そして、発酵の旅は続く
展覧会終了後、小倉さんは売れ続けている書籍の全国キャンペーンをこなしながら次の企画に着手しはじめました。
「Fermentation Tourism Nippon」展、実店舗オープン
「Fermentation Tourism Nippon」展の実店舗が、東京・下北沢にオープンすることになりました。時期は2020年春をめどにしており、ローカル発酵食品の展示や物販、飲食スペースなどを設置したお店になるそう。新たな拠点ができることで、小倉さんの情報発信にますます注目が集まりそうです。
発酵西遊記という妄想
そして、小倉さんの旅は続きます。
「疲れたから……もうどこにも行きたくないー」と言いながらも、今頭にあるのは「西遊記」の再現。米を使った種麹(蘖〈げつ、よねのもやし〉)や、調理や食品の保存に革新をもたらした須恵器(すえき)のルーツを探るため、中国の西安あたりから西へ向かい、ミャンマーやバングラデシュを通過して、インドのコルカタを目指すプラン。日本の発酵文化はどこからきたのかをめぐる旅です。
小 日本人には独特の感性があって創造性にあふれていると思いがちですが、文化は外から入ってきているんです。どういうものがどういうルートで、どういう人たちによってもたらされ、どう変形されていったのか、それを知りたいんです。
「ごど」ってなんですか? 青森発のハードコア発酵食
最後に、小倉さんが推している発酵食品を教えてくれました。
小 今、「ごど」が流行ってきてて。たぶんこれは、発酵クラスタが狂喜乱舞するやつです。
「ごど」は青森県の十和田で地元の女性が細々と手作りしている発酵食品。納豆と麹を乳酸発酵させたもので、ねばねばで、旨みがあり、甘みと酸みもあります。
小 ハードコアな発酵ラバーは、絶対作りたくなる!
小倉さんの公式ページではこの「ごど」のレシピを公開中。
今後、「ごど」ワークショップも開催するかもしれないとのことなので、ぜひチェックしてください。
「ごど」を作るほどハードコアではないという方、まずは基本の塩麹を作ってみましょう。小倉ヒラクさんの塩麹ワークショップをまとめた記事はこちらです。
小倉さんがキュレーションを担当した「Fermentation Tourism Nippon」展のレポート記事はこちらです。
小倉ヒラクさん公式ページはこちら