16年連続「庭園日本一」! 島根県・足立美術館がもっと楽しくなる見どころガイド

16年連続「庭園日本一」! 島根県・足立美術館がもっと楽しくなる見どころガイド

目次

島根県安来市にある足立美術館。その名は、アメリカの日本庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」において、16年連続で「庭園日本一」に選ばれたことで広く知られています。いま世界中から注目されている足立美術館の基本情報から庭園の魅力、展覧会情報までをまとめてご紹介します。

足立美術館とは?

2020年、開館50周年という節目を迎える足立美術館。実業家で日本画の大コレクターだった足立全康(あだちぜんこう)が生家跡地に設立した日本画を中心とした美術館です。中でも明治、大正、昭和にかけての近代日本画壇をリードし、数々の傑作を手がけた巨匠・横山大観のコレクションに関しては、その質、量ともに他の追随を許しません。大観芸術の集大成とも言える『山海二十題(海・山十題)』を含め120点あまりの作品を所蔵。ここが別名「大観美術館」と呼ばれる所以ともなっています。

世界に知られるその庭は、「庭園もまた一幅の絵画である」という足立の信念によってつくられたもの。足立美術館は、傑出した近代日本画と美しい日本庭園を二枚看板とする希有(けう)なる「美の殿堂」として、毎年多くのリピーターを生み出しています。

世界を魅了する足立美術館の庭園

1203 0006-min

「本当の素晴らしい庭は人々の心を癒してくれる。とりわけ日本庭園は、憩いの場、心のオアシスとして日本人の感性に極めて近しいものがある」という足立の想いを具現化した庭は全部で6つ。

来館者を迎える「歓迎の庭」にはじまり、雅な風情を湛えた「苔庭」、古来の伝統の手法を基調とした「枯山水庭」、横山大観の作品からインスピレーションを得た「白砂青松庭」など、趣の異なる庭が訪れる人々を魅了するのです。庭園の広さは延べ5万坪にのぼり、ひとつの敷地内にこれほど多彩で変化に富んだ日本庭園を有した美術館は、世界にも類を見ないと言えるでしょう。

足立美術館6庭を徹底解剖

1「歓迎の庭」

1203 0003

まず来館者を迎えてくれるのが、神々のふる里として知られる出雲国・安来の、四季折々の自然のイメージを踏襲したというこの庭。足立美術館が建っているのは、創設者・足立全康の生家だった土地です。

2「苔庭」

1203 0005

美術館の中に足を踏み入れると、真っ先に眼前に広がるのがこの「苔庭」。主庭となる「枯山水庭」へと続く側庭であり、苔を主体とした簡素で雅な京風の庭です。一面の苔が穏やかな風情を演出しています。

3「寿立庵の庭」

※閉鎖中(2019年8月現在)

1203 0082

静寂な青松の木立に佇む「寿立庵の庭」は、小堀遠州好みを体現した心休まる茶庭。綺麗さびの世界を感じさせる趣きある風情が魅力です。

4「枯山水庭」

1203 0118-min

延べ5万坪という広大な面積を誇る足立美術館の、主庭となっているのがこの「枯山水庭」。水を用いずに山水の世界を表現した、古来の伝統手法と安来の雄大な自然が織りなす景観は見事の一語です。

5「白砂青松庭」

1203 0013

主庭に連なり、借景の中に落ちる「亀鶴の滝」を望む青と白の世界が美しい「白砂青松(はくしゃせいしょう)庭」。こちらは横山大観作の「白沙青松」のもつ清澄なイメージを表現するべく作庭されたといいます。

6「池庭」

⑥

自然に見られる州浜や荒磯の風景を体現したこの「池庭」の水は、当地の湧水を利用しており、安来の豊かな自然を感じます。この池の手前側には、足立全康の生家が現在も残されています。

2019年の展覧会スケジュール

夏季特別展 2019年6月1日~8月30日

◆うるわしき女性美の世界 美人画
会場:大展示室
古き良き時代の女性を繊細な筆遣いで描き続けた上村松園。2020年は、松園没後70年の節目の年です。これを記念した本展覧会では、松園をはじめ、鏑木清方、伊東深水らが描いた美人画を一堂に展示。多彩な作品を通して、うるわしき女性美の世界を堪能できます。

◆足立美術館名品選Ⅱ 花鳥画
会場:小展示室
足立美術館のコレクションの中から選ばれた、花鳥画の名品が並びます。榊原紫峰の大作「竹林叭々鳥」や、横山大観が描いた椿と雀の作品など、様々な花鳥画を楽しめます。

◆夏の横山大観コレクション選
会場:大観室
20幅の連作「山海二十題(海・山十題)」のうち、雨上がりの山々を水墨で描いた名作「雨霽る」、また、力強い旭日を表した「海上日出」など、大観の日本を思う気持ちを感じる作品が展示されています。

秋季特別展 2019年8月31日~11月30日

◆<改元記念>名画でふり返る 明治・大正・昭和の日本画
会場:大展示室
新元号「令和」となり、新しい時代を迎えた2019年。元号が改まったこの機会に、明治、大正、昭和の日本画を紹介し、名画によって過去をふり返る展覧会です。横山大観や竹内栖鳳ら、巨匠たちが活躍した時代に思いを馳せつつ、日本画の世界を楽しめます。

◆足立美術館名品選Ⅲ 動物画
会場:小展示室
橋本関雪、榊原紫峰など、近代日本画家が描いた動物画が展示されます。眠りにつく子犬や猫の愛らしい姿や、タヌキ、猿…。画家の鋭い観察力をもって描かれた動物画がいくつも。

◆秋の横山大観コレクション選
会場:大観室
毎年秋に特別公開する大観の大作「紅葉」や、富士を描いた「不二霊峰」などが展示されます。明治から昭和と長きにわたって日本画を描き続けた大観の、画風の変化などが見られます。

冬季特別展 2019年12月1日~2020年2月29日

◆巨匠が愛した美 日本画のテーマ
画家は、ひとつのテーマにこだわって繰り返し描くことがあります。横山大観は富士の画家といわれるほど多くの富士図を描き、川合玉堂は人の気配が感じられる素朴な農村風景を描き続けました。また、中国の風物を多く描いた橋本関雪は、昭和期には一変して動物画を中心に作品を発表しています。画家たちが生涯に数多く描いたテーマに注目した作品を通して、日本画の巨匠たちが愛し、追求した美を楽しむことができます。

◆足立美術館名品選Ⅳ 榊原紫峰
京都出身の日本画家・榊原紫峰。花や鳥に深い愛情を注ぎ、生涯花鳥画を描き続けました。そんな紫峰の初期から晩年までの作品を展示。

◆冬の横山大観コレクション選
会場:大観室
新しい日本画の創造に情熱を傾けた大観の名作の数々を紹介する本展。神々しい富士に旭日を配した大作「神州第一峰」、富士に鶴が舞う「乾坤輝く」など、大観の得意とした富士図をはじめ、水墨の名作「朝嶺・暮嶽」などを展示。

足立美術館へのアクセス

住所:〒692-0064 島根県安来市古川町320

■JR安来駅より無料シャトルバスで約20分
■お車山陰道安来ICより約10分

駐車場

無料
※大型バス/40台、普通車/400台収容

足立美術館の料金・開館時間・休館日

入場料金

大人/2,300円、大学生/1,800円、高校生/1,000円、小中生/500円
※20名以上は団体料金
※各種クレジットカード、ⅰD利用可能

開館時間

夏季(4月-9月)/9:00-17:30
冬季(10月-3月)/9:00-17:00
※新館への入場(本館・新館連絡通路の通行)は、閉館15分前まで
※新館のみ、展示替えのため休館日あり

新館休館日/2019年10月10日~11日、11月4日~5日、2020年1月22日

休館日

年中無休

16年連続「庭園日本一」! 島根県・足立美術館がもっと楽しくなる見どころガイド
この記事をSNSでシェアする
この記事をSNSでシェアする