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2024.10.22

一番槍の勇者よりエラいのは誰?現代人にも刺さる「戦国武将の名言」

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今ちまたでは、真田広之が主演兼プロデューサーを務めた『SHOGUN 将軍』の、エミー賞総なめの快挙が話題です。この物語には、数々の戦国武将が登場しますが、モデルとなっているのは実在した武将たちです。動乱の時代を生きた彼らのスピリットが、国境を越えて伝わったと思うと嬉しいですね。

戦国武将の含蓄のある言葉

いつも死と隣り合わせの日々を送っていた武将たちは、数々の名言を残しています。その言葉は、現代のサバイバル社会を生きる私たちに、ヒントを与えてくれそうです。

およそ主君を諫(いさ)める者の志、戦いで先駆けするよりも大いに勝る

ここで、クイズです! この言葉を残した武将は誰でしょうか? 下から選んでください。

1 石田三成
2 豊臣秀吉
3 徳川家康

さて、答えは……。

3の徳川家康です!!

若い時から変わらなかったポリシー

家康の言葉は、合戦で一番槍の働きをした者よりも、主君に対して耳の痛い提言をした者の方が、功績ははるかに上だという意味です。

家康がこのように言ったのには訳があって、戦(いくさ)に臨んで一番に進み出る者は、必ずしも討ち死にする訳ではない。また討たれても、後世に名を残すことになる。けれども、諫言(かんげん)は、時によっては罰せられて妻子も巻き添えになるかもしれない。だから、そのようなリスクがあるにも関わらず、諫言してくれる人物は大切だと言うのです。

家康の考え方は若い時から一貫していたようです。天下統一をする前の浜松時代、本多正信(ほんだまさのぶ)※が同席している場で、臣下の1人が家康の前で懐(ふところ)から文書を出して、諫言を読み始めました。家康は喜んで聞き、「これからも、心おきなく告げよ」と伝えて下がらせました。正信は、「今の諫言には、用いるに足るものはありません」と家康に言うと、家康は「用いる用いないは関係なく、忠なる心が嬉しいのだ」と諭したそうです。感激した正信は後に息子正純(まさずみ)に、この出来事を語って聞かせたそうです。

中々こんな風に言える人はいないですね。家康の謙虚な姿勢を、少しでも取り入れられたらと思います。

※幼少期より家康に仕え、謀臣として活躍。

参考書籍:『戦国武将名言録』PHP研究所、『常山紀談』、『日本大百科全集』小学館、『世界大百科全集』平凡社、『朝日日本歴史人物事典』朝日新聞出版

アイキャッチ:肩脱二枚胴具足 ColBase