清水三年坂美術館「帝室技芸員の仕事〈七宝編〉」
明治時代の「超絶技巧」と称された工芸を間近に見ることができる、京都の清水三年坂美術館では、2019年5月25日~8月18日に「帝室技芸員の仕事〈七宝編〉」が開催されます。
この展覧会は、清水三年坂美術館の所蔵品のうち、帝室技芸員による作品を一堂に展示する「帝室技芸員の仕事」シリーズに連なるもので、この「七宝編」では並河靖之と濤川惣助、および2人と同時代の職人たちによる名品が展示されます。
濤川惣助《菖蒲図皿》 23.3×17.4㎝ 清水三年坂美術館
帝室技芸員とは?
帝室技芸員制度とは、明治23(1890)年、日本の伝統的な美術工芸の技術を帝室(皇室)の保護のもと継承・発展させることを目的として制定されたもの。「帝室技芸員」に任命されたのは、技量と人柄の両面において優れた美術工芸家で、彼らは技術の練磨とともに後進の育成にもつとめました。
濤川惣助《芙蓉に鴨図花瓶 一対》 高42.8㎝ 清水三年坂美術館
並河靖之と濤川惣助はともに、明治29年(1896)に帝室技芸員に任命されていて、並河靖之は綿密な植線と優れた色彩感覚によって有線七宝を極め、濤川惣助は無線七宝の技法を確立し、濃淡やぼかしなどの絵画的表現を可能にしました。
帝室技芸員「2人のナミカワ」のそれぞれの持ち味が発揮された艶やかな七宝をはじめ、近代の名工たちによる美の極致は、京都の旅に特別な色どりを添えてくれるに違いありません。
並河靖之《蝶図瓢形花瓶》 高18.0㎝ 清水三年坂美術館
清水三年坂美術館「帝室技芸員の仕事〈七宝編〉」
会期 2019年5月25日(土)~ 8月18日(日)
開館時間 10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日 月・火曜(7月15日、8月12日は開館) ※臨時休館有
入館料 一般800円、大・高・中学生500円、小学生300円
公式サイト
並河靖之《蝶に花唐草文香水瓶》 高7.0㎝ 清水三年坂美術館
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