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2026.07.16

「定住するな」という恩師の教えを胸に。書家・永守蒼穹氏が銀座の空に解き放つ「光と風」【セイコーハウスホール展覧会情報】

デジタルテキストの奔流のなかで、上から下に文字がスクロールされ、消費されていく現代。効率よく整えられたフォントに囲まれているからこそ、私たちは時折、人の手から力強く、あるいは繊細に絞り出された「生きた筆跡」に、言葉を失うほどの感動を覚えます。2026年7月16日(木)、銀座四丁目のランドマーク、セイコーハウスのセイコーハウスホールにて幕を開けるのは、書家・永守蒼穹(ながもり・そうきゅう)氏による、7年ぶり2回目となる待望の個展。既成概念に縛られない軽やかさと、観る者の心に静かに、時に烈しく吹き抜ける躍動感。現代の書壇を牽引する稀代の表現者が、この夏、銀座の空へと放つ「光と風」の軌跡です。

奥底に息づく、揺るぎなきふたりの師の魂

「花」 21.2×15.5cm

伝統に深く根ざしながらも、どこまでも自由で、みずみずしさに満ちた永守氏の書。その安住を拒む奔放な精神の礎となっているのは、かつて氏が師事した近代詩文書の巨匠・金子鷗亭、そして金子卓義というふたりの偉大な師から授かった教えです。

『学びは古典、作品は自由・常に創作的であれ、定住するな』

常に新しい自己を求め、未知の表現へと歩みを進める、まさに「定住せぬ精神」。書きたい文言に出合えば心に留め、何もない空に向かって描きながらイメージを膨らませていくという、求道的な創作の姿勢。その挑戦を恐れない手のひらに、今もこの二師の言葉が「勇気の源」として静かに息づいているそうです。

本展のテーマは「師恩 光と風」

「魔弾の射手 尾崎喜八の詩」 23.5×62.9cm

「一ノ谷の義経 自作の詩」 139×137cm

会場を美しく彩るのは、大作から、私たちの日常の暮らしにそっと静謐な気配をもたらしてくれる小品まで、多彩な佇まいの作品群。伝統的な筆致に生き生きとした色彩が美しく溶け合う顔彩をほどこした表現から、漢字書、近代詩文書、そして解き放たれた感性が有機的に交錯する横文字交じり文まで。さらには与謝野鐵幹や尾崎喜八の詩、自ら紡いだ思索の詩や俳句など、まさに色とりどりの言葉が墨汁の濃淡によって鮮やかに立ち現れます。

ぜひ、銀座の中心で永守氏の紡ぎ出す「光と風」を、ご鑑賞ください。

永守蒼穹(ながもり・そうきゅう)略歴

1950年 熊本県宇土市に生まれる
1973年 大東文化大学卒業
1974年 金子鷗亭・金子卓義に師事
2003・08年 日展特選受賞
2011年 現代書道二十人展「俊秀5人展」出品
毎日書道展文部科学大臣賞受賞
2012年 フランス国立ギメ東洋美術館・成田山書道美術館に作品収蔵
2014年 大東文化大学文学部書道学科教授就任(2016年退官)
2015年 日展当番審査員(以降2回)
2017年 日展会員賞受賞
2019年 永守蒼穹展「草燃ゆ ―好言の書」和光ホールにて開催
奈良唐招提寺石碑揮毫
2020年 日展内閣総理大臣賞受賞
2022年 日本藝術院賞受賞
2026年 現代書道二十人展出品
第77回毎日書道展実行委員長
現在   日展特別会員、毎日書道会理事、全日本書道連盟副理事長、全国書美術振興会常務理事、
日本書道文化協会常務理事、日本詩文書作家協会副理事長、創玄書道会理事長

開催概要

期間:2026年7月16日(木)~26日(日)
会場:セイコーハウスホール(東京都中央区銀座4-5-11 セイコーハウス 6階)
問い合わせ先:03-3562-2111(代表)
営業時間:11:00~19:00(最終日は17:00まで)
休業日:無休
入場料:無料

※永守蒼穹氏によるギャラリートークも開催。 日時:7月20日(月)、23日(木)、25日(土) 各日14:00~

アイキャッチ:「行く春 与謝野鐡幹の詩」70×97cm

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和樂web編集部

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