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大人だけが知っている!「静寂の京都」

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2020.12.12

今、京都に旅するなら知っておきたい。京都旅行の押さえるべきポイントを詳しく紹介

この記事を書いた人

国内旅行の先に、京都を選ぶ人は多いです。長い歴史と多くの文化を育んだ京都は、気軽に行き来できない時代に日本各地に「小京都」という地名が付けられるほど、人々の憧れの地でした。
その人気は近代になっても変わりません。

そんな京都に行くなら、知っておきたい和樂編集部の厳選情報をまとめました。京都旅行を計画する際に、ぜひ参考にしてください。

京都ってどんなところ?

近畿地方に位置する京都は、琵琶湖の西側に位置する三方を山に囲まれた盆地です。人口は1,465,701人(2020年1月推計)。
盆地のため、夏と冬の寒暖の差が激しく、冬は「京の底冷え」として知られています。

碁盤目のような街の作りが特徴的で、これは中国の長安を模したといわれています。そのため住所表記も独特で、「上ル・下ルなど、通りの名前を座標軸のように表記して、そこからどちらへ向かって行くのか、というようなユニークな形が今でも使われています。

西陣織、京友禅などの工芸や祇園祭などの伝統的な行事、また多くの古寺社が残る国際的な観光都市として有名です。

京都の歴史

”京”という言葉には、天子の住まいのある土地や都の意味があります。最初は「首都」の意味合いとして伝わり、784年の長岡京、そして794年に遷都された平安京でその呼び名が定着したという説が有力です。

以来、明治維新まで千年以上にわたって日本の首都として存在した京都。鎌倉時代に、公家から武家が政権の中心を握るようになっても、京都は天子のおわす都として、政治の中心であり続けました。江戸幕府の開幕によってその地位を失ったものの、明治維新の際の舞台ともなり、東京遷都以降は古い歴史と文化を兼ね備えた近代都市として生まれ変わったのです。

また、第二次世界大戦時にも、京都は空襲にほとんどあわなかったため、貴重な文化財の多くは無傷のままです。そのため国際的な観光都市としても人気を集めています。

京都旅行のベストシーズンは?

自然も豊かな京都は季節ごとに様々な楽しみがあります。
桜なら3~4月、あじさいや青もみじを楽しみたいらいなら5月~6月の初夏、秋の紅葉であればだいたい10月~11月がおすすめです。

京都は盆地のため非常に暑くなりがちですが、祇園祭や五山の送り火など伝統的な行事を見たいなら、夏がおすすめです。毎年開催時期は変わるので、事前にしっかり調べて計画を立てましょう。

夏とは反対に、冬は「京の底冷え」といわれるくらい寒さが厳しい季節です。もしも冬に出かけるつもりなら、しっかり防寒対策しておきましょう。

京都旅行は何泊がおすすめ?

中心部以外もまわるのであれば、おすすめは2泊以上。

市内の移動はどれくらいかかる?

京都には観光地は多く、その範囲も意外なほど広いです。例えば、京都駅から東エリアにある平安神宮に行きたい場合、公共交通機関ではバスを乗り継いで40分ほどと意外とかかります。タクシーであれば20分程度です。

赤い鳥居で有名な伏見エリアや天狗で有名な鞍馬エリアなど郊外であれば、京都市内から30分~1時間は移動にかかると思っておいた方がよいでしょう。

京都にエリアはどれくらいある?

大まかに東西南北でエリアを分けると以下のようになります。

京都中心部:京都御所、二条城、錦市場など
東エリア:祇園、清水寺、平安神宮、銀閣寺、など
西エリア:嵐山、金閣寺、龍安寺など
南エリア:伏見稲荷大社、宇治など
北エリア 鞍馬、下鴨神社など

移動を考えると、1日では中心部+1エリア程度を目安にするとよいでしょう。特に公共交通機関を考える場合は、余裕を持っておくことが大切です。また各施設の拝観時間などもチェックしておく方がよいでしょう。

京都市内の交通手段

京都のバス

京都市内で一番のおすすめの移動手段はバスです。主なバス会社は5つあります。

京都市営バス:市内ほとんどを網羅している
京都バス:嵐山方面など東西エリアの観光地路線が充実
阪急バス:阪急沿線中心のみ
京阪バス:京阪沿線、伏見などへの移動には便利
JRバス:2路線のみ、京都駅からの移動に

まずは京都市営バスの路線をチェックすることがおすすめです。

京都の地下鉄

東西南北に伸びているのが特徴的な京都市営地下鉄。渋滞に巻き込まれることもなく時間も正確ですが、細かい路線がないため、バスと上手に併用しましょう。なお、地下鉄の乗換駅は「烏丸御池(からすまおいけ)駅」一つだけなので覚えておくと便利です。

京都のタクシー

観光都市である京都はタクシーも充実しています。道に詳しいベテランも多いので、簡単なガイドもしてもらえるかもしれません。
ただし、細い道が多い京都は、あちこち移動すると渋滞で思いのほか時間がかかったり、料金が跳ね上がってしまう可能性もあります。一日移動に使いたいなら、観光用の貸し切りタクシーなども多いので検討してみましょう。

エリア別おすすめ観光スポット

ここでは、各エリア別におすすめの観光スポットをご紹介します。

京都中心部

京都御所や二条城など、京都の歴史的な中心エリアです。京都駅から徒歩圏内、「京都の台所」錦市場や、京都らしいバーなどが立ち並ぶ先斗町もこのエリアにあります。

東本願寺や西本願寺、東寺など有名な寺院も集まっているので、京都らしさをまず味わうにも最適です。

京都東エリア

東エリアは別名「東山」とも呼ばれます。なんといっても中心は清水寺でしょう。祇園、八坂神社といったおなじみの観光スポットもこのエリアです。古い街並みを楽しみたいならおすすめです。

祇園から徒歩圏内にある河原町は、デパートや土産店が集まりショッピングにも最適。阪急河原町駅周辺には、ホテルも多くあります。
少し足を延ばせば、湯豆腐で有名な南禅寺も。

京都西エリア

自然豊かな嵐山や、世界遺産金閣寺のあるエリア。「学問の神様」としても名高い北野天満宮や織物の町西陣もあり、工芸や文化の拠点でもあります。

トロッコ列車で名高い嵯峨野観光鉄道もこのエリア。風光明媚なこのエリアでは、ゆったり徒歩での探索がおすすめです。

京都南エリア

約1万本の赤い鳥居で有名な伏見稲荷大社、源氏物語でも名高い宇治などを供すエリアです。宇治の平等院には鳳凰堂があり、世界遺産にも指定されています。

京都市内からは少し離れるので、余裕をもって訪れたいものです。宇治はお茶でも有名なので、抹茶スイーツなどを楽しむのもよいでしょう。

京都北エリア

世界遺産下鴨神社などがあるエリアです。鞍馬寺や貴船神社などがあり、古代より避暑地として親しまれてきました。

山の上の方に位置するので、歩きやすい服装や靴がおすすめです。また冬の時期には雪が降ることもありますので、しっかり天気予報などを調べていきましょう。

厳選!京都でのおすすめ観光プラン

行きたいところが多すぎて困ってしまう京都。おすすめの厳選プランをルート付きで紹介します。

南禅寺を3時間で巡れるコース

東エリアの中でも少し距離のあるい南禅寺。南禅寺敷地内の移動を中心にすれば、3時間ほどで回れます。

まずは「金地院」で日本美に触れる

見上げても見下ろしても絶景な「南禅寺三門」

「天授庵」の池泉回遊式庭園は青もみじパラダイス

「南禅寺方丈」で狩野派の作品に癒される

レトロな近代建築「南禅院・水路閣」でしめくくり

詳しくはこちらの記事をどうぞ。

Travel2019.09.06 京都・南禅寺巡りを3時間で満喫!? もみじも美しいおすすめルート

祇園の老舗スイーツや喫茶など半日散歩コース

京都 祇園は、八坂神社の西に広がる花街(かがい)です。アクセスもよく、おいしいと可愛いを満喫できるコースです。

「するがや祇園下里」で豆入り飴菓子「祇園豆平糖(まめへいとう)」をチェック

「鍵善良房」で上生菓子、夏には葛切りも

「祇園辻利 本店」でお茶をチェック

「豊田愛山堂」でかわいい「にほひ袋」を見て

「ちんぎれや」で古裂(こぎれ)を使った雑貨を

「ゑり萬」で美しい呉服を眺める

「切通し 進々堂」で「玉子トースト」をほおばり

「いづう」名物の鯖寿司でランチ

詳しくはこちらの記事をどうぞ。

https://intojapanwaraku.com/travel/2187/

「西陣」のディープな町家巡りコース

長く織物の町として栄えた西陣。京町屋の街並みも素敵なこの西陣の町家を巡るコースです。

「冨田屋」で西陣くらしの美術館で町家を知る

「職人.com」で日本の手仕事をお土産に

「かみ添」で築90年の店舗を楽しみながら唐紙のポチ袋を

「かね井」で蕎麦に舌鼓

「古書と茶房 ことばのはおと」で食後のお茶と古書を楽しむ

詳しくはこちらの記事をどうぞ。

京都随一の職人の町「西陣」のディープな町家巡りが楽しい。素敵な町家カフェも

京都で食べたい意外なグルメベスト5

せっかく京都に行ったのであれば、京都らしくおいしいものを食べたいですよね。和樂が今までご紹介した中から意外なおすすめグルメを紹介します。

豆腐

京都といえば豆腐。寺の参拝客をもてなす為の湯豆腐に始まり、水のよさからその名をとどろかせたといいます。

和樂スタッフおすすめの豆腐屋「平野とうふ」はお揚げもおいしいです。

京寿司

お土産にも最適な京寿司は目にも華やかな押し寿司。近江の鮒ずし」に始まり、保存食の押しずし(熟れずし)が江戸時代に大坂・京都で商品化されたことから発展してきました。


京寿司界のレジェンド的存在の名店「いづう」の「京ちらし寿司」は食べるのが惜しくなるような美しさです。

蕎麦

にしんそばに代表される、関西の中でも独特のお出汁の味が特徴の京都の蕎麦。

尾張屋 本店」なら京都らしい味わいだけでなく、古い店舗のたたずまいも楽しめます。

パン・喫茶

意外なことにおいしいパン屋が豊富な京都。老舗からニューウェーブまで様々なお店があります。老舗「志津屋」の元祖ビーフカツサンドはファンも多い一品。

昔ながらの喫茶店が多いのも京都の特徴です。世界に通用する日本発のコーヒーブランドを掲げる「アラビカ京都」のバゲットサンドイッチは見逃せないおいしさです。

おばんざい・お茶漬け

昔ながらの京都の食事は一汁二菜。華やかな印象の中でも意外に質素で堅実です。京都のぶぶ漬けに代表されるように、お漬物がおいしいのも京都の特徴。


丸太町 十二段家」なら京都のソウルフードといえるお茶漬けをセットで気軽に味わえます。

京都で買いたいおすすめお土産ベスト5

京都は工芸品の街。旅の記念になる一品を厳選しました。

有次

京の料理人が絶大な信頼を寄せる老舗の庖丁屋。職人の手仕事を手軽に堪能したいなら、美しい真鍮製栓抜きはいかがですか?

公式サイト:https://www.aritsugu.jp/

辻和金網

創業以来80余年、金網細工ひと筋の工房。パンや野菜をパリッと焼ける焼網が人気です。少し違ったものが欲しいなら、銅線を編んだ使い勝手抜群のコーヒードリッパーや茶こしはいかが?

公式サイト:http://www.tujiwa-kanaami.com/

三條本家みすや針

1615年創業の有名針メーカー。裁縫好きの必需品です。レトロ感が何ともいえない裁縫セットはお土産にもばっちりです。

公式サイト:http://www.misuyabari.jp/

豊田愛山堂

経本(きょうほん)づくりに始まり、香を扱う豊田愛山堂ではかわいい「にほひ袋」が手に入ります。様々なデザインに「紅乙女(こおとめ)」の甘い香りのにほひ袋は女性へのお土産にもぴったりです。

関連サイト:https://www.kyoto-wel.com/shop/S81524/index.html

柳桜園茶舗

京都といえばお茶も外せません。茶道で有名な三千家や大徳寺の御用達で、抹茶を中心とした日本茶専門店柳桜園茶舗で飛び切りの抹茶を試してみては?抹茶は缶を持ち込むと、量り売りもしてもらえます。

今、京都に行くなら知っておきたいマニアックネタベスト3

京都はレトロ建築の宝庫でもある

古都のイメージの強い京都ですが、実は京都は近代建築の宝庫でもあります。文明開化の香りを伝える洋館やヨーロッパ建築など、和と洋が融合された建物たちは一見の価値ありです。

たとえば、京都国立博物館 明治古都館は洋風建築でありながら、正面上部の彫刻は美術工芸の神・毘首羯磨と伎芸天。京都文化博物館別館の吹き抜けはまるで映画に出てくるセットのよう。こちらの記事を参考に、ぜひ京都のレトロ建築を堪能してみてください。

新しくお寺が誕生することもある?

寺や神社などは、伝統の続くものというイメージがあります。けれども、実は新しいお寺が生まれることもあるのです。2019年3月に創建したばかりの新しいお寺「猫恋寺(みょうれんじ)」は一見カフェのようなたたずまいですが、れっきとした、日蓮聖人門下 本門法華宗大本山妙蓮寺(京都市)の末寺です。

招き猫に囲まれた空間はどことなくシュールな雰囲気ですが、猫好きにはたまりません。まだ知る人ぞ知る存在ですが、SNSの口コミで、各地から毎日のように人が訪れるそうです。御朱印もお願いできるので、マイコレクションにぜひ加えてみては。

三十三間堂の千手観音立像はどのようにお手入れされている?

京都の三十三間堂には、1,001体の千手観音立像があります。これだけの数の像を、どうやって管理しているのでしょう?繊細な芸術品です、まさか機械ということはないでしょうが、とはいえ一つ一つ手でメンテナンスするのも気が遠くなりそうです。

実際には、剥落などがあるため「基本的にお体に直接ふれることはしない」のだそうです。損傷等の可能性があるため、、万が一触れる必要がある場合には、筆を使って優しく埃を取り除く程度なのだそう。定期の手入れや修理は、すべて京都国立博物館内にある財団法人美術院に依頼するのだそうです。

なぜなら、文化財は「現状維持修理」が基本だから。ピカピカにするためにいじることもなく、傷んだ部分を修理するだけにとどめないと、想像以上に大きな負担がかかることもあるから。だからこそ、拝観させていただく私たちも、充分に気を配って拝見する必要があるのですね。

新しい京都旅行の楽しみを発見しよう

さまざまな視点から京都への旅に役立つ情報を紹介してきました。国内でも断トツの人気を誇る観光地、京都ですが、探せばまだまだたくさんの発見があります。自分ならではの”京都”をぜひ見つけてみてください。

※記事中の写真は過去記事からの転載となります

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