Culture

2026.05.05

織田信長もハマった!?茶会の楽しさが満載『なんとなくわかる茶の湯』小学館から発売中!

茶の湯は「堅苦しい」とのイメージが変わる、『なんとなくわかる茶の湯』が小学館から発売中です! サプライズ茶事で話題の著者が、さまざまな茶会エピソードを通じて、楽しみ方を伝授。元祖オタク文化の魅力に、触れてみませんか?

『なんとなくわかる茶の湯』表紙

茶事の深みにハマる楽しさを、エピソードで紹介

茶の湯の入り口は、「茶事(ちゃじ)」から入るのも面白い! 現代の茶事案内人として話題の茶道宗和流十八代・宇田川宗光(うたがわそうこう)氏が、本来のエンターテインメントとしての魅力を紐解いた一冊です。歴史上の偉人から、近代数寄者、現代茶人まで、「おもてなし」の神髄がつまった茶会の数々。これらのエピソードを、現代のオタク文化になぞらえて、ユーモアたっぷりに解説。主催者と客が作りあげる「茶事」の魅力が、失敗談や無茶ぶりなど人間味あふれるエピソードからも伝わってきます。

「なんとなくわかる茶の湯」(小学館)より

そもそも茶会はルールなき自由な遊び!信長のコレクション自慢

現代の茶の湯は、作法や手前を学ぶ“お稽古ごと”の印象が強いです。しかし本来は、お茶を通じてのコミュニケーションの場として、茶会は催されていました。戦国武将の織田信長は、集めた茶道具コレクションを披露したくて茶会を開催。レアカードを集めて友達同士で自慢するのと、似ていますね。

「なんとなくわかる茶の湯」(小学館)より

マニアックに集めた茶道具コレクション、自分だけで眺めるのも楽しいですが、誰かに自慢したくなるもの。お互いに自分の持っている茶道具が最高だと思って自慢していると、どっちが上か、勝負になります。順位を決めて、なかでも格別に良い品物 を「三大○ ○」とか「五大〇〇」とか、中二病っぽい名前をつけたり、「名物」とか 「大名物(おおめいぶつ)」とかランクをつけて高ランクの物を集めたがります。ビックリマンシール の時代から、レアカードを集めたり、ネットゲームでSR(エスアール)、UR(ユーアール)アイテムを集めたりするのと同じですね。友達に自慢するのがステータスなのです。

長篠の戦い、越前一向一揆を平定して京都に戻った織田信長。勝利を収めたその足で、堺の数寄者を集めて豪華な茶会を開きました。床の間には、自分の権力の証として、レアアイテムをずらりと並べて自慢します。 茶壺の世界では「松島」「松花(しょうか)」「三日月」の三つが「三名物」と呼ばれていました。信長はこれをすべてコンプリートしたのです。松島と三日月は本能寺の変で焼失。今に伝わるのは松花のみとなっています。この日の茶会では、幻となった三日月の茶壺 が飾られていました。

茶入のトップ3(スリー)は、「新田」「初花」「楢柴(ならしば)」。いずれも「肩衝」という形で、「天下三肩衝」と呼ばれます。信長は新田・初花を手に入れましたが、最後の楢柴肩衝を所 持していた博多の豪商・島井宗室(しまいそうしつ)から献上させようとした矢先、本能寺の変で自刃。天下統一目前にして、コレクターの夢も潰えたわけです。

『なんとなくわかる茶の湯』より抜粋

入浴してからの茶会?サ道と茶道の意外な関係

最近ではサウナで“ととのう”「サ道」が、流行しています。そんな現代のサウナとも通じる、蒸し風呂とセットになった茶会が開催されていました! サ道活動のルーツに、茶の湯が関わっていたとは、驚きです。

桃山時代の風呂といえば、蒸気で身体を温める蒸し風呂が主流だったそうで、まさ に現代のサウナ。大乗院の僧・経覚(きょうかく)は、夏のお盆の風流な楽しみとして、風呂とお茶の会【淋汗(りんかん)茶の湯】を連日催しました。

初日はまず経覚が入浴し、茶会が始まります。宇治茶と椎茶(干し椎茸の茶)が用意されているので、もしかしたら闘茶をしていたのかもしれません。瓜や桃が菓子として出され、最後は素麺まで用意されていました。一族の者も順次入浴したというのですから、かなりの人数で楽しんだようです。風呂の後で〝ととのう〞ためのドリンク として、お茶が振る舞われたのでしょう。連日の茶会では、花を飾ったり、屛風を立てたりして風流を楽しみ、酒宴も催されたようです。絶景の温泉や、銭湯に描かれた 富士山の絵も、こんな演出の仲間でしょうか。

『なんとなくわかる茶の湯』より抜粋

編集者からのおすすめ情報

お稽古から始めなくても、作法を知らなくても楽しめる新・茶の湯提案の一冊です。著者の茶事・茶会に出合った人はみな、「茶の湯ってこんなに楽しいのか!」と開眼!
映画プロデューサー・スタジオジブリの鈴木敏夫氏も、著者の茶事を体験して茶の湯の楽しさを知ったそうです。鈴木敏夫氏からの推薦のお言葉をいただきました。「理屈より、まず一服。そこから始まる」

著者情報

宇田川宗光
うたがわ・そうこう
茶道宗和流十八代。茶人。根津美術館顧問。武家の出身でありながら宮中で人気のあった茶人・金森宗和を流祖とする宗和流を伝えるかたわら、現代の生活文化の中での古典的な茶道の美意識を模索する。ことに、茶事の楽しさを広めたいという想いから、気軽に茶事の体験ができる活動を積極的に行う。著者の、その場にいる人を楽しませる“サプライズ茶事”は多くの茶道経験者の共感と感動を呼び、現代の“茶事案内人”として人気を博す。東京・三鷹に茶室「一枝窓」「夢尋蔵」を設ける一方、気軽な茶事体験ができる「南青山 即今」「夜咄Sahan」等も経営。仏料理店「L’Effervescence(レフェルヴェソンス)」 の茶の湯指導等も行う。日本酒、アニメの文化にも造詣が深く、多方面との交流も多い。号名・寒鴉齋(かんあさい)にちなみ、カラスがトレードマーク。

書籍データ

なんとなくわかる茶の湯
宇田川宗光
定価:1980円(税込)
四六判並製256ページ
小学館

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和樂web編集部

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