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2019.11.01

大分「ラムネ温泉館」藤森照信建築と世界屈指の高濃度天然炭酸泉を楽しめるおすすめスポット

この記事を書いた人

突然ジブリの映画のワンシーンに飛び込んだかのよう。
スーツケースの上に乗った長身でダンディーな犬の紳士が中庭でお出迎え。
気づけば、足元では、にゃんこ様!もお出迎えをしてくれており、後をついていくと、方向音痴な私のために入口までの長い中庭を道案内までしてくれているではありませんか!

でも、看板を見れば「ラムネ温泉」との表示 。
そう、ここは温泉。「ラムネ」というポップな響きにさらに気分は高揚。
温泉に浸かれば、 シュワシュワ〜体験ができる「世界屈指の高濃度炭酸泉」でお肌も身体も大喜び。
乙女であろうとなかろうと、老若男女、心の中の奥底に潜む乙女心がくすぐられずにはいられません!

今回は、大分県竹田市直入町の長湯温泉の中にある「ラムネ温泉館」へご案内します。

外観だけでも美術館の様に作品がいっぱい!見所もいっぱい!

初めて「ラムネ温泉館」の外観だけを見て、この場所が温泉だと分かる人は、果たして何人いることでしょう。ジブリアニメに出てきそうなメルヘンチックで独自の世界観を放つ異空間。
そして、温泉臭ではなく、オシャレでアート的なセンスがプンプン漂っています。
外観だけでも気分が一気に上がる~!


入り口に立っている、この温泉のシンボルマークにもなっているオシャレかわいいデザインの看板は、イラストレーターとしても有名な南伸坊(みなみしんぼう)氏によるもの。
この温泉のシンボルマークになっている可愛いマスコットキャラクターのグッズは、中のお土産売り場で販売されています。


あ!猫様のお出迎え(写真上)!!
ラムネ温泉館には、実は、看板猫が3ニャンズいるんです。
通常は、後述する併設された美術館内に常駐スタッフとしているとのことですが、この日は、なんと、黒猫様が外でお出迎えしてくれていました。

これは、我が相棒の愛猫も一緒に車で日本全国を旅している猫好きの私には、たまらない!おもてなしでした。方向音痴な私が広い中庭で迷わないように待っててくれたのでしょうか。後をついていくと、しっかり温泉入り口にたどり着けました。
ありがとニャン!


そして、このステキな異空間を生み出している建築物のデザインをしたのは、建築家の藤森 照信(ふじもり てるのぶ)氏。彼は、自然素材と古くからの技術の融合で独創的で素晴らしく奇想天外な作品を生み出すことでも有名な建築家。

出典:ラムネ温泉館

彼の作品はどれもどこかメルヘンチックでありながらも独自の世界観を建築物自体が放っています。それでいて、周囲との自然と常に調和がとれている圧巻の素晴らしさ。まさにステキな異空間を生み出す魔術師ですね。私の大好きな建築家の1人なので、ここで、彼の作品の1つに会えたというのも嬉しい驚き。

中庭いっぱいに植わっている植物により、四季折々の異なった美しさも楽しめます。来るたびに2度と同じ景色でないところも見逃せない見どころで、この空間全てが正に生きたアート。

出典:ラムネ温泉館

さらに、各屋根のてっぺんに目を向けますと、木が生えていてユーモラスでかわいいですよね。

この木は、長寿のシンボルの松です。この松には、来訪者の健康とこのラムネ温泉館の両方が末永いものになりますようにという願いが込められています。

出典:ラムネ温泉館

そして、誰かに見つめられている気がして、そちらへ目線を向けると、紳士ないでたちの長身のお犬様。これは、大分県出身の彫刻家の辻畑 隆子氏による「オンリーワン」という作品。

人間の大人の女性ほどの身長があり、遠くからも存在感がバッチリ。入り口からステキな中庭の小道を歩いていると必ずこのお犬様と目が合うはずです。

出典:ラムネ温泉館(FACEBOOKコミュニティ)

そのお犬様の近くには、飲泉所もあります。飲んでも、浸かっても体に良いラムネ温泉。

日本一の天然炭酸泉なのはもちろんのこと、世界でも屈指の炭酸ガスの含有量で優れた効能も大いに期待できます。

飲泉で期待できる効果は、胃腸疾患、肝臓疾患、膀胱炎、便秘、尿道結石、痛風など。浸かることで期待できる効果は、高血圧症、動脈硬化症、心臓疾患、やけど、切り傷、慢性皮膚疾患、神経痛、リウマチ、関節炎、冷え性、疲労回復、美肌効果など。

長湯温泉は、奈良時代から長期滞在の温泉療養を行える湯治場として多くの人々をこれまで癒してきた長い歴史もあります。
ラムネ温泉館は、長湯温泉内にある大丸旅館の外湯となっている温泉で、現代版湯治場としても人気があるスポットです。

世界屈指の炭酸ガス含有量を誇る高濃度天然炭酸泉

出典:ラムネ温泉館

温泉大国の日本であっても、天然炭酸泉の温泉は希少。日本の温泉法では、お湯1リットルに炭酸ガスが0.25g以上溶けたものが炭酸泉と定義されており、この炭酸ガスの量は250ppmという値で表記されています。ちなみに1000ppm以上だと高濃度炭酸泉となります。

日本で市販されている炭酸入浴剤を見ても、だいたい60ppm~100ppmくらい。炭酸入浴剤といえば、花王株式会社があの有名な発砲入浴剤のバブを開発する際に日本全国にある天然炭酸泉のデータを参考にしていたとのこと。その中でも長湯温泉の炭酸ガスの含有量は日本一でした。

通常、炭酸泉の温度が40度を超えると炭酸ガスが消えて、このガスの濃度の値もかなり低下するのですが、この条件でもダントツの高い数値の炭酸ガスを含んでいる長湯温泉は日本一の炭酸泉としても知られるようになりました。
その中でもトップクラスの炭酸ガスの含有量があるラムネ温泉館では、天然炭酸水素塩泉となっている内湯は42度の高温で911ppmとダントツに高い数値を誇っています。また、32度の露天風呂では1380ppmもの値を示していおり、世界屈指の高濃度天然炭酸泉となっています。

医学や美容の分野でもその効果に大きな期待と注目が集まっている高濃度炭酸泉。ラムネ温泉は、美容にも健康にもその効果を大いに期待できる優れた温泉。

それでは、ラムネ温泉館の温泉にの中に入ってみましょう。

外湯と内湯を交互に浸かれば温泉効果も抜群に体感!

ラムネ温泉館には、42度の内湯と32度のぬるめの温度の露天温泉に加えて、シャンプーやボディソープを使用できるシャワーブース、そして、サウナもあります。
もちろん、温泉はどちらも源泉100%かけ流し。外湯と内湯を湯あたりしない程度に交互に浸かれば、温泉効果も抜群に体感できます。

濁り湯の内湯は注ぎ口から飲泉も可能

出典:ラムネ温泉館

42度の内湯は濁り湯となっており、まずは、このお湯で体を軽く温めておくのがおすすめ。
内湯にある3つの浴槽は高さが異なる3段になっており、お湯が高い位置にある浴槽から低い位置にある浴槽まで流れていきます。

源泉かけ流しの湯が直接注ぐのは、1番高い位置にある浴槽。その分、温度も高めとなっています。ぬるま湯が好きな方は、1番低い位置にある浴槽がおすすめ。

源泉がかけ流されている注ぎ口からは、飲泉もできます。手でひしゃくして飲むと、鉄のような味がしながらもしっかりとした炭酸の風味があり、それはまさにシュワシュワ感の無い不思議な炭酸。
また、味があるおしゃれな空間の内湯は、炭酸泉の成分が結晶化した赤茶色になった壁や浴槽で更なるステキな趣が加っています。

シュワシュワ~な体験をしたければ、露天風呂へGO!

出典:ラムネ温泉館

お湯の温度が32度とぬるいので、先に内湯で身体を温めてから露天温泉へ。

入ってすぐ体中が炭酸の泡に包まれていき、お湯全体が常にシュワシュワしており、とっても不思議。そして、湯船からの眺めは、敷地内にある四季折々の美しい花々を楽しめる大きなお花畑。とってもロマンチックな光景でした。はじける泡とその光景に、老若男女、乙女心がくすぐられずにはいられないことでしょう。

入ったばかりは、あまりのぬるさに湯冷めしないか心配になりましたが、不思議なことに、浸かっている時間が経過するほど血行が良くなっていき、全身がポカポカ!
いくらでも入っていられそうな温度ですが、湯あたりしないためにも最大でも1回の入浴時間は20分ほどを目途にした方が良いらしいです。それを知らずに長湯温泉の名のごとく長湯した私は、温泉から戻ると心地よい疲れと共に即寝落ち。一晩中ポカポカすぎて何もかけずに朝まで就寝したほどでした。

ライトアップされる家族風呂もあり!

出典:ラムネ温泉館

ラムネ温泉館には貸し切り湯もありますので、家族などで一緒に温泉を楽しみたい方にもおすすめ。42度と32度の2種類の源泉の浴槽が用意されており、32度の方は浴槽自体がオレンジ色の温かい色でライトアップもされます。
この浴槽ではシュワシュワ体験ができますが、大浴場の露天風呂よりは炭酸ガスの泡に包まれる量が少なめとのことです。
また、こちらは、シャワーをはじめ、シャンプーやボディーソープなどもしっかり完備しています。

なお、この家族風呂は、事前予約は行えず、当日現地で先着順での受付となっているそうです。営業時間前に訪問した方は、入り口に設置された整理券を取っておきましょう。

看板猫たちにも会える併設の美術館も見逃せない!

出典:ラムネ温泉館(FACEBOOKコミュニティ)

建物の2階には美術館もあり、温泉に入った人は、なんと、無料で入館できます。そして、この美術館には、常駐の職員の3ニャンズの看板猫もいるんです。 ステキな看板猫たちと一緒に美術鑑賞できるなんて最高ですよね。
猫好きさんにもおすすめ!
この温泉にタイミング良く私が訪れたことで入り口で私をお出迎えしてくれたのは、ココから外へ出ておそらく休憩をしていた黒猫ちゃんだったんですね。

出典:ラムネ温泉館(FACEBOOKコミュニティ)

この美術館で常設展示されているのは、長湯温泉にゆかりがある様々な文化人の作品。このエリアの風景に惚れこんだ高田力蔵に描れた久住山の絵画、この画家と親交があった川端康成の書、川端康成とも仲が良かった古賀春江の作品、郷土出身のアーティスト朝倉文夫の作品など。この地の文化的な歴史にも触れられますし、タイミングが合えば、不定期に開催されている企画展も合わせて楽しめます。

出典:ラムネ温泉館

ステキな時間をいっぱい満喫できたラムネ温泉館。
大分に行ったら、絶対、また行きます!

ラムネ温泉館 基本情報

住所:大分県竹田市直入町大字長湯7676-2
電話番号:0974-75-2620
料金:【大浴場】大人500円、3歳~小学生までの子ども200円、3歳未満は無料
   【家族風呂】1時間2000円 
営業時間:10:00~22:00
休館日:毎月第1水曜日(ただし、1月と5月は第2水曜日に移動)
WEB:ラムネ温泉館

書いた人

猫と旅が大好きな、音楽家、創作家、渡り鳥、遊牧民。7年前、ノラの子猫に出会い、人生初、猫のいる生活がスタート。以来、自分の人生価値観が大きく変わる。愛猫を連れ、車旅を楽しむも、天才的な方向音痴っぷりを毎度発揮。愛猫のテレパシーと自分の直感だけを頼りに今日も前へ進む。