Travel

2024.03.20

創業300年!老舗「晦庵 河道屋」で、京風蕎麦を堪能【茶味こそが京都!春編】

「茶味こそが京都!」春編、今回は「晦庵 河道屋(みそかあん かわみちや)」をお送りいたします。

特集「茶味こそが京都!」一覧はこちら

創業300年になる京風蕎麦の老舗で茶味を堪能

「晦庵と店名にあるのは、祖父(14代)が名付けた住まいに由来しています。余生を楽しむために普請(ふしん)した家なので、贅を尽くした町家になっています。母屋(おもや)の離れと庭を店として改修して、昭和7年にこの場所に蕎麦店を移して開業、今に至ります」と語るのは店主・植田 健さん。

元のやかたもさることながら、店に仕立てたしつらいも見事。舟型や網代編(あじろあみ)の天井に合わせて小上がりの間仕切りまで網代編に。タイルではなく、手で切り込み模様をつけた三和土(たたき)は黒々と輝いています。

通り庭の先には茶室の待合だった部屋から庭が一望できます。心ゆくまでここで過ごしていたい、という願望が叶うところもこの店の懐の深さ。昔ながらの蕎麦屋なので、通し営業でお酒も常備。〆(しめ)のおいしいお蕎麦までくつろぎの時間をどうぞ。

小上がりの席にある座布団が、夏になると真っ白に替わるのも壮観。光の差す角度も強くなり、通り庭をスーッと抜けていく風の心地よいこと。初めて訪れるならば、これから夏にかけての季節が特におすすめです。

店のある麩屋町は昔から良質な地下水が通り、自慢の出汁もこの水あってこそのもの。野点席も隠れた人気席です。

左/京都を代表する旅館御三家も同じ通りに。今も変わらずに凜とした空気が流れる。右/ざるそば1,000円。香りが上品な蕎麦は挽き方にこだわりが。

店舗情報

晦庵 河道屋(みそかあん かわみちや)
住所:京都市中京区麩屋町通三条上ル
電話:075-221-2525 
営業時間:11時〜20時 
休み:木曜
公式サイト:http://kawamichiya.co.jp/

撮影/石井宏明 構成/藤田 優 
※本記事は雑誌『和樂(2021年4・5月号)』の転載です。掲載商品は税込価格です。営業日や営業時間等変更の可能性がありますので、お出かけの際は最新情報をご確認ください。

Share

和樂web編集部

おすすめの記事

川端康成も太宰治も夏目漱石も。文豪はみんな温泉好きな理由を探る「コラム3」【〝おもてなし〟を体感できる至高の湯宿】

和樂web編集部

【満席】あの美少年仏像も! 数々の国宝仏を伝える「興福寺」東京藝術大学教員と行く、スペシャルツアー開催!

和樂web編集部

四季折々の景色を届ける京菓子店。京都「亀屋良永」【茶味こそが京都!】

和樂web編集部

手仕事による料理道具を扱う、京都「有次 錦店」【茶味こそが京都!】 

和樂web編集部

人気記事ランキング

最新号紹介

※和樂本誌ならびに和樂webに関するお問い合わせはこちら
※小学館が雑誌『和樂』およびWEBサイト『和樂web』にて運営しているInstagramの公式アカウントは「@warakumagazine」のみになります。
和樂webのロゴや名称、公式アカウントの投稿を無断使用しプレゼント企画などを行っている類似アカウントがございますが、弊社とは一切関係ないのでご注意ください。
類似アカウントから不審なDM(プレゼント当選告知)などを受け取った際は、記載されたURLにはアクセスせずDM自体を削除していただくようお願いいたします。
また被害防止のため、同アカウントのブロックをお願いいたします。

関連メディア