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2019.12.11

関東3大イルミネーション『イルミリオン』今年はなんと600万球!

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いよいよクリスマスも目前!街中にイルミネーションが装飾されて、駅や街路樹などどこもかしこもキラッキラに輝きます。そして栃木県の「あしかがフラワーパーク」、江の島の「湘南の宝石イルミネーション」に続く関東三大イルミネーション「さがみ湖プレジャーフォレスト」の『イルミリオン』も、2019年11月2日から2020年4月5日まで開催。他イルミネーションと競うように電飾の量が増えて行き、今年はなんと600万球に!!関東の3大イルミネーションといわれている大迫力の『さがみ湖イルミリオン』をご紹介。

▲全長250mの『虹のリフト』

関東で過去最大の台風でイルミネーションがピンチに!

神奈川県相模原市にある「さがみ湖プレジャーフォレスト」は、遊園地、アスレチック、キャンプ場、温泉などさまざまなコンテンツが集まったレジャー施設だ。その昔は「相模湖ピクニックランド」だったため、未だにそう呼んでいる人もいるのでは。

▲今年できたばかりのエレベーター

今年は未曾有の台風被害に合い、取材当日も相模湖は流木やゴミなどで大荒れの状態だった。開催が危ぶまれるほどの危機に見舞われた「さがみ湖イルミリオン」だったが、予定通りの11月2日に、無事に開催。

▲台風の爪痕残る「リフト」

ただ、取材時は同イベントの見どころの1つである「虹のリフト」のリフトが故障し、初めて乗車することができなかった。※現在は運行(11月9日から)していますのでご安心を。

▲上りのリフトからの景色

▲下りのリフトからの景色

上りの景色も素晴らしいですが、下りは東京の夜景と満天の星が一望できる。この傾斜を利用したイルミネーションは「さがみ湖プレジャーフォレスト」ならでは。

令和に合わせて全エリアをフルリニューアル

イルミネーションを企画開発した古屋さんによると、今年のイルミネーションの注目ポイントは「光の架け橋」と「光と音楽の街」、「全エリアフルリニューアルと日本初のナイトウォークアトラクションの導入」の3つだそう。

▲プレジャーステーション入り口前のイルミネーション。ここからかなりの上り坂が続く

▲「光の海」には大きなボールが光っている

1つ目は『光の架け橋』。「さがみ湖プレジャーフォレスト」は、先ほども言った通り、起伏に富んだ形状になっており、駐車場からエントランスまでの間に“心臓破りの階段”と名付けたいくらい急で長い階段しかなかった。今年のリニューアルでようやくエレベーターが誕生。エントランスまでの空中回廊に新空中イルミネーション『光の架け橋』として導入された。

▲七色に光る「光の架け橋」

園内に入場すると、大きな雪だるまや、「さがみ湖プレジャーフォレスト」のイメージキャラクター“パディントンベアー”の大きなバルーンが登場。

▲大きくて愛らしい雪だるまのバルーン

イルミリオンの定番施設である“光の花畑”や“光の海”は、令和に合わせてフルリニューアル。山頂エリアには色が変化する光のボールを持ちながら日本初の『全エリアフルリニューアルと日本初のナイトウォークアトラクション』が12月に登場。家族やカップルで回遊しながら楽しめるそう。

▲「光の花畑」には光るチューリップがたくさん並ぶ

そして、従来のイルミネーションと音楽の連動に加え、今年は炎やドローン、レーザー、サーチライトを組み合わせた、世界にも例をみない大規模なライティングショーも導入。

▲「光と音楽の街」には高さ17mの巨大イルミリオンツリーに、50万球の光りと炎などが音楽に合わせて光る

最新技術による空に浮かぶイルミネーションや、全方位を取り囲む大規模空間ショーなど、ここでしか楽しめないショーが観られる。取材時ドローンを使ったイルミネーションのテストを観たが、日本のイルミネーション技術もここまで来たかと目が釘づけになってしまった。

▲私の腕では追いつかないほどいろいろ早い

ただ、撮影してもその凄さが伝わらない写真しか撮れなかったので、ぜひ足を運んでみてほしい。きっと、空を眺めながら口が開きっぱなしになってしまうはず。

遊園地のアトラクションに乗りながらイルミネーションを楽しもう

『イルミリオン』では、ただイルミネーションだけを眺めながら歩くだけでなく、アトラクションに乗ったり、フォトスポットで写真を撮ったりして楽しむことができるのが嬉しい。

▲女子中高生の間で流行した言葉“あげみざわ”の生みの親こと、インフルエンサーの“Kemio”さんがデザインしたイルミネーション『あげみりおん』

▲子供も乗り物に乗ってイルミネーションが楽しめる

今年は初めて気球に乗って、15mの高さから、イルミネーションを眺めることができる。私も初の気球体験にチャレンジ! いざ乗ってみると、頭上でバーナーのボーーーッ!!っという音が大きくてビビりまくり。慣れてくると火の温かさを感じる余裕がでてきた。

▲そんなに高くまで上がらないので心配は要らないが、乗る前に“同意書”にサインをする必要がある

当日は風が若干強く、ゆらゆら揺れるので恐る恐る乗ったのだが、どんどん上空に上がるにつれて、目の前に広がる600万球のイルミネーションの幻想的な景色にうっとり。なんならもっと高くまで上げてくれてもいいよという気分になった。

▲ええい、もっと高いところから観るぞ!と思ったら、「お山の観覧車」へどうぞ

▲いやいや、もっと早い(?)ところで観るぞ!と思ったら、「大空天国」へどうぞ

じっとしていると寒さが増すので、アトラクションも楽しみつつ回るのがお勧め。

ちなみに、春は「桜まつり」が行われ、ルミネーションと桜の妖艶な風景が楽しめる。

▲夜桜&イルミネーションもとっても素敵

ところでイルミネーションの起源はいつ?

そもそも、イルミネーションの起源は16世紀までさかのぼる。マティン・ルターという神学者が、森で見た美しい星を再現しようと、木の枝にろうそくを飾ったのが始まりといわれている。クリスマスのオーナメントにキャンドルが多いのはそこから来ているという説があるが、キリスト教ではクリスマスに関わらずキャンドルは使われており、エジソンと共同研究者が研究所の周りを白熱電球で飾ったことが本当のイルミネーションの始まりという説もあるそう。

日本では明治33年に、夜間に各艦船を光らせて、海面を照らしたのが始まりで、その後大阪や東京の勧業博覧会で盛大なイルミネーションを行ったそう。更にその後、舶来品を扱う銀座の「明治屋」が、毎年イルミネーションを装飾し、年々豪華になっていったのだとか。

現在では、LEDのライトも発明され、年末は街中にイルミネーションが設置されているが、東京から近て空気が澄んでいる同施設は、都会の光りも届かない場所にあるのでより一層美しいイルミネーションが鑑賞できる。

▲日帰り温泉施設のさがみ湖温泉「うるり」

同施設は山間部なので、もちろん夜は冷えるが、鑑賞後にさがみ湖温泉「うるり」で温まってから帰れるところが良い。

▲高濃度炭酸泉で身体の芯まで温まる

高速バスが新宿、多摩センター、海老名、横浜、川越から出ているので、週末仕事帰りに、イルミネーション&温泉、湯上りの晩酌を愉しむのも◎。忙しいときの気分転換に最適なイベントだ。

さがみ湖イルミリオン基本情報

施設名:さがみ湖プレジャーフォレスト
住所:神奈川県相模原市緑区若柳1634番地
営業時間:平日10時〜16時、土日祝日9時〜17時
休園日:木曜
公式サイト:https://www.sagamiko-resort.jp/index.html

書いた人

東京出身。クラフト作家兼イラストレーターとして活動していたはずが、いつのまにかライターに。現在は雑誌やウェブの取材で国内外を飛んで歩いています。趣味は街歩きと料理。休日は小物をチマチマ作っています。無ければ自分で作る派です。