大河ドラマといえば、合戦の場面がメインとなる戦国時代が王道! そのようなイメージが強いかもしれませんが、2024年は紫式部が主役の『光る君へ』が放送中です。登場人物が美しい衣装をまとい、ゆったりと物語が展開する平安絵巻の映像が心地よくて、ハマっている人も多い様子。今後、歌人として知られている和泉式部も登場するとか!? 才女でありながら、肉食系女子とも言われているので、期待が高まります!!
そもそも和泉式部とは?
和泉式部は平安中期の歌人ということはわかっていますが、いつ頃生まれて亡くなったのかは、はっきりとはわかっていません。おそらく20歳前後で和泉守(いずみのかみ 現在の大阪府南西部)の国司であった橘道貞(たちばなのみちさだ)と結婚。和泉式部の名前は、夫である道貞の任国に由来しています。2人の間には、のちに小式部内侍(こしきぶのないし)と呼ばれる娘も誕生しますが、不和が生じて別居します。
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まるでかぐや姫のような生き方をした平安の美女・和泉式部とは。モテモテだった人物像に迫る!
数々のやらかしエピソード!? モテる女は大変!!
夫との関係がうまくいかなくなった不幸な女性……。では終わらなかったのが、和泉式部のスゴいところです。その後、冷泉天皇皇子為尊(ためたか)親王と関係して、道貞と離婚。長保4(1002)年為尊と死別すると、翌年の夏頃からはその弟・敦道(あつみち)親王とも関係を結んでしまったのです!!その経緯は「和泉式部日記」に赤裸々に記されているので、まさに肉食系!!
敦道親王とも死別し(なんか、ちょっと怖いかも。パワーに負けた?)、その後は中宮彰子につかえ、藤原保昌(やすまさ)と再婚します。周囲が放っておかない女性だったのでしょうか? 情熱的な歌を数多く残していて、まさにゴシップクイーン! ほぼ同時期に紫式部も中宮彰子に仕えていたので、二人には交流があったようです。
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平安時代の女性・和泉式部が書いたスリリングな逢瀬
さて、和泉式部は誰が演じるの?
『光る君へ』に和泉式部は登場するのか? また配役は誰なのか、SNSで話題になっています。名前が上がっているのは、石原さとみ、橋本環奈などなど。今や色っぽい女性の代名詞的な存在の、田中みな実もあるかも。
ファーストサマーウイカの清少納言は、最初驚きましたが、趣のある演技でドラマに説得力を持たせています。同じように、和泉式部も意外な人が演じるのかもしれません。例えばお笑い芸人の吉住(よしずみ)、ヒコロヒー……。下ネタも明るくやりとげる島田珠代とか。
面白そうだけど、ロバート秋山演じる藤原実資(ふじわらのさねすけ)とコント劇場になってしまいそうですね!
参考書籍:『日本大百科全集』小学館、『世界大百科事典』平凡社、『朝日日本歴史人物事典』朝日新聞出版
アイキャッチ:『東錦絵百人一首 五十六番 和泉式部』一陽斎豊国 国立国会図書館デジタルコレクションより