夏が終わりに近づき、秋の気配がただようと、夜間に美しい虫の声が聞こえ始めます。
さて、画像の虫の名前は何でしょう?
下から選んでください!
1.まつむし
2.こおろぎ
3.すずむし
さて、答えは…….。
3のすずむしでした! わかりましたか?
すずむしの鳴き声は?
すずむしは、りーんりーんと鈴をころがすような良い音を出すことで知られています、そのため漢字では「鈴虫」が当てられています。
鳴くのは雄だけで、前羽を立て、2枚をこすり合わせて音を出します。右の前羽の裏に、細かいやすりが並んでいて、左羽でそこをこすって音を出します。
ちなみに、まつむしの鳴き声はチンチロリン、こおろぎはコロコロコロコロ…….。
すずむしは足で聞く?
すずむしが鳴くのは、雄から雌への求愛のためです。私たちは、すずむしの声に風情を感じますが、雄は子孫を残そうと必死な訳ですね。
この雄の鳴き声を雌はどこで聞くかというと、驚いたことに足で聞きます! 実は、前足に聴覚をつかさどる耳の機能があるそうです。足に耳があるって、意外ですね!
すずむしを飼ってみよう
すずむしは日本人に古くから愛され、平安時代の貴族は籠に入れて美しい声を愛でました。源氏物語にもその様子が描かれています。不思議なことに平安時代は、すずむしとまつむしが逆に認識されていました。どちらかと言うと、まつむしの鳴き声を好んだようです。その後、江戸時代初期ごろから現在の呼び名が浸透したといわれています。
江戸時代後期になると、「虫売り」という商売が出現。神田でおでん屋を営んでいた男が養殖に成功し、江戸っ子たちに大受けしました。次第に虫売りは江戸の風物詩となったようです。
すずむしを飼う場合は、まず透明な水槽を用意します。中に土と食べ物、かくれ場となる木のくずなどを入れます。食べ物は、きゅうり、キャベツなどの野菜と、にぼしやかつおぶしなどです。えさはよく取り替えて、時々霧吹きで湿り気を与えます。乾燥しすぎないように注意するのが、うまく飼うコツです。
産卵すると、翌年の春には孵化します。上手に育てると、再びりーんりーんという美しい音色を聞くことができるでしょう。
参考文献:『しぜん図鑑こんちゅう』水野丈夫監修 フレーベル館発行 『ざんねんないきもの事典』今泉忠明監修 高橋書店発行 『精選版日本国語大辞典』小学館
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