Culture
2021.09.25

秋の虫といえば?美しい鳴き声は古くから愛されていた!

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夏が終わりに近づき、秋の気配がただようと、夜間に美しい虫の声が聞こえ始めます。

さて、画像の虫の名前は何でしょう?
下から選んでください!

1.まつむし

2.こおろぎ

3.すずむし

さて、答えは…….。

3のすずむしでした! わかりましたか?

虫にまったく興味のないワタシ、もちろんわかりませんでした〜

すずむしの鳴き声は?

すずむしは、りーんりーんと鈴をころがすような良い音を出すことで知られています、そのため漢字では「鈴虫」が当てられています。

鳴くのは雄だけで、前羽を立て、2枚をこすり合わせて音を出します。右の前羽の裏に、細かいやすりが並んでいて、左羽でそこをこすって音を出します。

ちなみに、まつむしの鳴き声はチンチロリン、こおろぎはコロコロコロコロ…….。

秋の虫の鳴き声の違い、有名な童謡でもありましたね!

すずむしは足で聞く?

すずむしが鳴くのは、雄から雌への求愛のためです。私たちは、すずむしの声に風情を感じますが、雄は子孫を残そうと必死な訳ですね。
この雄の鳴き声を雌はどこで聞くかというと、驚いたことに足で聞きます! 実は、前足に聴覚をつかさどる耳の機能があるそうです。足に耳があるって、意外ですね!

足に耳が!振動がダイレクトにつたわりそうです。

すずむしを飼ってみよう

すずむしは日本人に古くから愛され、平安時代の貴族は籠に入れて美しい声を愛でました。源氏物語にもその様子が描かれています。不思議なことに平安時代は、すずむしとまつむしが逆に認識されていました。どちらかと言うと、まつむしの鳴き声を好んだようです。その後、江戸時代初期ごろから現在の呼び名が浸透したといわれています。

江戸時代後期になると、「虫売り」という商売が出現。神田でおでん屋を営んでいた男が養殖に成功し、江戸っ子たちに大受けしました。次第に虫売りは江戸の風物詩となったようです。

すずむしを飼う場合は、まず透明な水槽を用意します。中に土と食べ物、かくれ場となる木のくずなどを入れます。食べ物は、きゅうり、キャベツなどの野菜と、にぼしやかつおぶしなどです。えさはよく取り替えて、時々霧吹きで湿り気を与えます。乾燥しすぎないように注意するのが、うまく飼うコツです。

産卵すると、翌年の春には孵化します。上手に育てると、再びりーんりーんという美しい音色を聞くことができるでしょう。

参考文献:『しぜん図鑑こんちゅう』水野丈夫監修 フレーベル館発行 『ざんねんないきもの事典』今泉忠明監修 高橋書店発行 『精選版日本国語大辞典』小学館

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幼い頃より舞台芸術に親しみながら育つ。一時勘違いして舞台女優を目指すが、挫折。育児雑誌や外国人向け雑誌、古民家保存雑誌などに参加。能、狂言、文楽、歌舞伎、上方落語をこよなく愛す。ずっと浮世離れしていると言われ続けていて、多分一生直らないと諦めている。

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平成元年生まれ。コピーライターとして10年勤めるも、ひょんなことからイスラエル在住に。好物の茗荷と長ネギが食べられずに悶絶する日々を送っています。好きなものは妖怪と盆踊りと飲酒。