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2026.02.05

「足立美術館」の今!ココ! が見どころ【雪景色の庭園】と【京都の5人】

気になる最新の展覧会情報を網羅した、『和樂』本誌の連載企画「全国厳選!美術展カレンダー」。そのなかから、今すぐチェックしておきたい情報をピックアップします。今回は2026年2・3月号から「Column2 和樂提携美術館の今! ココ! が見どころ」で取り上げた島根県の足立美術館の「今!ココ!」情報です!

足立美術館(島根県安来市)

日本画と日本庭園が調和した美術館

島根県の東部に位置する「足立(あだち)美術館」。
創設者の足立全康(ぜんこう)は小作農の家に生まれ、まさに裸一貫で実業家になった人物です。
日本有数の近現代日本画のコレクションを誇る「足立美術館」は、郷土への恩返しと島根県の文化発展の一助になればという氏の思いから、1970年に開館しました。

横山大観(よこやまたいかん)の作品を約120点所蔵することから「大観美術館」とも呼ばれ、5万坪(東京ドームの約3.5倍!)もの日本庭園を有することで知られていますが、どんな思いでこのような美術館を成したのでしょう。

足立全康は幼いころから絵を描くのも見るのも好きで、特に日本画に深い興味を示していたとか。
さらに若いころから庭造りにも大きな関心をもっていたそう。
一代で築いた財で日本画蒐集に情熱を注ぎ、美がもたらす感動を多くの人に味わってもらいたいと美術館を開館。
「庭園もまた一幅の絵画である」という信念のもと、館を囲むように日本庭園を造りました。
コレクションと庭園が調和することで、より深く日本美術の魅力を伝えられると考えたのです。

決してアクセスがいいとはいえないこの美術館に年間60万人を超す来館者があるのは、日本美を愛した氏の意図に共感する日本美術の愛好者が多い証です。

今!ココ!〈雪景色の庭園〉

館内の窓枠を額縁に見立て、その奥の庭を一枚の絵画のように鑑賞できる「生(なま)の額絵」。雪はこの庭の美しさを一層際立たせます。主庭の枯山水庭のほか、横山大観の『白沙青松(はくさせいしょう)』をイメージした白砂青松庭、鯉が優雅に泳ぐ池庭も。91歳で没するまで、創設者・足立全康の庭造りへの情熱は絶えることがありませんでした。

雪景色の日本庭園は格別!

今!ココ!〈京都の五人〉

京都画壇で活躍した5人の画家にスポットを当てた展覧会「京都の五人」。近代日本画の先駆者となった竹内栖鳳(たけうちせいほう)、気品に満ちた美人画の上村松園(うえむらしょうえん)、異彩を放つ橋本関雪(はしもとかんせつ)、花鳥画を描き続けた榊原紫峰(さかきばらしほう)、そして風格ある人物画の菊池契月(きくちけいげつ)。京都画壇をにぎわした異なる画風が楽しめます。

竹内栖鳳『獅子』

明治37(1904)年ごろ 足立美術館

菊池契月『菖蒲』

昭和10(1935)年 足立美術館

橋本関雪『唐犬図』

(右隻) 昭和16(1941)年ごろ 足立美術館

上村松園『娘深雪』

大正3(1914)年 足立美術館

榊原紫峰『青梅』

大正7(1918)年 足立美術館

冬季特別展 京都の五人 ~2月28日

明治時代に近代化が進んだ日本画。京都の画家たちは伝統的な表現を基盤に西洋絵画の表現を取り入れるなどし、日本画の革新へと歩みを進めた。そんな京都画壇で活躍した5人を展観する展覧会。

足立美術館DATA(和樂提携美術館)

住所:島根県安来市古川町320
電話:0854-28-7111
開館時間: 9:00~17:00(10月~3月)、9:00~17:30(4月~9月)
休館日:年中無休(新館のみ3月12日)
公式サイト:http://www.adachi-museum.or.jp/

◆『和樂』「全国厳選!美術展カレンダー」とは?

『和樂』本誌では、発売期間中に全国で行われている展覧会を、作品情報とともに紹介しています。掲載しているのは全国の著名な美術館・博物館。お目当ての展覧会を見に、また旅先での美術館巡りなどで、ぜひともご活用いただきたい【和樂 提携美術館】の優待券を毎号お届けしています!詳細は本誌でご確認ください。

【和樂 提携美術館】

山形「土門拳写真美術館」、茨城「笠間日動美術館」「徳川ミュージアム」、群馬「原美術館ARC」、千葉「千葉市美術館」、東京「永青文庫」「太田記念美術館」「菊池寛実記念 智美術館」「五島美術館」「サントリー美術館」「泉屋博古館東京」「東京ステーションギャラリー」「パナソニック汐留美術館」「三井記念美術館」「三菱一号館美術館」「森美術館」「山種美術館」、神奈川「岡田美術館」「川崎浮世絵ギャラリー ~斎藤文夫コレクション」「ポーラ美術館」、長野「軽井沢千住博美術館」「サンリツ服部美術館」「日本浮世絵博物館」、静岡「MOA 美術館」、愛知「徳川美術館・名古屋市蓬左文庫」、京都「泉屋博古館」「福田美術館」「細見美術館」、奈良「松伯美術館」「大和文華館」、和歌山「高野山霊宝館」、兵庫「芦屋市立美術博物館」、島根「足立美術館」(都道府県別・五十音順)

※本記事は雑誌『和樂(2026年2・3月号)』の転載です。
※美術館の入館料は、特に明記のない限り税込表示となります。
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和樂web編集部


取材・文/小竹智子 構成/剣持亜弥、鈴木智恵(本誌)
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