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代を継いで9年目、父の味を守る「蛸八」
〝おいしければ、これもあり〟な思考が和食にも広がるなか、これほど直球な京料理を出す店は今では貴重な存在です。
「親父の考えた料理を超えるものができないから、ひたすら同じものをつくるだけです」と謙遜する2代目・掛谷浩貴(かけたにひろき)さん。
カウンター11席を夫婦ふたりで切り盛り。店主が手を止めるときはなく、注文に気後れしますが、ここは常連さんにならって焼き物を頼んで。高級魚のぐじにせよ、お財布に優しい鶏肉にしても、つきっきりで焼き加減をはかる店主の眼は気迫に満ちていて、京都で言う〝値打ちある〟おいしさが味わえます。
地元常連客は週に2,3回顔を出すとか。味にうるさい常連さんのためにも食材は高品質、価格は控えめのまま。納得の繁盛店です。
「魚は錦市場からええもん届けてもらってます」――掛谷浩貴さん
蛸八(たこはち) DATA
住所:京都府京都市中京区蛸薬師通新京極西入ル東側町498
電話:075-231-2995
営業時間:18時~23時
休み:日曜・水曜
店内:カウンター11席 ※予約が確実
撮影/長谷川 潤 構成/藤田 優
※本記事は雑誌『和樂(2023年10・11月号)』の転載です(価格や年齢、年数などは2024年9月現在)。
※掲載価格はすべて税込で、価格や営業時間などは変更される場合があります。お出かけの前にご確認ください。