み:水曜(1・15日・祝日の場合、翌木曜休)
※Facebookで営業日の情報を更新
ほのかに甘い。素朴でいて繊細な煎餅
御霊神社の門前
「水田玉雲堂」の唐板
京で疫病が流行した際、鎮めるために神前に供えられたと伝えられ、500年以上も愛されてきた「唐板(からいた)」。材料は、小麦粉と砂糖、塩、卵。ごく薄手の一枚一枚に「自然な景色が映し出されるよう」、今も店主・水田千栄子さんが季節や気温によって水分を調整しながら丁寧に手焼きに。1箱(2袋入・82g)1,580円。
水田玉雲堂(みずたぎょくうんどう)
住所:京都府京都市上京区上御霊前町394
電話:075-441-2605
営業時間:10時~17時
休み:日曜・祝日
公式サイト:https://gyokuundo.com/
遊び心に満ちた煎餅は白味噌とごまの風味
伏見稲荷大社の門前
「宝玉堂」のきつね煎餅
ユーモラスなきつね面の味噌煎餅は、稲荷神社の総本山、伏見稲荷大社の門前名物。80年以上続く人気の煎餅は、今も昔ながらの製法を守り、店頭で3代目店主・松久武史さんが手焼きで。上質な白味噌のコクとごまの風味が美味しさを高める。「大ぎつね」3枚入600円、「小きつね」5枚入750円。
宝玉堂(ほうぎょくどう)
住所:京都府京都市伏見区深草一ノ坪町27
電話:075-641-1141
営業時間:7時30分~18時
休み:無し
ふんわり、ぷちぷちの美味しさ
北野天満宮の門前
「粟餅所・澤屋」の粟餅
「北野名物」と言われる「粟餅」は、蒸したての粟を店内の臼でついた餅を、こし餡ときな粉でいただく素朴な菓子。創業は江戸幕府5代将軍徳川綱吉の時代。「つくりたてが美味しいから」と、今も13代当主・森藤哲良(てつろう)さんを中心に、注文ごとに餅を丸めて仕上げるスタイルを貫く。「紅梅」(3個)600円~。写真は「お持ち帰り」(10個)1,400円。
粟餅所・澤屋(あわもちどころ さわや)
住所:京都府京都市上京区今小路通御前西入紙屋川町838-7
電話:075-461-4517
営業時間:9時~17時(売り切れ次第終了)
休み:木曜・毎月26日
疳(かん)の虫封じを願うもちもちの優しい餅
三宅八幡宮の門前
「双鳩堂」の鳩もち
愛らしい鳩の形に米粉を蒸し上げた餅菓子は、「子どもの守り神」三宅八幡宮の狛鳩(こまばと)にちなんでつくられ、参拝した人々の間で受け継がれてきた味。幼い子供も食べられるよう、甘さ控えめでまろやか。1880年創業のおまんやさん「双鳩堂」で。鳩もち(白、抹茶、ニッキ)各170円。
双鳩堂(そうきゅうどう)
住所:京都府京都市左京区山端川端町11
電話:075-781-5262
営業時間:9時~19時
休み:水曜 ※Instagramで営業日の情報を更新
撮影/伊藤 信 構成/川村有布子
※本記事は雑誌『和樂(2023年4・5月号)』の転載です。掲載したデータの営業日や営業時間などは変更の可能性があります。お出かけの際は最新情報をご確認ください。