初心者必見!初めての歌舞伎鑑賞におすすめの演目5選

初心者必見!初めての歌舞伎鑑賞におすすめの演目5選

CMでもおなじみ「高麗屋」松本幸四郎さん、「カマキリ先生」こと市川中車さん、バラエティで大活躍する市川猿之助さんなど、テレビや映画でおなじみの面々のお芝居(本職)を実際に見ることができるのは歌舞伎の世界だけ!

ライターは最近はまった新参者ですが、2019年は毎月歌舞伎座に通いました!そんな「初心者歌舞伎オタク」が、2019年に上演された作品でご新規さんにおすすめの演目5選をご案内します♪

1.これぞザ・歌舞伎舞踊『連獅子』(十一月吉例顔見世歌舞伎)

右下にいるのが『連獅子』

やっぱり定番中の定番ですが、まずは『連獅子』をおすすめしたいです。ラグビーワールドカップの開会式で踊られ、1月に歌舞伎座でも見られますよ!
要は獅子の精が親子で踊るお話なので、前髪あるほうが子どもだと分かれば理解は十分です。
合間に入る狂言(間狂言)は、宗派の違う二人の掛け合い。ファンによる、推しプレゼンバトルだと思っておけばOKです。後半、「うちわ太鼓」と「たたき鉦」というそれぞれの宗教にちなんだアイテムが登場しますが、ほぼうちわvsペンラです。
その戦いが嵐のせいで(気象であり、実在のアイドルさんではありません)終わったところで、いよいよ後半部分。赤と白のフワフワをまとった獅子の精が登場します。皆さんも一度は見たことのある「毛振り」、大迫力で大変格好いいので、思う存分楽しんでみてください!各おうち(屋号)ごとに型があるので、同じ演目を見比べるのも楽しいですよ。

連獅子についての詳しい記事はコチラ

2.上方の色気に酔いしれて!『封印切』(六月大歌舞伎)

心中ものであり、人気の高い『恋飛脚大和往来』(こいびきゃくやまとおうらい、またはこいのたよりやまとおうらい)。飛脚問屋の婿養子・忠兵衛と遊女梅川の恋を描いた名作です。
京都・大阪をさす「上方」で人気の「和事」の代表作です。わごと、とはやわらかで優雅な演目をさす言葉。江戸では「荒事」(あらごと、勇壮な荒々しい演目)が人気であり、その違いも歌舞伎のだいご味のひとつですよ!
みどころは公金に手を付ける=「封印を切る」ところです。恋しい女性を身請けするために、罪に手を染めてしまう、いささか気の弱いはんなりした美形。その瞬間が、差し迫るような三味線の音とともに表現されます。「よくわからないがぞくっとする」、歌舞伎の愉悦をぜひ劇場で味わってください!
今年6月は片岡仁左衛門さんが30年ぶりに歌舞伎座で演じるということで話題になっておりました。色気がすごかったです。
公金、遊女、心中、といかにも歌舞伎の話ですが、「やってはいけないことをしてしまうほど、人を愛した」作品ともいえます。忠兵衛の物腰の柔らかさや色気、梅川の華やかな美しさなど、歌舞伎の美しさをたっぷりと味わえます!

3.人にはそれぞれの人生がある『松浦の太鼓』(九月大歌舞伎)

こちらは少し変わった「忠臣蔵」。初代中村吉右衛門さんの得意演目として有名です。今年は中村歌六(かろく)百回忌追善狂言としてかかり、当代の歌六さんが忠臣蔵の討ち入り先・吉良邸の隣に住むお殿様を演じられました。「忠臣蔵」がテーマですが、赤穂浪士はほぼ一人しか登場しません。俳人が重要な役目を果たしたり、赤穂浪士の妹がお茶の点前を行ったり、日本文化がこまやかに織り込まれています。
出来事の中心にはいないかもしれないけれども、自分の人生の主役は自分だ、と感じさせてくれる作品。上演予定を見つけたら、ぜひ行ってみてほしいです♪憎めないお殿様が素敵です。

4.女方の大役、圧倒的な美しさ!『壇浦兜軍記 阿古屋』(十二月大歌舞伎)

「阿古屋」の役はすぐにわかる豪華な衣裳 

年の瀬、十二月大歌舞伎に上演されていたのがこの『壇浦兜軍記 阿古屋』です。97年に坂東玉三郎さんが初めて演じてから約20年、たった一人で演じてきたというこの難役。役柄そのものの難しさに加え、琴、三味線、胡弓(中国の楽器)を生演奏しなければならないという技量が要求されます。昨年初めて、若手である中村梅枝(ばいし)さん、児太郎(こたろう)さんが演じ、大きな話題になりました。今回もまた、トリプルキャストで上演されています。
総重量30キロという華やかな着物は、着こなすのに覚悟がいるあでやかさ。さらに「役のまま」楽器を演奏する、という、聞いただけでも震えてしまいますよね。
人の心の潔さと美しさを、役者自身の努力に重ねて楽しめる作品。たるんだ自分自身に喝を入れたいときにもおすすめな演目です!

5.元祖ヒーローショー!※ただし悪役『弁天娘女男白浪』(三月大歌舞伎)

中央松本幸四郎さん・市川猿之助さんが「弁天小僧菊之助」

「五人の男性が傘を持って勢ぞろいしている」シーン、「知らざぁ言って聞かせやしょう」のせりふ、きっとどこかで見かけたことがあるのでは?実は『弁天娘女男白浪』(べんてんむすめめおのしらなみ)の一場面です!
女性のフリをして呉服屋にきた弁天小僧菊之助。相棒の南郷力丸と大一番を演じ、まんまと百両だまし取ろうとしますが、奥から登場した侍に見破られ、すごすご退散します。でも実はこの男こそ一味の頭、日本駄右衛門。さらに忠信利平、赤星十三郎という仲間も合流し、ひとりひとり名乗り、捕手と戦います。
細かいことは気にせず、とにかく音の気持ちよさや衣裳の華やかさ、各キャラクターのカッコよさに見とれていればOKのこの演目。歌舞伎だ~!という華やかさをとことん味わえます。

新作歌舞伎やピューロランドを第一歩にしても◎

近年は、次々と新作歌舞伎が登場しています。新橋演舞場で上演中『風の谷のナウシカ』や2019年に南座でかかった『NARUTO』など、漫画を原作にしたもの、三谷幸喜さんによって「風雲児たち」を歌舞伎にした『三谷かぶき 月光露針路日本』(つきあかりめざすふるさと)のように、歌舞伎座でお披露目となった演目もありました。新作には歌舞伎イズムを失わず、歌舞伎が初めての方にも楽しんでもらえるための様々な工夫が凝らされています。歌舞伎への第一歩としておすすめです♪

また、サンリオピューロランドでは、現在『KAWAII KABUKI』を毎日上演中(上演時間は公式HP参照)。歌舞伎の基本を盛り込みながらもお子さまも楽しめる作品ですので、こちらも歌舞伎入門の一歩としてぴったりです!

KAWAII KABUKIについてはコチラの記事もどうぞ

日本の美を思いきり味わえる!「趣味は歌舞伎鑑賞」な私に

音楽、大道具、舞台衣裳、かつら、小道具、そしてもちろん、役者の芝居。歌舞伎の世界には長年愛され続けてきた美しさと楽しさがぎっしり詰まっています。
最初は幕見席が時間も短く、気軽に見に行けますよ。観光のついでにふらりと寄るのも◎

幕見席をわかりやすく紹介!

歌舞伎の世界は、日本のみならず、世界の方々に楽しんでもらおう、と、常に挑戦を続けています。
「イケメンをポスターで見かけた」「テレビで見たあの人が気になる」。今回ご紹介したチラシの画像で「この衣装は何かな」と思った、などなど、きっかけは何でも大丈夫!皆さんと歌舞伎座でお会いすることを楽しみにしています♪

歌舞伎美人 チラシアーカイブ 

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