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楽しい色や形のうつわを足して食卓を華やかに
「宙SORA」東京・碑文谷
毎日を楽しく、ちょっと幸せにしてくれるのがうつわ、と語る、店主の吉田美穂子さん。ひと通りのうつわはそろっている和樂読者のために、明るい色や印象的な形のものを足して、食卓の雰囲気を変える提案をしてくださいました。うつわそのものが華やかだと、たとえ果物を切ってのせただけでも、様になります。
「たとえばハシヅメさんの赤いガラス鉢は、新春に使うと祝福ムードに。色で季節感も演出できるんです。イチゴを入れて同色で合わせたり、ほうれん草のおひたしと、反対色でコーディネートしても楽しいですよ」。どれも主張が強すぎることなく、手持ちのうつわと合いやすいのもうれしい点。食卓に花を添えてくれそうです。
小坂大毅さんの「染付桃形向付」
桃に手を伸ばすお猿さんの飄々とした姿がかわいい
京都で作陶する小坂大毅(だいき)さんの作品のルーツは、中国の古染付(こそめつけ)。絵付けは独学だが、どこか達観したかのような筆遣いが特徴で、骨董のような佇まい。自然モチーフのものが多く、中国で長寿を表す桃と、縁起がいいとされる猿が描かれたこのうつわも、幸福感が漂う。●縦14.5×幅15.6×高さ3.9㎝ 6,600円
三浦ナオコさんの「輪花箱」
さまざまな使い方を想像させるシンプルな美しさ
かわいい輪花(りんか)に縁がまっすぐ立ったモダンな形が、和と洋の間を感じさせる、三浦さんの人気作品。ところどころオレンジになっているのは、窯の中で釉薬(ゆうやく)が流れ、素地(きじ)が表出した部分。形はモダンながら表情が豊かで、ほっとする雰囲気に。「食器としてだけでなく、小物入れとして使用する人もいらっしゃるんですよ」(吉田さん)●直径15×高さ4.3㎝ 7,150円
ハシヅメミツコさんの「グラバルオーバル鉢」
鮮やかな赤の発色に心ときめいて
金沢在住の作家であるハシヅメさん。粉状のガラスを石膏(せっこう)型に詰め、窯で溶かし固める「キルンワーク」という技法で成形している。練り粉を使わないことで、鮮やかな発色が生まれる。赤と白のコントラストが美しく、見込みから柄が透けて見えるのも特徴的。●(大)縦15.5×横13.5×高さ5.5㎝ 17,600円・(小)縦11.2×横9.5×高さ3.8㎝ 6,820円
店舗情報
宙SORA(そら)
住所:東京都目黒区碑文谷5‒5‒6
電話:03-3791-4334
営業時間:11時~18時
休み:火曜・水曜
https://tosora.jp/
撮影/sono(bean) 構成/湯口かおり、後藤淳美(本誌)
※本記事は雑誌『和樂(2023年2・3月号)』の転載です。掲載商品は税込価格です。1点もの、もしくは数量が限られているため、在庫がない場合もあります。