「桑原」ってなんて読むでしょう?
正解は、「くわばら」です!
「桑原、桑原」と続けて唱える呪文ですね。
ドラマやアニメで登場人物が使うので、聞いたことがある人も多いと思います。
どんな時に使う?
落雷を防ぐ言葉として使われてきました。
元々は雷・落雷よけのおまじないでしたが、次第に怖いことや嫌なことなどの災難全般を避ける言葉になったようです。
江戸時代の滑稽本『口豆飯茶番楽屋』には、「あたまをおさへて顔をしかめ、くわばらくわばら」と書かれています。災難は、江戸時代の人も嫌だったのでしょうね。
どうして桑原という漢字なの?
「桑原」という漢字があてられた由来は諸説ありますが、菅原道真と関係する伝説が有力なようです。
平安時代、京都中に激しい落雷が続く中で「桑原」という場所にだけは、雷が落ちませんでした。ここは、かつて菅原道真の領地だったのです。落雷を道真の祟りだと恐れていた人々は、「桑原、桑原」と手を合わせるようになったと言います。
現在この桑原は、住居もなく道路になっていますが、なぜか「桑原町」の名前だけが残っています。京都御苑と南側の京都地方裁判所に挟まれた場所なので、京都旅行の折に立ち寄って、ミステリー気分を味わうのもいいかもしれません。
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浅草寺の門は、雷門?
雷つながりで思い浮かぶのが、東京・浅草寺の雷門です。東京を代表する観光スポットとして知られていますが、どうして雷門なのでしょう?
実は、正式名称は「風雷神門」で、いつしか省略して雷門と呼ばれるようになったようです。向って右側に風神様、左側には雷神様が門番として配されています。
正面の「雷門」と書かれた提灯の逆側には、「風雷神門」と書かれています。お参りの折にはチェックしてみてください。
参考文献:『精選版日本国語大辞典』小学館、『デジタル大辞泉』小学館