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Jewelry&Watch

2024.07.16

ガブリエル・シャネルの人生から生まれた、永遠に色褪せないアイコンの魅力

「ダイヤモンド ジュエリー」の誕生80周年を祝した2012年以降、「シャネル パトリモニー」のアーカイブには、現代の作品も充実させていくことになりました。そのなかから「シャネル」ならではのアイコンをモチーフにした作品をピックアップし、ガブリエル・シャネルの人生の物語とともにご紹介します。

▼前編・中編はこちら
ファインジュエリー不朽のアーカイブを日本初取材!「シャネル パトリモニー」新たな伝説の始まり
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CHANEL N°5「シャネル N°5」

1921年にガブリエル・シャネルとメゾンの初代専属調香師エルネスト・ボーが生み出した名香「シャネル N°5」。80種以上の天然香料に合成香料をブレンドした複雑な香り、シンプルで洗練されたボトルなど、すべてがアイコニックなデザインモチーフに。

「シャネル N°5」の誕生100周年を記念したハイジュエリー「コレクション N°5」より、「55.55」ネックレス。その中央のダイヤモンドは55.55カラット。希少な〝タイプⅡa〟で、カラーも透明度も最高位。

ガブリエル・シャネル自身が登場した、1937年の「シャネル N°5」の広告キャンペーンヴィジュアル。©Ministère de la Culture-Médiathèque du Patrimoine, Dist. RMM-Grand Palais / François Kollar

STAR「星」

人生に寄り添い、輝き続けた 星、彗星、星座のモチーフ

1932年に発表された「ダイヤモンド ジュエリー」コレクションで、鮮烈な印象を残したコメットをはじめとする星のモチーフ。ガブリエルが幼少期を過ごした孤児院の石畳も星で飾られており、彼女の人生はいつも星に守られているかのようでした。

1938年、南フランスのリゾート、ロクブリュヌ=カップ=マルタンの自身の別荘「ラ パウザ」で過ごすガブリエル・シャネル。寝室を飾るのは、五芒星のモチーフ。©Collection Schall

2018年に発表された「コメット」ネックレス。洗練されたモノトーンの輝きが、「シャネル」らしい。

LION「ライオン」

ヴェネチアで出会った「有翼の獅子」に運命を感じて

獅子座生まれのガブリエル・シャネルにとって、ライオンは自らを守護してくれる永遠のモチーフでした。ヴェネチアを気に入って、幾度となく訪れた彼女は、共和国時代からシンボルとして親しまれる「有翼の獅子」との出会いに運命を感じていたのかもしれません。

1936年、ヴェネチアでヨットに乗るガブリエル・シャネル。ビザンチン芸術の宝庫でもある水の都は、彼女がヴァカンスを過ごすのに最適な場所だった。©V.H.Grandpierre / Vogue Paris

2012年に発表された「コンステラシオン デュ リオン」ネックレス。ゴールデンルチルクオーツに彫刻が施されている。©Patrimoine de CHANEL, Paris / Photo Manuel Braun

COROMANDEL SCREEN「コロマンデル」

どこに行こうとも共にあった、漆塗りのコロマンデル屛風

カンボン通りのアパルトマン、リッツ パリのスイートルーム、ローザンヌの別荘…。どこに移り住もうとも、彼女と一緒だったのが、漆塗りのコロマンデル屛風でした。そこに描かれたお気に入りの世界は今、ジュエリーデザインの優美なモチーフとなっています。

2018年に発表されたカメリアモチーフのブローチ。その中央で輝くのは、4.30カラットのイエローダイヤモンド。

1937年、屛風の前に立つガブリエル。初めて屛風を目にしたとき、「なんて美しいの!」と思わず声をあげたという。©Boris Lipnitzki / Roger-Viollet

PEARL「パール」

お守りのような存在だった、あらゆる装いに不可欠なパール

パールのジュエリーをあらゆるシーンで愛用していたガブリエル・シャネル。彼女は1連チョーカーやロングネックレスなど、さまざまなタイプを用意し、装いに合わせてアレンジしていました。ボリュームがあっても華美にならないところも、パールの魅力といえます。

1936年に撮影されたポートレート。黒のシンプルなニットとパールの組み合わせを、彼女は特に気に入っていたという。©Boris Lipnitzki / Roger-Viollet

1993年に制作されたブレスレット。「シャネル」のアイコン、キルティングモチーフの間にパールがセットされている。
※この特集に掲載した作品に関する問い合わせ先:シャネル カスタマーケア 0120・525・519
※特集内の表記のない画像は、すべて©CHANELです。
※本記事は『和樂』2024年6,7月号の転載です
コーディネート/今津京子 写真提供/シャネル
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福田 詞子(英国宝石学協会 FGA)

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