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12,1月号2025.10.31発売

今こそ知りたい!千利休の『茶』と『美』

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江戸時代

全393件、1-18件を表示中

夜な夜な息を吹き返す死者たち。恐ろしき日本版ゾンビの物語

人は死んだらどうなるのだろう。魂の行方はいざ知らず、肉体は朽ちていずれ骨になる。死、それは肉体の終焉である。……ほんとうに?
その死体、もしかすると息を吹き返すかもしれない。そんな恐怖から生まれたのが生ける屍、つまりゾンビである。今回紹介するのは腐った肉体で動きまわる、日本のゾンビたち。
馬場紀衣

歌舞伎にもなった江戸の刃傷事件「伊勢油屋騒動」。一夜のすれ違いが生んだ惨劇とは?

寛永八(1769)年五月四日の夜。遊郭「油屋」にて九人が立てつづけに刀で斬られ、うち三人が死亡。犯人は自殺。事件からわずか十日後、事件は芝居になった。巷でたちまち評判となった、その名も「伊勢油屋騒動」。
その夜、油屋ではいったいなにが起こっていたのか? 犯人の動機は? 被害者はなぜ殺されたのか? 恋に嫉妬に狂った男が引き起こした残忍な事件を紐解いてみよう。
馬場紀衣

曲亭馬琴も参加!珍品を愛でる江戸の文人サロン「耽奇会」へようこそ

古いものには筆舌に尽くしがたい魅力がある。そのものに刻まれた歴史が、隠された物語が、目には見えない不可思議な力となって人を夢中にさせるのだ。それが世にも珍しいものなら、なおさらだ。

江戸時代、珍品奇物を持ちよって論評しあう「耽奇会(たんきかい)」という集まりがあった。古物好き珍品好きにとっては夢のようなサロンである。しかも参加メンバーは時代を代表する文化人ばかりときている。あぁ、私もぜひ参加したい!
馬場紀衣

蔵書数日本一!曲亭馬琴や坪内逍遥も通った名古屋の貸本屋「大惣」とは?

大河ドラマ『べらぼう』もいよいよ終盤である。ところで吉原での蔦重の出発点は貸本屋だったことを覚えているだろうか。衣紋坂(えもんざか)から吉原大門へと続く五十間道にあった蔦屋を間借りして商売を始め、後に日本橋で耕書堂を開いた。

貸本屋では本屋で購入するよりもはるかに安く本をレンタルでき、江戸時代の人々の旺盛な読書欲を満たしていたのである。

全国各地に存在した貸本屋の中でも特に有名なのは、尾張名古屋にあった「大惣(だいそう)」である。蔵書数日本一とされる貸本屋で、たいへん多くの顧客を持ち、うわさを聞いてはるばる江戸から訪れる著名人もいた。

だがその実態は本屋ほどには知られていないようだ。

本の流通拠点として出版文化の発展に大きく貢献した貸本屋の真相に迫る。
里山企画菜の花舎

幻の絵師・写楽2作品を三重県石水博物館で再発見! 伊勢商人が守った江戸の宝

大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』では、いよいよ喜多川歌麿、葛飾北斎に続き、幻の絵師、東洲斎写楽(とうしゅうさいしゃらく)が登場。10か月の間に145点の浮世絵を制作したといわれる写楽ですが、絵師としての期間が短いため、現存する作品も少なく、本物は希少と言われているのです。そんな中、なんと三重県津市にある石水博物館の施設で2作品が再発見され、話題を集めています。海外に流出してしまった浮世絵が多い中、なぜ国内の、それも伊勢の商家に眠っていたのか。その謎を探るべく、石水博物館を訪ね、学芸員の龍泉寺由佳(りゅうせんじゆか)さんにお話を伺いました。
黒田直美

蔦重や葛飾北斎とコラボも! 知られざる尾張名古屋の本屋「永楽屋東四郎」

大河ドラマ『べらぼう』の放映により、横浜流星演じる蔦重こと蔦屋重三郎はじめ、彼と親しかった浮世絵師や狂歌師、戯作者といったクリエーターたちもフィーチャーされ、本屋や出版文化にも関心が高まっている。

江戸時代の商業出版は三都(江戸・大坂・京都)が中心だった。では、三都以外はどうだったのだろう。実は地方にも三都の大店(おおだな)に匹敵するほど実力のある本屋が存在した。その一つが尾張徳川家の城下町・名古屋にあった「永楽屋東四郎(えいらくや とうしろう)」である。店名を「東壁堂(とうへきどう)」といい、後には江戸・日本橋に出店を持つまでになった。葛飾北斎の『北斎漫画』や本居宣長の『古事記伝』は永楽屋から出版されている。また、名古屋には蔵書数日本一を誇ったとされる貸本屋「大野屋惣八(大惣 だいそう)」も存在した。

なぜ名古屋にこれほどの本屋や貸本屋が生まれたのか。今回は名古屋を例に、江戸時代の地方の出版文化について考えてみたい。
里山企画菜の花舎

大河『べらぼう』の裏史料『よしの冊子』とは? 歴史を動かした噂話の恐ろしさ

NHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺』に登場する老中や火付盗賊改、大奥の幹部たちの人物設定には、『よしの冊子(ぞうし)』という史料が参考にされたと考えられる。当時の江戸で広まっていた彼らに関する噂話をまとめた風聞集で、内容には真偽不明のものも多い。しかし、噂が世間に広まったことで運命が変わってしまった人もいたようだ。その様子は情報が一瞬で拡散する現代のSNS社会を思わせ、ゾッとするほどである。
小林明

だんごとサツマイモの三角関係? 「芋」にまつわる江戸時代の爆笑物語集

芋。それは私たちの胃を掴んで放さない食材である。芋の歴史は古く、江戸時代にはすでに日本人に馴染みのある食材だった。その事実を物語るように江戸時代に大流行した大人向けの絵入り本、黄表紙には「芋」と名の付く作品が多くある。
今回は数ある「芋話」の中から厳選した物語を紹介。美味しくて笑える、ユニークな芋たちの活躍ぶりをご覧あれ。
馬場紀衣

水死体、心中、惨殺事件…江戸時代にあふれた「異常死」列伝

病死、事故死、自殺……世に死にかたはいろいろあるが、江戸時代によく見られた死にかたがある。異常死である。
あるときは屋敷で、あるときは路上で、またあるときは川べりで、目を覆いたくなるような情景が目撃された。今回紹介するのは、おぞましい死の場面の数々。現代では考えられないような奇想天外な死体列伝をご紹介しよう。
馬場紀衣

「善玉」「悪玉」はここから生まれた! 推定1万部の大ベストセラー、山東京伝『心学早染艸』を深掘り考察

NHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺』で脚光を浴びる戯作者・山東京伝。彼が寛政2年(1790)に世に放ったのが、全3巻からなる黄表紙『心学早染艸(しんがくはやそめくさ)』でした。物語の核をなすのは、人の体に棲みつく「善玉」と「悪玉」。そのせめぎ合いが人生を大きく左右する——そんな斬新な着想は江戸の町人を魅了し、「善玉」「悪玉」はまたたく間に流行語となります。さらにこの作品は、従来の京伝らしさを超えた新たな個性を示し、長らく蜜月関係にあった版元・蔦屋重三郎との間に変化をもたらすことになるのです。
小林明

徳川家の兵法師範も務めた「柳生新陰流」の心と技を、体当たり取材!【ボイメン本田剛文、いざ参る!vol.2】

歴史のロマンを語るうえで、切っても切れないものの一つが剣術です。創作物においても刀を用いた戦闘シーンは、いわばハイライトとして描かれることが多いように思います。かくいう僕も学生の頃から、時代劇が好きでよく観ていたし、幕末を舞台にしたテレビゲームに没頭した時期もありました。そうしたなか、興味が湧いてきたのが剣術の流派のこと。刀は武士の魂と言いますが、それを振るうための技法や形の体系、心の整え方は流派によって千差万別なはず。
連載 本田剛文

大河で話題の『江戸生艶気樺焼』とは?山東京伝の出世作をどこよりも詳しく徹底解説!

『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺」に、山東京伝作の黄表紙『江戸生艶気樺焼』(えどうまれうわきのかばやき)が取り上げられた。蔦屋重三郎と山東京伝が組んで黄表紙を制作しはじめた、天明5(1785)年のヒット作だ。のちの草双紙に大きな影響を与えた作品であり、以後、京伝は人気作家として耕書堂を支えていく存在となる。どのような魅力を持った戯作だったのか、ストーリーと挿絵を解説しよう。
小林明

今年の夏も暑すぎる…江戸時代の熱中症対策、試してみる?

暑い。暑すぎる。こんなに暑くては、なにもやる気が起きない。帽子をかぶる、日傘を差す、水と塩分をこまめにとる、体を冷やす……世に聞く熱中症対策はどれも試してみたけれど、暑さには勝てそうにない。高温多湿な日本の夏は生き抜くだけでも精いっぱいだ。昔の人たちは、いったいこの暑さをどうやって乗り切っていたのだろう?

そこで見つけたのが、古の熱中症対策「香薷散(こうじゅさん)」。江戸の働く人びとを支えた、暑気払いに効果があるとされる薬である。もしかすると香薷散がこの夏を変えるかもしれない。
馬場紀衣

春画は知のエンタメだった!東京・歌舞伎町春画展主催者が語る、江戸時代の知性とユーモア

あなたは、春画を古臭いエロ本だと思っていないだろうか? 実態は全然違う! じつは春画、江戸時代にはどんどん凝っていき、平安時代の和歌や、儒教をパロディー化したポエムが添えられるなど、知的なメディアに成長した。春画は男性のみならず、女性も楽しめるものだったという。

そんな春画の世界的なコレクターで、イギリス大英博物館の展覧会もサポートした浦上満(うらがみ みつる)さん。そして2025年夏なんと! ホストクラブなどを経営するSmappa!Group代表の手塚マキ(てづか まき)さんが、風俗店もたちならぶ歌舞伎町で浦上さんの春画コレクションの展示を企画している。さらに展覧会の会場構成を担当するのは、現代美術アーティスト、Chim↑Pom from Smappa!Groupの林靖高(はやし やすたか)さん。

こんな熱いコラボ企画はめったに生まれない! さっそく3人に、春画の知られざるパワーについて話をしてもらった。
給湯流茶道

信長も政宗も愛好者? 世界を虜にする「水石」がおもしろい! 阿部顕嵐が語る「あらん限りの歴史愛」vol.26

あなたは水石(すいせき)をご存じだろうか? 盆栽とセットで世界中で人気がある水石。かつて日本の家屋では床の間に水石を置き、屏風のそばに盆栽を飾っていたという。石が大好きな阿部顕嵐さんが、盆栽の巨匠で水石協会理事も兼任される小林國雄さんに話を聞いてきた。取材は2025年6月上旬に行った。
連載 阿部顕嵐

文化も恋も吉原も、『べらぼう』に面白い!“蔦重オタク”が語り尽くす大河ドラマ前半振り返り

『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の放送が決まった時、世間では「大河ドラマで『吉原』を描くとは!」と騒然となりました。しかし、ドラマがスタートするや、史実に沿って闇深い吉原を描きながらも、苦難の中で必死に生きる人々の心情や営みを細やかに映し出し、今までにない主人公に心を揺さぶられる新たな大河ファンが急増しました。おっと、いきなり熱く語りだしてしまい、すみません。連日のうだる暑さで、ちょっと中だるみ気味でしたが、いよいよ大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』も舞台を日本橋に移し、ここからさらなる蔦重の快進撃がスタートします。そこで、今回は前半の振り返りと今後の見どころを「蔦重」オタクの和楽webメンバーが熱く語り合いました! これを読めば、ますます「べらぼう」が面白くなること間違いなしです!
黒田直美

『べらぼう』で注目の狂歌とは?SNSの原点は江戸の皮肉屋たちだった!?

狂歌が大ブームです! と言われて「はて?」と思った人は、江戸文化が足りてない?

現在、NHKで放送中の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」では、狂歌に熱狂する江戸の様子が描かれています。武士も版元も妓楼主も花魁も狂歌に興じる姿は、身分制度の厳しかった江戸の一筋の光のようにも感じます。
黒田直美

異常気象は江戸時代にも。空から降ってきた恐ろしいものとは

「晴れの日は晴れを愛し、雨の日は雨を愛す。楽しみあるところに楽しみ、楽しみなきところに楽しむ」そう言ったのは作家の吉川英治。晴れの日には晴れの日の良さがあり、雨の日には雨の日の良さがある。土砂降りの雨、しんしんと降る雪、雨上がりの虹……刻々と変わる空模様の下には、いつの時代も人びとの営みがあった。そう、砂や馬の毛や死体が降ってきた日にも、地上では人びとが暮らしていたのである。
馬場紀衣

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