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古いのに新鮮! 日本の暮らしにもなじみそうな韓国骨董の美品に惚れぼれ 「川口美術」
ご主人の川口慈郎さんは人生の転機を迎えたときに「感性で生きたい」と思って骨董業を選んだという人。そのころに韓国古代の新羅(しらぎ)土器に出合い、韓国の骨董を扱う店を56歳で始めました。
日本でも韓国の骨董でも、西洋アンティークでも、壊れたり、捨てられてしまうものがたくさんあるなか、店に並ぶのは脈々とだれかが残してくれた品。なんらかのストーリーやバックグラウンドがあるはずで、そういう話を聞かせてくれるのが信頼できる店だとchizuさん。
人の目や心を留める、そういうものがなければ魅力的な骨董とはいえません(川口さん)
川口さんも「ひとつひとつに思い入れはありますが、私は一時お預かりしているという気持ち。私にとってもお客様との会話はとても大切なのです」とおっしゃいます。
「この品がなぜ残されたのかということを知ると、好みに合うかどうかがわかるだけでなく、自分にとって面白いものになります。会話ができる店が私にとって理想の骨董店。
お話込みで品選びするのが、骨董ショッピングの真骨頂だと思うんです。川口さんには、韓国の古い手仕事のことをもっとお聞きしたい。物腰や会話に人間性の豊かさがにじみ出ている、とっても素敵なおじいちゃまです」(chizuさん)。
「ご自宅に招かれたような感覚。じっくりお話をうかがえます」(chizuさん)
chizu’s select 店主としゃべって、知る、選ぶ、コーディネートする幸せ
夏と秋、空中と水中が同時に存在しているようなこの絵の何に惹かれるのか不思議だったんです。
でも、朝鮮の民画(みんが)はどこまでも自由で天真爛漫でさえあると聞いて、そこが私の琴線に触れたんだと理解しました。
和樂の読者はそういうことが味わえる世代なはずなので、店主との会話をぜひ楽しんでください(chizuさん)。
川口美術 かわぐちびじゅつ
住所:京都府京都市左京区下鴨宮河町62‒23
電話:075-781-3511
営業時間:12時30分~17時30分
休み:月・火曜
公式サイト:https://kawabi.exblog.jp/
※来店はメール予約 kawabi@gmail.com
※本記事は雑誌『和樂(2024年4・5月号)』の転載です。
※掲載価格はすべて税込で、価格や営業時間などは変更される場合があります。お出かけの前にご確認ください。