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2018.09.11

パリで! 日本で! 伊藤若冲の名作はここで見られる

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現在、日本美術ブームをリードしている伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)ですが、注目されるようになったのは、実は最近のこと。没後200年にあたる平成12(2000)年の京都国立博物館での「若冲展」で一躍脚光を浴び、平成28(2016)年に東京都美術館で開催された「生誕300年記念 若冲展」で爆発的人気となったのです。今回はそんな若冲の魅力を再確認できる展覧会をご紹介。日本国内はもちろん、フランス・パリでも大規模な展覧会が開催されます。

「動植綵絵」も!「釈迦三尊像」も! 若冲の名作がパリに勢ぞろい

日本とフランスが連携し、パリを中心に“世界にまだ知られていない日本文化の魅力”を紹介する複合型文化芸術イベント「ジャポニスム2018:響きあう魂」の一環として、ヨーロッパで初めてとなる大規模な若冲の展覧会「若冲―〈動植綵絵〉を中心に」が9月15日についに幕を開きます。

若冲展覧会伊藤若冲「釈迦三尊像」(右・文殊菩薩像、中・釈迦如来像、左・普賢菩薩像)相国寺

この展覧会には、若冲ブームの火付け役となった最高傑作で、今なお制作当時の彩色の美しさを保っている「動植綵絵(どうしょくさいえ)」と「釈迦三尊像(しゃかさんぞんぞう)」の合計33幅が勢ぞろい。見る人を驚かせる緻密な筆致で描き上げられた極彩色の「動植綵絵」は、江戸時代の美術水準の高さを示すもの。世界の美術愛好家の目が若冲に向けられるのは必定です。

若冲展覧会伊藤若冲「動植綵絵」30幅のうち群鶏図(右)・老松白鳳図(左)宮内庁三の丸尚蔵館

若冲-〈動植綵絵〉を中心に

会場 パリ市立プティ・パレ美術館
会期 2018年9月15日~10月14日(※会期終了しました)
公式サイト

リアルでいてかわいい、若冲ならではの傑作画巻を特別公開!

野菜や果物を画題にした蔬果図(そかず)の歴史は中国・宋代にさかのぼり、日本でも独自の発展を遂げました。

若冲展覧会伊藤若冲「菜蟲譜」(部分)重文 江戸時代 佐野市立吉澤記念美術館

京都市左京区鹿々谷にある泉屋博古館が所蔵する蔬果図とともに注目したいのが、若冲が晩年に手がけた「菜蟲譜(さいちゅうふ)」。11mもの画面にさまざまな野菜と果物を描いた画巻には、珍しい異国の果実や昆虫、爬虫類の姿も見られ、若冲らしいユーモアに溢れています。

特別展 フルーツ&ベジタブルズ -東アジア 蔬果図の系譜-

会場 泉屋博古館
会期 2018年11月3日~12月9日
「菜蟲譜」の展示期間は、上11月3日~21日、下11月22日~12月9日です。

ふたつの展覧会で、立て続けに若冲の名品が登場!

若冲の貴重な作品を収蔵することで知られている、箱根の岡田美術館。2018年から2019年にかけて開催されるふたつの展覧会で、若冲作品を愛でることができます。

若冲展覧会伊藤若冲「花卉雄鶏図」(部分)江戸時代中期・18世紀中ごろ 岡田美術館 

特別展「初公開 田中一村の絵画」での「花卉雄鶏図(かきゆうけいず)」、開館5周年記念展「美のスターたち」での「孔雀鳳凰図(くじゃくほうおうず)」の双幅は、いずれも「動植綵絵」に通じる精緻な描写や美しい彩色が特徴で、決して見逃したくないものです。

若冲展覧会伊藤若冲「孔雀鳳凰図」(部分)宝暦5(1755)年ごろ 岡田美術館

特別展 初公開 田中一村の絵画 -奄美を愛した孤高の画家-

会場 岡田美術館
会期 開催中〜2018年9月24日(※会期終了しました)
公式サイト
「花卉雄鶏図」の展示期間は、9月24日までです。

開館5周年記念展 美のスターたち -光琳・若冲・北斎・汝窯など名品勢ぞろい-

会場 岡田美術館
会期 2018年9月30日~2019年3月30日
公式サイト
「孔雀鳳凰図」の展示期間は、9月30日~10月10日、12月29日~2019年3月30日

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