江戸時代、雨の日です。傘に大きく文字が書かれていますね。一体何が書かれているのでしょうか。
正解は…
書かれているのは呉服屋の名前やロゴマークです!
どうして傘に店の紋をいれたの?
まず、この傘は「貸し傘」と呼ばれるもので、傘が高級品だった江戸時代に生まれました。突然の雨が降った時、呉服屋が顧客だけではなく、通りがかりの人々にも無料で貸し出していたのです。
その目的は、「貸し傘」に店の大きな紋をロゴマークとして入れることで、多くの人がそれを目にして店の名前を知ってもらうことでした。
つまり、紋を入れた「貸し傘」は、歩く広告塔のような役目もあったのです!
「貸し傘」には貸出記録用に傘に番号を入れていることも。これが「番傘」の語源といわれています!
江戸の若者にとっては、「貸し傘」をさして歩くことが粋でカッコいいとされていました。貸す方も借りる方もうれしい素敵な方法だったのですね!
江戸時代の傘事情についてはこちらの記事で詳しく解説しています!
江戸時代にも「雨傘のレンタルサービス」があった!運営していたのは、現在も続くあの会社
アイキャッチ画像:歌川国芳「東都御厩川岸之図(とうとおうまやがしのず)」 所蔵:東京国立博物館 出典:ColBase (https://colbase.nich.go.jp)