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2021.10.24

おお秋よ、あなたはどうして秋なの?語源説や漢字の成り立ちを調べてみた!

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秋ですね。天高く、馬だけでなくあらゆるものが肥ゆる秋です。我がお腹よ……。

ところで、ふと思ったのです。

「秋ってなに?」

秋とはなんぞや

いや、四季の1つで、夏の次で冬の前(9~11月、旧暦では7~9月)の、紅葉がきれいでなんか食べ物がおいしい季節、っていうのは分かっているんです。でも、秋ってどうして「秋」っていうのでしょう?

そう言われてみれば知らないなぁ

「秋」の語源説

はい、毎度おなじみ、『日本国語大辞典』でございます。

(1)食物が豊かにとれる季節であることから、アキ(飽)の義〔東雅・南留別志・和訓集説・百草露・名言通・古今要覧稿・嚶々筆語・和訓栞・紫門和語類集・言葉の根しらべ=鈴江潔子〕。

(2)アキグヒ(飽食)の祭の行なわれる時節の意から〔祭祀概論=西角井正慶・文学以前=高崎正秀〕。

(3)草木が赤くなり、稲がアカラム(熟)ことから〔和句解・日本釈名・古事記伝・言元梯・菊池俗言考・大言海・日本語源=賀茂百樹〕。

(4)天候の明らかから〔日本釈名・滑稽雑談所引和訓義解・古今要覧稿・本朝辞源=宇田甘冥・神代史の新研究=白鳥庫吉〕。

(5)草木の葉のアキマ(空間)が多いの意〔類聚名物考・俚言集覧〕。

(6)アク(開)の義か。またはオキ(大)の転。穀物のみのりが大であるの意〔東雅〕。

(7)春の有に対し、ナキ(無)の義〔日本釈名〕。

(8)イタケミの反〔名語記〕。

(9)アツユキ(暑往)の義〔日本語原学=林甕臣〕。

(10)アはあざやか、キはきよらかな空の様子から〔槇のいた屋〕。

(11)アは接頭語、キはケ(食)の転。米の収穫季の意から〔日本古語大辞典=松岡静雄〕。

(12)「穫」の別音Ak の転音。アキの日、アキの頃などの語の略称〔日本語原考=与謝野寛〕。

うーん、こんなに語源説があるんですか……。

こんなにあるとはびっくり!

▼意外な「秋」の記事はこちら!
クイズ!「麦秋・竹秋・夜の秋・涼し」秋の季語はどれ?答えは「全部秋」じゃないですよ!

「秋」の漢字の意味は?

じゃあ、どうして「秋」っていう漢字なのでしょう?

「禾」は穀物を、「火」は、乾かす・縮む・束ねる意味を持つ(または穀物につく虫の形を表す)「せう」という字の略字とされています。

実りのとき、収穫のときを表す字なのですね。

私は稲作をイメージしました!

アイキャッチ画像:鈴木春信『Waves on Moonlight』メトロポリタン美術館より

▼不思議な秋の言い伝えはこちら。
すずめは秋に貝になる!?不思議な言い伝えとその理由って?

ちなみに、「秋」という字は、「禾」と「火」の左右を入れ換えて書いてもいいらしい!!

「秋」を左右入れ替えてもいいなんて知らなかった! 漢字の成り立ち、調べてみると面白いですよ~


図説 漢字の成り立ち事典

参考文献:
・『日本国語大辞典』小学館
・『日本大百科全書(ニッポニカ)』小学館
・『デジタル大辞泉』小学館
・『小学館 全文全訳古語辞典』小学館
・『新選漢和辞典 Web版』小学館
・白川静『字通』平凡社

書いた人

人生の総ては必然と信じる不動明王ファン。経歴に節操がなさすぎて不思議がられることがよくあるが、一期は夢よ、ただ狂へ。熱しやすく冷めにくく、息切れするよ、と周囲が呆れるような劫火の情熱を平気で10年単位で保てる高性能魔法瓶。日本刀剣は永遠の恋人。愛ハムスターに日々齧られるのが本業。

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編集長から「先入観に支配された女」というリングネームをもらうくらい頭がかっちかち。頭だけじゃなく体も硬く、一番欲しいのは柔軟性。音声コンテンツ『日本文化はロックだぜ!ベイベ』『藝大アートプラザラヂオ』担当。ポテチと噛みごたえのあるグミが好きです。