Gourmet
2019.09.27

BBQの主役はこれで決まり! 三陸・釜石からホタテが泳いでくるよ【岩手】

この記事を書いた人

泳ぐホタテを届けるヤマキイチ商店って?

ヤマキイチ商店のホタテは、プロも太鼓判を押す味。築地市場でもっとも高値で取引され、国内&海外の超有名店でも使われているんですって。それを個人でもお取り寄せできるとは、なんて贅沢!
ここからは、ヤマキイチ商店のこだわりに迫っていきたいと思います。

浜値日本一に誇りをもって

海と山が接近して複雑な地形を描く三陸の海。ミネラルたっぷりの山の水が海へと注ぎこんで、おいしい海産物を育んでくれます。三陸のホタテは大きくて味が良いことから、日本一の浜値で取引されているのだそう。

ちなみに浜値というのは、海産物が水揚げされるときの取引価格のこと。
ヤマキイチ商店ではホタテの生産者である漁師さんたちとのつながりを大切にして、浜値日本一の三陸のホタテのなかでも特に良いものだけを厳選して仕入れています。

仕入れたホタテは、24時間海水を循環させている専用のイケスで泳がせます。こうすることで汚れや雑味が取り除かれて、採れたてよりももっとおいしくなるんですって。

それでも全てがわたしたち「食べる人」のところまで泳いで行けるホタテになるわけではなく、梱包の前には1枚1枚手にとって重さや香りをチェック。熟練の目で活きのいいホタテを見極めています。

また、配送方法には企業秘密も。何度も失敗を繰り返しながら「ホタテの気持ちになって考え」、ホタテが弱らないようなスタイルを編み出したとか。
そういえば届いた箱にもこんなふうに「ホタテの気持ち」が書いてありました!

なぜそこまでできるのか。
それは確かな品を届けることで伝えたい思い、叶えたい未来があるからです。

復興する三陸の底力を届けるために

東日本大震災ではヤマキイチ商店も会社家屋ともに全壊、津波で流失。たくさんのお客さまに励まされ、力をもらいながら2011年9月になんとか業務を再開したのだそうです。
「大切なお客様へ」というメッセージから、一文を抜粋して紹介させていただきます。

泳ぐホタテを食べて、三陸の素晴らしさ、味覚、底力を知っていただくことが当店の幸せです。そして漁師さんや家族、一次産業に携わる方々が誇りと自信をもって幸せに暮らし、この土地に生きる人達が「あるべき姿」になっていく原動力になればという思いです。
ヤマキイチ商店(会社概要)より

写真左からWeb担当 君ケ洞秀綱さん、創業者社長 君ケ洞幸輝さん、気鋭の2代目 君ケ洞剛一さん。写真の外でニコニコ見守るのは、お客さまへ送る手書きのお手紙を担当する 君ケ洞京子さん。

ラグビーW杯開催の釜石には直売所も

この秋、ラグビーW杯の舞台となる釜石。
ヤマキイチ商店の泳ぐホタテは、釜石の直売所でも買えます。釜石駅から車で15分。途中には釜石のシンボル「釜石大観音」や「鉄の歴史館」があります。

◆ヤマキイチ商店 直売所
住所: 026-0001 岩手県釜石市平田6-83-9
営業時間: 9:00-17:00(不定休)
公式サイト

釜石の観音様は、とても珍しい魚を抱いた観音様。いつも海を向いて、海へ出る人たちの無事を祈っています。

おわりに ホタテは翌日も元気でした

活きているホタテを眺めているうちに、お気に入りの1枚に「ピンクちゃん」「みどりくん」と名前をつけた子どもたち。(名前の由来は貝の色)
まだ食べないで! とお願いされ一晩キープしましたが、翌朝も元気でした。
「おいしいうちに食べてあげないとかわいそうだよね」と話して、キッチンのグリルで浜焼きに。こんがり焼くと身がしまってぷりっとした食感、これもまた美味です!

漁師さんからヤマキイチ商店さんへ、そしてわが家まで泳いできてくれたホタテさん、ありがとう! ごちそうさまでした。

書いた人

岩手生まれ、埼玉在住。書店アルバイト、足袋靴下メーカー営業事務、小学校の通知表ソフトのユーザー対応などを経て、Web編集&ライター業へ。趣味は茶の湯と少女マンガ、好きな言葉は「くう ねる あそぶ」。30代は子育てに身も心も捧げたが、40代はもう捧げきれないと自分自身へIターンを計画中。