【ルイ・ヴィトン】タンブール オトマティック コンバージェンス ギョーシェ
2種類のギョウシェが独創的な時刻表示を彩る、比類なき機械式ウォッチ

時計に対する既成概念を、軽々と華麗に覆す独自のウォッチメイキングを展開し、ラグジュアリーウォッチ界に新たな風を吹き込んでいる「ルイ・ヴィトン」。近年、その勢いは加速し、2026年も圧巻のハイウォッチを数多く発表しました。
そんなメゾンを象徴するタイムピースのひとつが、このクリエイションです。私たちが知っている時計の顔とはまったく異なり、文字盤の大部分はプレートで覆われ、時刻は上部の窓に表示されます。この「タンブール オトマティック コンバージェンス」のオリジナルモデルが登場したのは昨年のこと。ジュネーブに結集したメゾンの複数の時計製造アトリエによる、いわば総力戦で実現した独創的なクリエイションはラグジュアリーウォッチ界で大きな反響を呼び、「ルイ・ヴィトン」の豊潤なクリエイティビティを印象づけました。
2026年の新作では、プレートとベゼルに、希少な道具である「手動旋盤」で2種類のギョウシェを施し、まるでモダンアートのような佇まいに、さらなる個性と複雑な輝きを授けました。

【ジャガー・ルクルト】レベルソ・クラシック デュエット

ケースが反転するという唯一無二の意匠と、アールデコ様式を取り入れたデザインが洗練を印象づける「レベルソ」は、メゾンのアイコンであるだけでなく、角形ウォッチの名品として時計史に名を刻むクリエイション。近年はメティエダール(芸術的な手仕事)を駆使したハイジュエリーモデルを意欲的に展開していますが、2026年はケースの裏側にも時刻表示を備える「レベルソ・クラシック デュエット」から、シンプルで完成度の高い美しさを生かした、待望の新作が発表されました。
一見、何が変わったのかわからないほど、1931年に誕生したオリジナルモデルのデザインコードをほぼ忠実に継承。原点に回帰するかのように、サイズも小型化しました。同時に、搭載された手巻きムーブメントもアップデート。精度と実用性を向上させ、女性の日常でエレガントに時を刻みます。
【ショパール】ハッピースポーツ

文字盤の上に解き放たれた「ダンシングダイヤモンド」が自由に舞う、「ショパール」を代表する「ハッピースポーツ」。1993年に誕生して以来、毎年のように異なるアプローチの新作を発表し、世界の女性たちを魅了し続けてきました。
2026年は、コレクション初登場となる「ティールグリーン」と名づけられた、シックな翠緑(すいりょく)を文字盤とストラップにまとい、ほどよく甘さを中和したニューモデルが誕生。独特の深いグリーンの色味は、メゾン独自の美しい輝きを放つ「ルーセントスティール(TM)」のケースに映え、「ダンシングダイヤモンド」の幸福感溢れる輝きをいっそう際立たせています。
また、マニュファクチュールとしての矜持である自社製ムーブメントを搭載し、時計としての真価も内包。その美しい仕上げと動きは、サファイアクリスタルのケースバック越しに楽しむことができます。
【パルミジャーニ・フルリエ】トンダ PF オートマティック 36mm
控えめでありながら芸術的ともいえる超絶技巧が宿る、時計愛好家垂涎(すいぜん)の品格機械式ウォッチ

今年、創業30周年を迎えた「パルミジャーニ・フルリエ」。1996年、「神の手をもつ」と謳われる天才時計師、修復師であるミシェル・パルミジャーニによって歴史をスタートさせました。
現在、スイスには時計師が設立したウォッチメゾンは数多(あまた)ありますが、「パルミジャーニ・フルリエ」の存在は別格。その理由のひとつが、ミシェル・パルミジャーニが、前述のように「天才時計師であり、同時に修復師である」というところにあります。
1世紀、2世紀も前の複雑な機械式時計を「修復する」というのは、一から複雑機械式時計をつくるより遥かに難度が高い作業。それにもかかわらず、ミシェル・パルミジャーニは天性の才能に加え、たゆまず研鑽を積むことで、時を止め眠りについていた数々の稀少な機械式時計を甦らせてきました。
そんな孤高の天才の時計製造の哲学が息づくコレクションのひとつが、この「トンダ PF」。ごくシンプルながら、そこに宿る卓越した職人の超絶技巧から気高いオーラが溢れ出るように漂い、物語となる美しい時間を刻んでいきます。

【クレドール】ゴールドフェザー 漆芸ダイヤル 限定モデル GBBY967
漆芸と高蒔絵、日本が誇る伝統技術の邂逅がかなえた静寂のなかに宿る美

日本が誇る伝統工芸を巧みに取り入れた唯一無二のウォッチメイキングで、世界的に存在感を高めている「クレドール」。2026年に初出展を果たした「ウォッチズ・アンド・ワンダーズ ジュネーブ」のブースに展示された作品のなかで、ひときわ注目を集めていたのが、この限定モデルです。
最大の魅力は、見つめていると吸い込まれていきそうな、青いグラデーションを描く漆芸を取り入れた文字盤。外周の漆黒に近い色味から中央に向かって、深度を変え移ろいゆく青のグラデーション。その色調とテクスチャーは漆芸でしかなしえない、まさに唯一無二といえるクリエイションです。実はこの深い青というのは、伝統的な漆作品では稀有な色彩。黒漆との調和を追求し、彩度を綿密に調整することでようやくかなえられる階調は、熟練の職人が手仕事で幾重にも塗り重ねていくことで、神秘的な湖のような静寂と重厚な美しさが生まれるのです。
また、インデックスやロゴに用いられた繊細な高蒔絵が、文字盤にさらなる芸術性を添え、豊かな表情と存在感、そして非凡な個性をもたらします。
【A.ランゲ&ゾーネ】サクソニア・アニュアルカレンダー
ドイツの伝統時計製造に根差した崇高なクリエイションが光る、わずか36㎜径の複雑機構搭載ウォッチ

ドイツの高級時計製造の祖であり、象徴である「A.ランゲ&ゾーネ」。現在ではその誇り高いウォッチメイキングにより、時計界の頂(いただき)で強い輝きを放っています。数年来、ジュネーブの時計フェアで発表する新作は絞り込まれ、それが完成度の高さとメゾンの矜持を強く印象づけていますが、2026年もアイコンである2コレクションにフォーカス。珠玉のコンプリケーションが誕生しました。
そのひとつが、この「サクソニア・アニュアルカレンダー」。年に一度、2月末日から3月1日にかけてのみ日付調整を行う「アニュアルカレンダー」と、月相を表示する「ムーンフェイズ」を搭載した、なんともシックで、また実用性の高いコンプリケーションです。これだけの複雑機構を搭載しながら36㎜という小径を実現できたのは、メゾンの技術力と志の高さゆえ。性別を問わず手首に小粋にフィットし、さりげなくラグジュアリー感を添えるこのジェンダーフリーウォッチは、深遠なる機械式ウォッチの魅力を静かに語りかけてくれます。
【オーデマ ピゲ】CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ オートマティック
天然のターコイズならではの鮮やかな色彩と独特の模様が、手元に非凡な個性をもたらして

世界屈指の名門ウォッチメゾンであり、時計愛好家のみならず、ファッション関係者からも絶大な支持を集め続けている「オーデマ ピゲ」。昨年の創業150周年を経て、2026年も非常に豊かなクリエイティビティを発揮しています。
この「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」は、ラグジュアリースポーツウォッチの名品として名高い「ロイヤル オーク」と並ぶメゾンのアイコン。2019年に、「オーデマ ピゲ」の、実に26年ぶりとなる新作として誕生して以来、シンプルなモデルから、非常に複雑な機構を搭載したウルトラハイコンプリケーションまで、さまざまなバリエーションを展開してきました。今回はコレクションのなかでも、デザイン、機能ともに最もミニマムなモデルに、鮮やかな色彩のカラーストーンを採用し、表情を一新!
ホワイトゴールドのケースと鮮やかなターコイズブルーの文字盤がクールに、それでいて華やかな対比を見せ、スポーティななかにも個性とエレガンスを宿すタイムピースに仕上がっています。

【Watches and Wonders Geneva Report 3】
メイン会場の入場者数は過去最高を記録
メイン会場はジュネーブ空港に隣接する巨大なメッセ。そのなかに、それぞれメゾンの個性やその年のテーマに沿った、ブースというには立派な、ブティックやサロンのような建物が立ち並び、新作や希少なアーカイブを展示しています。2026年は3日間一般公開され、最終入場者数は前年より9%増え、約6万人の人々で賑わいました。

問い合わせ先
ルイ・ヴィトン クライアントサービス
0120-00-1854
ジャガー・ルクルト
0120-79-1833
ショパール ジャパン プレス
03-5524-8922
パルミジャーニ・フルリエ
pfd.japan@parmigiani.com
セイコーウオッチお客様相談室(クレドール)
0120-302-617
A.ランゲ&ゾーネ
0120-23-1845
オーデマ ピゲ ジャパン
03-6830-0000
※本文中のPTはプラチナ、WGはホワイトゴールド、YGはイエローゴールド、RGはローズゴールド、PGはピンクゴールド、SSはステンレススティール、TIはチタンを表します。
※本記事は『和樂』2026年8・9月号の転載です。
※価格は2026年7月1日時点の内容です。

